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地元新聞掲載記事から

<火山勉強会に関する記事>

1999(平成11)11月16日 室蘭民報

◎「火山勉強会」有珠山の次期噴火を探る 

  • 【壮瞥】
     北海道大学の研究者らが中心メンバーとなっている北海道火山勉強会(会長・宇井忠英北大教授)は今月20日午後1時から、壮瞥町公民館で火山に関する講演会と討論会を開催する。 この日は有珠山噴火が中心議題となる見込み。宇井教授はじめとする専門家に加え、地元の三松三 朗・三松正夫記念館長、田鍋敏也・壮瞥町企画調整係長らも研究や視察の成果を発表する予定。噴 火予知や防災対策など危機管理を含め多角的な発表内容に高い関心が集まりそうだ。
     同会は気象台、道地質調査所、民間企業、研究者が会員となり、各機関の専門家や地域住民が火 山に対する共通の認識を持とう―と、七年前から活動を開始。年間2度の勉強会を開催しており、今回は噴火周期の関係から次なる動向が注目される有珠山が対象に選ばれた。
     火山学基礎講座の第1部では、岡田弘・北大教授(北大地震火山センター・有珠観測所)らが「有 珠山の3回の噴火と迫り来る次期噴火に備えて」などと題して、講演および討論を1時間45分にわたり展開する。
     同3時からの第2部では、三松さんの「有珠山における火砕流および火砕サージは江戸時代だけ か?」と題する講演を皮切りに、宇井教授の「火山噴火と災害に関する認識調査。北大生「壮瞥町」マスメディア」など8人が次々に持論を発表する。
     このほか、会場ではポスター展が開かれる。当日は入場無料で、主催者側では多くの地元住民の参加を呼び掛けている。
  • 1999(平成11年)11月21日 室蘭民報

    ◎有珠山噴火の噴火に関する討論会を繰り広げた

  • 【壮瞥】
     北海道火山勉強会(会長・宇井忠英北大教授)の現地討論会in有珠山が20日、壮瞥町公民館で開かれ、全道各地から研究者や防災担当者らが集まり、有珠山の噴火に関する講演会と討論会を繰り広げた。
     同会は気象台、道地質調査所、民間企業、研究者が会員となり、各機関の専門家や地域住民が 火山に対する共通の認識を持とう―と、7年前に発足、年間2回の勉強会を実施している。今回は、 研究者に加え、有珠山周辺の自治体職員や住民なども加わり、およそ60人が会場入りした。
     火山体構造探査という観点から岡田弘北大教授(北大地震火山センター・有珠観測所)らが「 有珠山の3回の噴火と迫り来る次期噴火に備えて」などと題し講演。この中で同教授は全国の国 立大学が参加した共同研究「有珠2000プロジェクト」の取り組みとして、マグマの動きを精密に観測するための検討が進んでいると報告した。
     次いで先ごろフィリピンで開かれた砂防フォーラムに参加し、現地を視察した壮瞥町役場の田 鍋敏也企画調整係長が1火山活動の警報を5段階に分けて表示、住民に危険度を分かりやすく周 知している2少ない関係機関が機能的に連携しながら災害復興を展開している3観測機関が住民 の避難計画や誘導に直接関与している―といった取り組みを紹介し、省庁別に縦割りで行う日本 の現状と比較するなど万一に際しての危機管理や防災対策などをめぐり活発に意見を交換した。_____