里山オーナーの話 (7)


2005年2月24日 <大クヌギ片付く>

昨年の12月12日を最後に、山へ行っていないワタクシ。
仕事やら何やらでバタバタしているうちに、世の中はスギ花粉のシーズンに突入してしまい
これでもう
5月までは、山仕事とはサヨウナラとなってしまった。
ああ、寂しい。

とはいえ、12月半ばまでにも、大クヌギの片づけは続けていて
なんとか昨年中には片付いたのだ。

お忘れの方のために、
念のため、台風でクヌギがぶっ倒れた直後の状況から、もう一度振り返っていきますと



↑これが、まさに倒れた直後の我が区画。ピンクで囲ってるのが<人>ですね。
とにかくでかかった大クヌギ。



↑これも、直後。もう笑うしかない状況だったなぁ・・・。

で、この大クヌギを、マスターTさんにチェーンソーで分解してもらったのが↓



その後、山の斜面は、こう。↓




庭木の手入れを自分でされる方なら、おわかりでしょうけれども
木を切るのって、
ムチャクチャでかい100年生の大木・・・
なんていうのでも無い限り、そう大変なことじゃない。
倒れる方向にさえ気をつけて切れば、むしろ、周囲がパァ〜〜ッと明るくなって、爽快なもの。

しかし、
その後の片づけが、もう難儀だったら!!!
もう、散らかった部屋の掃除と、なんら変わらない面倒くささ。

というわけで、私と夫も、過去の<里山オーナーの話>に書いてきたとおり
木の枝をさらに細かく分解し
同じような長さに切り揃え
邪魔にならない場所に積み上げて・・・
と、黙々黙々と後片付けを続けてきたわけです。
そして



↑これが今の状況。





公園を作ってるわけじゃなし、このくらいで上等なんじゃないでしょうか?
ねぇ。
いや、やれば出来るもんです。(自分達の区画くらいの広さならば。)

しかし、問題は、大量に発生したこれら↓



ああ、もしうちが薪でお風呂を焚くか、薪ストーブでも使っていれば
これくらいの薪の山、
一ヶ月と言わず、3週間もあれば使い切ってしまうのに!
でも、このままここに積み上げて、自然に朽ちさせてしまうのは、あまりにももったいないので



↑直径10センチから20センチくらいの枝には、1月に夫がシイタケを食菌。
植え込んだ菌の株の数、なんと1000株!
・・・いやまぁ、シロウトのシイタケ栽培です。
菌を植えた所から、雑菌が入って、シイタケが出ないことだって充分考えられます。
考えられますけれども
もし、1000株のうち、3分の1でも、無事育ったら・・・・・・・
想像するだに、ものすごいことになるはず!??

シイタケが育つには、2年くらいかかるそうですから
2年後の秋、
大量のシイタケが、無事発生して、なんかもぅ怖いような状況になったらば
HPにてアナウンスいたしますので
どうぞ、シイタケが欲しい方、お申し出下さいね。
自宅で、自家製干しシイタケ、作ってみませんか?????是非。



さて、もっともっと細い枝では



↑このような物を作ってみました・・・
って、作ったのは夫だ。すまんのう夫、何もかもやらせて。



雑貨屋の店先にあったカゴを参考に作ったこれ。重い物を入れないかぎり、立派に使えてます。
Good♪
春先になって、虫でも這い出てこないことを、今はひたすら祈ってます。


という、我が里山。
でも、5月には、また草ボーボーになってて、草刈りから始めなきゃいけないんだよなぁ・・・
と、
ちょっとため息も出る、今日この頃。


2005年2月24日 <腐葉土を作る>

さて、里山の手入れをするにあたって欠かせないのが、<落ち葉かき>。
地面にうず高く積もった落ち葉を、きれいにかき取り
地面に太陽の光を当てる
という作業だ。
なんでそういうことが必要かと言えば
落ち葉が積もって、地面に光が当たらないのでは
そこに落ちている植物の種子が、発芽出来ないから。
下草が生えないのでは、
色々な植物が育ち、そこに色々な生き物が集まってくる<健康な森>とは言えないから。
だから
草ボーボーになって、草刈りするのは、また大変ではあるけれども
私達は、山の斜面の落ち葉を、一所懸命にかいた。
人が歩く場所以外は
草ボーボーでいいのだ。
というより、ボーボーじゃなきゃ!

ただ、問題は、その膨大な落ち葉をどうするか?なのだけれども

ここが公園か、寺の境内ならば、ゴミ袋に入れて燃えるゴミに出せば良い。
が、里山で、そんな反エコロジーなことするわけにはいかないではないですか。
(燃えるゴミを増やすだけだもん)
よって
たいていの<山の手入れの本>では
「落ち葉を集めて腐葉土を作りなはれ」
と推奨している。

腐葉土とは
家庭菜園やガーデニングをする人にはお馴染みでしょうけれども
堆肥の一種で
栄養価は低いけれども、土の性質を良くし
作物の成長を健やかにする働きをする、真っ黒でサラサラの土のこと。
園芸品店やホームセンターでは、5s入りの袋が200円くらいで売られている
とってもポピュラーな物だ。
これが、<落ち葉や小枝を積み上げておけば、1年もすれば勝手に出来上がる>という。
土の中にいる微生物が、落ち葉を分解して腐葉土にしてくれるから・・・
ってホンマかいな?????
とは思いつつも
私達は、
竹や小枝で囲いを作り、そこに集めた落ち葉を放り込んでいった。
他にどうしていいかわからなかったし
自宅の庭で家庭菜園をしている義父母が
「そしたら、腐葉土欲しい」
と言ってくれたし。


そして

かれこれ一年。


「ホンマに腐葉土になっとんかいの〜??」


と、私と夫が腐葉土置き場の前で、顔を見合わせていたのは、昨年の12月のこと。
だって
見たところ、腐葉土は、ちっとも黒くなっていなかった。
積み上げた落ち葉の<かさ>は、半分くらいに減っていたけれども
その表面は、
カサカサに乾いて小さく砕けた落ち葉のクズに覆われ、全然土になっているようには見えない。

これ、ただの砕けた落ち葉が積み重なっているだけじゃあ・・・?

と不安に思いつつも
ともあれ、ちょっと掘り返してみよう
ってなことになり
夫が、土に手を突っ込んだ。そのとたん

「ぎゃーーー!」

出た!!



ほんの数センチ掘り返しただけで、こいつらが5匹も6匹も転がり出て来たのだ。



↑これです。皆さまの精神状態を考慮して、小さな写真にしておきますけれども。

「あああ、いかんいかん。すまんすまん悪かった!」

と、土をかけてやろうと、あわててそばの土をすくえば、そこからまた5匹6匹と転がり出てくる有様。
いやもう、すごかった。
<腐葉土置き場は、カブトムシの良い産卵場になる>
と、聞いてはいたけれども、まさかここまで大繁殖しているとは・・・・・。
絶対に、この腐葉土置き場だけで、カブトムシの幼虫が100匹はいる!
と確信した私達。
・・・こういう腐葉土置き場、我が区画内に、7ヶ所も作ってあるのだ。
じゃあ、いったい全部で何匹の幼虫が・・・・・。

すごい!

というより、ああ、これがオオクワガタの幼虫だったら・・・と、思わずにはいられなかった私達。

それはともかく



幼虫には目をつむって、その下の土をご覧下さいませ。真っ黒!!!
なんと
表面の落ち葉のすぐ下には、完璧な腐葉土が出来上がっていた!
触ると、湿気も無くサラサラ。
これ、1年前までは、本当に落ち葉や小枝だったんですよ!全部!
それが、こんな土に、本当に本当になろうとは。
微生物や、ミミズや、そしてこのカブトムシの幼虫達が
せっせせっせと落ち葉を食べて、土に分解してくれたんだなぁ・・・
いや、地球のシステムってすごい!
と、感激した年の瀬。


でも

この腐葉土、
義父母の家庭菜園にまくためには
また、私達の借りている畑にまくためには
袋か何かに入れて、担いで山を降りなければならないのだ。人力で。
・・・いったい何往復することになるんやろう・・・
と、
今から少々頭が痛い私達でもあった。


ともあれ、カブトムシ。元気に大きくなっておくれよぅ!



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