不妊治療 当院では、患者さんの希望に沿い、なるべく自然に妊娠するよう指
導しますが、やむを得ない場合やなかなか妊娠に至らない場合、 排卵誘発剤治療や人工授精を行っています。 なお、体外受精は行っていませんので、必要な場合、紹介致します。 妊娠希望の女性で、風疹に罹患又は予防接種を受けていない町田市民の方は、
風疹(通常麻疹との混合)ワクチンを3千円で受けられます。 (風疹抗体検査〈無料〉を行い、抗体価が低かった場合) 検査 基礎体温検査:排卵日やホルモンの経時的変化をみるための
基本です。妊娠するまで毎朝測定してください。 ホルモン検査:卵巣ホルモン(卵胞ホルモンや黄体ホルモン)、脳
下垂体ホルモン(卵胞刺激ホルモン、黄体化ホルモンやプロラクチン) に異常がないか血液検査で調べます。通常月経周期 5― 7日目頃、 または排卵後5ー 7日目が代表的な検査の時期です。 卵管通過性検査:精子と卵子は卵管の膨大部で受精します。卵管が
つまっていたり、細くなっていたりすると自然の妊娠が困難です。 子宮に管を入れて、そこから造影剤というレントゲンに写る液体を 通してその通過性を検査します。 精液検査:精子の数や、精液の性状を調べます。最近は、男性が不妊
の原因となっている事が少なくありません。一般的には、1ccあたり 2千万個以上、2cc以上ないと自然の妊娠の確率が低くなると言われ ています。 超音波による卵胞計測、内膜厚計測で排卵日予測:排卵日近くなっ
てきましたら、超音波で卵胞径や内膜厚を計測し、排卵日を予測 したり、排卵させる注射をしてタイミングを指導します。 尿LHサージ検査(排卵日予測):忙しくてなかなか来院できない方
などには、自宅でできる排卵日検査薬を指導し、タイミング治療を行い ます。これ は、尿に出る黄体化ホルモン(LH)を測って排卵日を 予測する方法です。 治療 排卵誘発剤 経口薬(クロミッド、レトロゾール):
月経周期3〜5日目から5日間服用し、卵胞発育を促す内服薬です。 通常1日1錠から開始し、効果をみて1日2−3錠まで増量します。 比較的副作用も少ない為、未婚の方の卵巣機能不全、排卵障害の 治療にも使用します。 卵胞刺激ホルモン:いわゆる排卵誘発剤と言われるもので、通常
連日注射します。卵巣を刺激する効果が高い代わりに、副作用も強い のが欠点です。従って、経口薬で排卵しない場合や、経口薬の 補助として使用します。主な副作用は、卵巣過剰刺激症候群(腹水
が溜まり、腹痛がおきたりします。)と多胎妊娠です。 ヒト絨毛性ホルモン(HCG):タイミング治療で使用します。脳下垂
体から出る黄体化ホルモン(LH)と構造が酷似しているため、LHサージ を目的として使用されます。また、排卵後も黄体維持のため使用され ます。比較的副作用が少なく、多用されます。LHサージまたはこの HCG注射後、平均36時間後に排卵すると言われています。 排卵日推定(タイミング治療) 超音波計測やLHサージ等にて 超音波検査による卵胞計測、内膜厚計測、尿LH検査にて排卵を
予測し、HCG注射でタイミング治療します。 ホルモン療法 卵胞ホルモン(エストロゲン)の補助:内膜厚が、薄い場合等の時、
エストロゲンを補充します。 黄体ホルモン(プロゲステロン)の補助:黄体ホルモンが弱く、黄体
期が短い場合や、基礎体温の上昇が不十分な場合、受精卵の着床を 促す目的で使用します。内服薬(連日10日間服用)と注射(5日毎)が あります。 人工授精 精子減少症や、なかなか妊娠に至らない場合有効です。 当院では、精子や母体に安全無害な培養液(ピュアセプション)を
使用して精子を濃縮、洗浄し授精を行っています。 費用は、一回約¥6,000 です。 漢方治療 排卵の補助:当帰芍薬散や温経湯などがよく使用されます。 精子減少症の治療:補中益気湯などが使用されます。 ED治療 ED治療薬(バイアグラ、タダラフィル等)を処方します。
|