里山オーナーの話(2)


2003年 7月21日(月) <竹林の伐採>

梅雨の合間をぬって、山仕事に精を出している高橋家。
私達が借りている区画は、大変に変則的な植生をしていて
両端が、スギの人工林
     (↑許されるのなら切り払ってしまいたいー!!怒髪天突き怒髪天突き!)
その内側に、淡竹(ハチク)の竹林
そのまた内側に雑木林
という、かつてマスターTさん(山の持ち主)が、ここで山仕事をしていた名残が
はっきりと残る場所だ。

竹林というのは、元が畑だったり栗やミカンの林だったりするところが放棄され
人の手が入らなくなったとたんに
竹に侵食されて出来るもので、
我々の借りた区画の竹林も、Tさんいわく、元は栗の畑だったところだとか。
・・・そう言われてみれば、なるほど
我が県でも、そこら辺の山という山が竹林だらけ。
それだけ人手が足りなくなってる証なんでしょうね。


それにしても、竹林はやっかいだ。
5メートルも6メートルも、伸びるだけ伸びては自分の重みで折れる、枯れる、竹という奴ら。
放っておくと、ドンドコ繁殖して、他の植物を凌駕してしまうし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

というわけで、ここ一ヶ月以上、目をつり上げて竹の伐採に励んでいる我々。
4階建てのビルほども高さのある竹を切るのって
ホンマに怖い。
倒れる時、竹自身の重みで、切り口がパーーンと跳ね上がるのが超怖い。
ビッシリついた、枝を落とすのも、また難儀。
おまけに
竹の伐採でウロウロ歩き回っているそばで
立ち枯れの杉の木が、いきなり倒れてくるとか
もう〜〜、山仕事は危険がいっぱいだ。
さらに、きつい斜面を、登ったり降りたり登ったり降りたり・・・を繰り返しているうちに
高橋のヒザには水まで溜まった。
バレーボールをしてた時も
山登りをよくしてた時も
こんなこと、なかったのに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
やれおそろしや、山仕事!

いや、農家って、満員電車で片道2時間の通勤なんて絶対ないし、
広大な家やら土地やら、買わなくても持ってるから
例えば、駐車場を借りなくても
家の庭に車5台くらい平気で止められるし

ええこともいっぱいあるけど
当然、過酷なこともあるのね。
ああ、世の中は、やはりプラスマイナス0に出来ているようで・・・
と、つくづく思う、今日この頃。


じゃあ、ヒザに水が溜まったことをプラマイ0にする、良いことって何か?
と聞かれれば
ひとつは、以前にも書いた
<中讃地域の、美味しいうどんが食べられること>
そして、最近、もうひとつ
山へ行く途中にある、<JAの産直市場が、そりゃもうブラボー♪♪>だということだろうか♪


このJAの産直市場。
品揃えと値段の安さで、県内中から客が集まってくる人気スポットだということは
前から聞いていた。
が、実際に行ってみて、
予想以上の安さと品揃えに、夫と私は、もう狂喜乱舞。

例えば、近所のコープで1個198円〜298円などという
あわびみたいな値段で売られている紫タマネギ、
これが大玉3〜4個で150円などという
価格破壊も甚だしいお値段で並んでいたり
同じくコープで298円のズッキーニも、100円でゴロゴロ転がっていたり♪

あまりの嬉しさに、買い物に夢中になり
最初は危うく、山へ行くのを忘れそうになった我々。
なにせ、
ズッキーニなんて、香川のスーパーでは、どこにでもあるもんじゃないですから。


そんなブラボーな産直市場で、昨日の日曜日、また目新しい物を見かけた。
季節柄、あちこちの野菜ケースにはゴーヤが並ぶ。
そして、その横には、何やら黄色い瓜のような物が・・・・・。
両手に乗るくらいの、黄色いそれ。
これで色が薄緑色なら
夏に、近所のスーパーに並ぶ青瓜というやつだけれど
黄色のこれは??????????

そばにいたおっちゃんに聞くと

「ああ、まくわ瓜や」

というお答え。

まくわ瓜!
あらまぁ、懐かしい!!

メロンが、今より更に更に超高級品だった私の子供時代
田舎の子だった私は、このまくわ瓜を
「これがメロンやで」と言われて、信じて食べていたのだったっけ。
                     (↑・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。)
今となっては、メロンとは比べ物にならないほど薄味の
ほの甘い野菜のような果物のような、まくわ瓜。

懐かしさに、思わずゲットしたら
しかし昨日は、その横で夫が「安いわ!!」と、桃を手にして放さない。
そんな・・・、果物ばかり買ったって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と思いつつの帰り道
高松に新しく出来た、沖縄の物産を売る店に立ち寄ってみたら
なんと!先日日記に書いた、あの赤いマンゴー
商品名は<アップルマンゴー>というのだそうだけれど
これが、な、なんと
一個680円で棚に並んで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。







本日、祝日の月曜日。
我々の朝食は、まるでインドの王様のようだった。

家には買い置きのバナナがあった。
さらには、頂き物のメロンも。
そこへ、桃。
マンゴー。

フルーツを切って、ヨーグルトに入れて山ほど食べた。

やはりアップル・マンゴーは美味しい。
たくさんは食べられない味だけれど、美味しい。
桃も熟れてて美味いったら♪
まあ、年にいっぺんくらいは、こういう贅沢もね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と思いつつ、食べ終わってから気がついた。

まくわ瓜の存在を、完璧に忘れていたということに。


「私は??なーなーなーなーなー、
私はっ!!?????????」



と、冷蔵庫の野菜室で、青筋立てて怒っているまくわ瓜の姿が頭に浮かんだ。
ごめん。まくわ瓜。
目先のマンゴーやら桃やらに、前後の見さかいが無くなってしまう、ニセ・インドの王族で・・・・・・・・・・。


朝: 牛乳のヨーグルト(バナナ、桃、マンゴー入り)
   コーヒー


2003年 8月25日(月) <ハチの季節>

北海道のどこかに、ヒグマと人が共生している地域があると、以前新聞で読んだ。
かつては、その地域も、年間に何人もの人がヒグマの被害にあっていたそう。
が、
銃でヒグマを追い払うやり方に限界を感じ、<共生>へと、方向転換をしたということだった。

やり方としては、
まず、人間が、生ゴミをいっさい戸外に出さない、臭いももらさない
というところから始めたそうだ。
ヒグマが人の集落に来て、被害を与えるのは
生ゴミに引かれてやって来て、人といきなり遭遇してしまうからだとか。
人は「ギャー!」と驚くし、ヒグマだって、大いに慌てる。
なので、生ゴミを隠す。
さらに、「人間は、あんたには危害は加えないよ」ということを
ヒグマに徹底してわからせる・・・・・・・・・・・・・・・・・
と、言ったって、
ヒグマに言って聞かせるわけにはいかないから
そこは、常にヒグマと充分な距離を取って、冷静に接するよう、心がけて過ごしたのでしょう。
なかなか大変なことだったろうと思うけれど
苦労のかいあって、何年か後には、
ヒグマと人が、
適当な距離を置いて、知〜〜らん顔して過ごせるようになったとか。
まるで、雀&人、あるいは蝶々&人みたいに。

新聞記事には
浜辺で網の修理をしている漁師の、10メートル向こうにヒグマが現れ
でも、ヒグマはヒグマで浜に用事があったらしく
漁師には目もくれず、しばらく過ごして去って行った様子が、書かれていた。
もちろん、漁師さんは平静。
ヒグマも平静。
多分、新聞記者とカメラマンだけが、心臓をバクバクいわせていたのではあるまいか?

そこへ行って、ヒグマと人との共生ぶりを、自分の目で見てみたいもんだ
と思ったけれど
好奇心にかられた観光客が押し寄せて
共生をぶっ壊してはいかんのでしょう。やはり。

でも、面白い。
こんなことが出きるんだ!と、その記事は、強く印象に残った。



土曜日に山仕事に行き、
私はこの<共生>を思い出していた。
理由は、これ。(あ、虫の嫌いな方。スミマセン。目を宙にさまよわせて下さい!写真を見ないように〜。)







これは、<ホソアシナガバチ>というハチなのだけれど
こいつ等が、山の中に巣を作っていたのだ。
そう、8月下旬にもなれば、ハチの繁殖期。
蚊もやっかいだったけれど、続いてハチにも難儀な思いをする季節になったわけだった。

さて、上の写真は、巣のそばの樹にたかって、連中が樹液を吸ってるところなのだけれど
樹に連中が群がっていることに、夫は全く気づかず
この樹の枯れ枝を、バキッ!と思いっきり威勢良く、ナタで落としてしまった。
ビックリしたのは、ハチだ。
いっせいに飛び立ち
夫はハチ達に取り囲まれてしまう。

ワンワン飛び交う20匹近くのハチに、夫が囲まれてしまったのを見、

「あかん!病院行きじゃ。」

と、私は思った。
怒ったハチは、ガラガラヘビより怖い。
が、
このハチ、
ありがたいことに、あまり攻撃的なハチではなかっのだった。

「わーーーーー。なんじゃ、なんじゃ。何があったんじゃ〜〜〜〜〜。」

という感じで、あわあわあわあわと夫の周囲を飛び回るばかり。
全く、夫を刺そうとはしない。
あわてまくるハチを尻目に、夫は、すみやかにハチの包囲網から脱出し、事なきを得た。

・・・・・・・これがスズメバチだったら???

夫どころか、そばにいた私共々、今頃病院で寝ているはずだ。

以前、近所のお寺の境内で
手水のそばに巣を作ったスズメバチがいて、私はそいつに追い回されたことがある。
私が、巣から1メートルくらいの所に来た時点で、
見張り役のスズメバチが、私に突撃してきた。
すごい剣幕・・・かどうかはわからないけれど
とにかく、超超攻撃的だった。
私が、巣から10メートル以上離れるまで
すごい羽音をたてて、そいつは、私を威嚇し続けたのだった。
まるで、お屋敷の庭に放し飼いになってる、ドーベルマンみたいな奴だったなぁ・・・。
あれがスズメバチ。
それに比べると・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ホソアシナガバチは、なんともおっとりしたハチだった。

しばらく観察した結果、
どうやら、ハチ自身をはたいたり、巣をはたいたりしない限り、あのハチは怒らないようだ
と判断した我々は、
ハチの周囲で、注意しながら山仕事を進めることにした。

しかし、本当に、ホソアシナガバチは、温厚だった。
巣から50センチくらいしか離れていないところで、私が、切り倒した竹を、ズルズル運んでいようとも
竹の枝を、ゴリゴリ切り落としていようとも
我々は我々の仕事をするのだ!と言う感じで、黙々と樹液を吸っている。

また、そのホソアシナガバチの巣の、すぐそばには、どうやらジガバチの一種も巣作りしていたらしく
見ていると、草むらから1匹、
また1匹と、ジガバチが飛び出してくる。
そして、そいつ等も、我々には目もくれず
草陰にひそんでいるクモをとっつかまえては、ズルズルと巣に引きずっていく作業を、続けていた。
このハチもまた、
攻撃性は薄いようだった。
さらに、羽音に振り向くと、すぐ後ろにはクマンバチが。
でかいので、一瞬ゲッとなったけれど
こいつも、花の蜜を集めるのに忙しいらしく、私のことは眼中にないようだった。
ハチ達に囲まれながら、
あまりドタバタしないよう、私も作業を続けた。


こういう状態は、
本当は、あまりほめられたものではないと思う。
気をつけていても、うっかりハチの巣の上に、木の枝を落としてしまうかもしれないし
気づかなかったハチの巣を、つい踏んでしまうかもしれない。

でも、静か〜〜に作業をしながら
私は、スズメバチが、やたらと戦争をしたがる、とある国々の主要人物達に思えて仕方がなかった。
そういう攻撃的な性質に生まれついてしまった(特にスズメバチは)とは言え
ケンカにならないよう、上手に過ごしたい周囲の者にとっては
なんとも難儀な・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。







などと考えていたら、突然、耳元で激しい羽音がした。

でかい羽音。
これは、さっきのクマンバチが、急に機嫌を悪くしたのか
それとも、まさかスズメバチ!??

ムチャクチャ恐ろしいけれど、振り向くわけにはいかない。
振り向いたら、目を攻撃されてしまう。(ハチは、黒い物が好き・・・じゃない、逆だ。黒い物を攻撃する。)
私は、ひたすら身をかがめ、じっと動かないで耐えた。
ハチに襲われたら、そうするしかないのだ。
じっとしていたら、やがて相手は去って行く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はずなのに、
こいつは去らないじゃあないの!!???
何故かいつまでも、私の耳元にまとわりついて離れない。
ババババババババ!!と強烈な羽音。
やがて、そいつの足やら羽やらが
私の耳や頬にぶつかり始めた。
もう、ダメ!!


「ひえええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
助けてぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」



ボロ布を引き裂くような私の悲鳴に、あわてて夫が駆けつけて来た時
そいつはすでに、飛び去った後だった。
どうやらそいつも、私のボロ布を引き裂くような悲鳴に、驚いたらしい。
飛び去る後ろ姿を見たら・・・・・


カナブンだった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
許さん!!!



とは言え、これは、
私がハチに気を許し過ぎていると
山の神サマが、警告のホィッスルを鳴らしてくれたのかもしれない・・・・・。


土曜日の昼食: うどん屋<岡製麺所>にて
           ざるうどん小240円 
           かぼちゃの天ぷら80円を、半分わけ(←うどん以外は、ほとんど何も残っていなかったため。)


2003年 9月25日(木) <イノシシが出た!!>

まるで、阪神タイガースのリーグ優勝と共に秋がやって来たかのような、昨今のこの涼しさ♪
おかげで、週末の山仕事も、
あの真夏の、地獄の季節が夢か幻だったのでは・・・・・?
と思えてくるほど、作業が楽になった。
2時間作業をした後も、
「もう1時間くらい、イケるでぇ」と、余裕。

おまけに、我々を悩ませてくれた蚊も
飛んでいるには飛んでいるのだけれど
そろそろヘロヘロ気味。
てぇい!と手で追い払えば、力無く遠ざかっていくのが、かえって哀れだ。

例のハチどもも、巣作り・子育てが終わったようで、姿を見かけなくなった。

ブラボ〜〜〜〜〜〜♪♪
なんてハッピー♪

なんて快適な山仕事♪
ああ、神サマ、ありがとうございます!!!



と、思っていたら

今度は、これが出た!



って、「は??」と思われるかもしれませんが
土のくぼんだ所、よ〜〜くご覧下さいませ。イノシシです。
イノシシの足跡です!



ちょっとわかりづらいかもしれないですが、↑の、土の色が変わってボコボコになっている部分は
奴らが掘り返しまくった跡。
トラクターが通ったのでも、クワで土を掘り起こしたのでもありません。

おまけに奴らは、こういうこともする。



山の持ち主にして、農家のマスターTさんの田んぼに入って



これこの通り。稲を倒して、ガシガシ食っております。
何枚かの田んぼは、全滅。
Tさん、怒髪天突き。
「むこうも、生きていかないかんのは、わかるけどのー。」

稲を食うだけ食った後は



田んぼのあぜを壊して、泥浴び。
充分に泥パックなさった後、山にお帰りになられるようで。



この被害の後、マスターTさんは、当然、山に面した田んぼ全部に柵を張り巡らせた。
が、
今年のイノシシは元気がいいと言うか、気が荒いと言うか
柵を、ドッカーーン!と蹴り倒して、しつこく田んぼに侵入してくるんだそう。
イノシシにも生活があるだろうけれど
これはそろそろ、猟友会の出番になるかもしれない・・・。
昨年は、17頭のイノシシが駆除された
と、Tさん。
相手は夜行性なので、私が山仕事をしていて会うことは、まずないのだけれども・・・。



ところで、マスターTさんの土地には、たくさんの休耕田がある。
そのうちの一枚を
我々里山オーナー会に、貸してくださることになり
あれよあれよと言ってる間に、成り行きでとうとう、畑までやることになってしまった。
・・・山仕事だけでヒーヒー言っているのに、
・・・・・・・・・・・・・・・・大丈夫なんだろうか?????

ともあれ



ベランダの<プランター菜園>しか知らない私にとっては、気の遠くなるような面積の畑を手に入れ
とりあえず、何か植えねば、植えなければ〜〜と
ラディッシュ、赤タマネギ、菜の花、わけぎ、ホウレンソウの種を蒔き

・・・でも、イノシシに、ボッコボコにされるかも・・・・・・・・・・・・・・・・・

と思いつつ家に戻った、先週の日曜日。

さてさて、我らが畑の運命やいかに???


2003年 10月13日(月) <チェーンソー講習会>

ふっふっふ・・・
私はジェイソン。


チェーンソー片手に、そんなバカな気分にもひたってみるつもりだった私は、本当にアホだった。
笑う余裕などどこにもない。
昨日・日曜日は、
チェーンソーの講習会&実際に木を切り倒す練習の日。
毎度ながら、例の里山での出来事である。



2月初めの、我が<屋島日記>をお読みの方ならおわかりでしょうけれど
私と夫が、里山の整備のお手伝いを始めたのは
本当に
<何の気なしに>だった。
まぁ、ド素人にでも出来る範囲で、ボチボチと
と思って始めたのだ。
ああ、なのに、やり始めると、ド素人のままでは、この山
10年たっても、整備などやり遂げられそうにもないではありませんか!


理由のひとつは
私達の借りた1ヘクタールの土地の中にあった、杉の人工林。
これが、いよいよの難物なのだった。
他の雑木と違って、
杉というのは、まっすぐドンドコ伸びる分、素人には切り倒すのが困難。
どう困難かと言えば
直径15〜20p、高さ3〜4mにも成長すると(大きさ、想像してみてくださいね)
切り倒すにしても、手ノコでは無理。
いや、無理じゃぁないけれど、ハード過ぎる労働だ。
そして、
まっすぐな柱みたいな杉の木は、倒れる時の破壊力&衝撃も、そりゃもうすさまじい。
周りの木の枝を
バキバキメキメキ!と折りながら倒れていく木の姿は、本当に本当に恐ろしく
地面に倒れ込んだ時の衝撃音もまた、想像以上にでかく、激しく、キョーレツなのだった。
かつ
切り倒したら切り倒したで、その倒木を、どこかにまとめて積み上げねばならない。
しかし、3〜4mもある杉の倒木
私と夫の2人では、とーてー持ち上がらないのだった。
仕方ないから、1m弱くらいに切り分けるのだが
これも手ノコでは、ちっともラチがあかない。
以前、
根ぐされして自然に倒れた杉を、1本処理しただけで、もう腕がヨレヨレになってしまった私達・・・。

「もうダメ。チェーンソーじゃ。チェーンソーの使い方、教えてもらおう。」

杉林の中に倒れた何本もの杉を前に、
悲鳴をあげつつ
里山オーナー会の理事長さんに、私達が頼み込んだのは、2ヶ月ほど前のことだった。
どうか、チェーンソーの講習会をしてくださいませ、と。

そして昨日が、その、念願の講習会だったわけなのだけれど・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



はっきり言って、チェーンソー

重いんです!

漫画家の腕には重すぎるわ!!
・・・・・と言うのは、いえ、冗談。
しかし、私は、結構二の腕には筋肉が付いてる方だと思うのだけれど
でもやっぱり、ズシン!と重い。
しかもそれを、空中に持ち上げて、腕だけで固定して使わねばならないなんて
考えてたより、相当にハード。
フニャフニャ・ヘニャヘニャしていたら、勢いよく回り始めたチェーンが、木に当たった瞬間
ガッ!とはね返ってくるし
これは、下っ腹に力を入れ、
ガニ股でフンッ!!!!!と踏ん張り、木と格闘せねば!

と思っていても
やっぱり本当に木を切り倒す時は、ビビリまくり・腰引けまくりであった私。

講師に来て下さった、香川県森林組合のおじ様方に
なんとか手を支えていただき
切り込みを入れる部分も、よくよく教えていただいて、やっと私の倒すべき杉の木は・・・・・・・・・・・・

メキメキ ドッシーーーーーーン!

と倒れてくれたのだけれど
倒れた瞬間、もう足の震えが止まらなかった。
恐ろしい・・・というのでもないし・・・・・
なんと表現したらいいんだろう・・・?????あの瞬間の気持ちは?????


ともあれ、里山オーナー仲間の10人ほどと
それから、同じ香川県の森林組合が、里山整備のボランティアを育てるためにやっている
<フォレスターズ・スクール>という学校のメンバー達10数人とで
ワーワー・ヒャーヒャー言いながら
杉だのクヌギだのと格闘した数時間だった。

あああ、こんなことになるなんて
今年の2月には、誰が想像したことでしょう?????



案の定
本日、月曜日、私の二の腕の筋肉はパンパンである。
仕事のことを考えると、チェーンソーを持つなんて、とても感心できることではないのだけれど
でも、山仕事のストレス解消度は、ものすごいからなぁ・・・
と、
迷いつつも山へ通う、ワタクシ。

それにしても、ジェイソンって、ようあんなもの振り回せるもんですわ・・・。


昨日の昼: うどん屋<むぎ屋>にて
        かけ小250円
        おでん(焼き豆腐110円、コンニャク100円、てんぷら100円)←これは夫と半分分け


2003年 11月16日(日)

小学校の中学年の頃、「うりんこの山」という本を読んだ。
その数年前の読書感想文コンクールの、課題図書にもなっていた作品だった。

タイトルの<うりんこ>とは、イノシシの子供の<うり坊>のこと。
主人公は、生まれたばかりの3匹のうり坊達で
その成長していく姿が描かれた作品だった。
確か、3匹のうち
途中で、一匹は命を落としたような・・・・・・・・・・・・・・・。
ともあれ、
とてもとても真面目な作品だったと思う。
今も、多分、図書館へ行けばあるのでしょう。きっと。



本日、3週間ぶりに山仕事に行った。
行ったらば、山の持ち主・マスターTさんが言う。

「昨日、この辺に、イノシシが3匹出たんじゃ。」

えっ?なに!?この辺って、Tさんちの納屋の付近じゃないの。

「ブヒブヒ音がするんで、何かいのぅ?と思って見に来たら」

3匹が、ブヒブヒブヒブヒ逃げて行ったそう。

そんなに大きなイノシシじゃなかったという。中型犬くらいとか。
小柄なイノシシが、3匹で行動する・・・・・
ってことは、今年生まれて、親離れしたばかりのうりんこかもしれない。
きっと、多分そうだろう。


折しも、昨日11月15日からは、猟が解禁だ。
本日も里山へ来る途中、
猟から戻ってきたばかりのハンター達に、さっそく出会った私達だった。
ハンターの足元には、見事なキジが。
                      
うりんこ達、大丈夫かな・・・とも思うし
でも、畑を荒らされるのも困るし・・・・・と、
なんとも複雑な心境。



ところで、雑草ボーボー、虫にたかられまくりの我らが畑では



ラディッシュだけが、異様に元気。
何故か、ほとんど虫もつかない。
あ、我々の手入れが悪くて長細いのではなく、
こういう、蛍光灯のグロー球みたいな形の品種なのですよ〜〜。



山から戻ると、知人のK子さんよりメールが届いていた。
一ヶ月半ほど前、
「健康診断でひっかかって、精密検査をしなきゃならない」
とのメールをもらって以来、連絡がなく、ずっと心配だったK子さん。
でも、こちらから様子を聞いていいものかどうか??
ものすごく迷っていた私だった。
精密検査の結果を待つ気持ちも、よくわかる。
「どうなの??」
なんて聞かれても、待ってる間なら答えようがないだろうし
そっとしておいて欲しいかもしれないし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「手術も治療もしなくていい。
このままでいいみたい。」

とのメールが、本当に嬉しかった。
家中の、お札というお札(初詣に行ったお寺のお札とか、伊勢神宮のとか、佐野厄除け大師のとか)に
御礼を言って拝んで回った。
そして、嬉しくってワインを飲み過ぎ
夜は、夫を相手に、やたらめったらしゃべりまくっていたような・・・・・・・。

ああ、酔っぱらうほどには飲まない!と決意したはずだったのに・・・・・・・・・・・・・・・。


夜: パパイアイリチー(青パパイア、ニラ、シーチキン、かつお節)
   サラダ(ラディッシュ、トマト、ブロッコリーのスプラウト、生ハム)



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