今年の3月31日、有珠山は23年ぶりに噴火しました。今回の噴火や一般的な火山のことについて、岡田弘教授に取材してきました。
世界には、海れい型、島弧型、ホットスポット型の3種類があります。そして、地域や時期によってマグマの性質も異なります。日本の場合、島弧型火山と言って、太平洋プレートが沈み込む深い部分で次々とマグマが「火山を破壊する活動」を同時に続けています。
マグマが地表に噴出するのが噴火で、形態として
@マグマが直接出る「マグマ噴火」、
Aマグマが熱を与えて岩石や閉じこめられていた高温の水蒸気を出す「水蒸気爆発」、
Bマグマが水と触れて急激に水蒸気爆発を起こす「マグマ水蒸気爆発」があります。○ 有珠山の歴史について
洞爺カルデラは今から10万年前にでき、有珠山は1万5千年〜2万年前に洞爺カルデラの南壁で火山活動をはじめました。できたばかりのころは、富士山のような円錐形の山をしていました。
そのころのマグマの性質は、噴火のとき溶岩が直接流れ出る玄武岩〜安山岩質で7千年前の爆発では、山頂部が崩壊して外輪山を生じました。その後、有珠山は、7千年もの間、活火山をやめていました。そして江戸時代の1663年に、再び目を覚ましました。その休みの間にマグマの性質が一変し、ガラス成分が多く、粘り気のあるデイサイト質になりました。粘っこいためにガスを閉じこめ、極めて爆発性の高い噴火を起こす山になって7回もの噴火をしています。
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