ピナツボ火山噴火災害
・ 過去の噴火記録がない(炭素年代調査により400〜600年前に火砕流堆積物を噴出した噴火があった)。
・ 1991年4月上旬 火山性地震が観測されフィリピン火山地震研究所(PHIVOLCS)と米国地質調査所が総力を挙げて調査、観測、ハザードマップを作成、防災体制を整備
レベル5の警報を発表。ピナツボ地域に住む先住民(アエタ)をはじめ、山麓住民、クラーク基地の米軍など緊急避難(60,000人)が実施された。
・ 6月15日 最大噴火 ピナツボ火山の山体は山頂部400m(火口底までは800m)ほどが崩壊、高温の降下火砕流がピナツボ山周辺に厚く堆積し大量の火山灰が降下した。火砕流堆積物の総量は67億立法メートルと推定。上流部では堆積厚は200m以上にも達し、ピナツボ東部河川では、降雨時には高温の泥流となって下流域に流下。全方位河川流域50km圏を土石流が襲った。
・10月 大規模二次爆発により、パシグ川で甚大な泥流災害が発生。
・現在も、泥流対策と再定住者への支援活動は続いている。