命盤看法:初級編



初級編では、本宮(知りたい宮)内の全ての星を見ます。
あとは、その宮にある星の説明を読んでいけばOKです♪

ただし、見る順番があり、必ず一番最初に命宮・身宮を見ます。
命宮を構成している諸星の象意と、身宮を構成している諸星の象意が基本運となります。
その基本運が健康や恋愛・結婚など他の様々な事の大枠となります。
基本運で怪我や病気に悩まされやすい傾向がでている場合には、
疾厄宮のみの状態が良くても、
根本的に怪我や病気に悩まされやすい傾向があると判断していきます。

命宮・身宮の後は、どこから見ても良いんですけど、
お勧めは遷移宮、次は官禄宮と財帛宮、その次が夫妻宮と福徳宮です。
初級編ではあまり関係ありませんが、
これらも性格や職業傾向・精神状態など、基本運に深く影響を与えています。



旬中空亡・截路空亡・空亡
(103ページ)

旬中空亡(旬空)・截路空亡(截空)がある宮は、
右弼・左輔・天魁・天鉞以外の星は力を失い存在していないとして判断します。
これらの星だけは影響を受けません。
空亡は同座した星の力を半減させますが、
やはり右弼・左輔・天魁・天鉞は影響を受けません。



主星がない場合(投影について)
(102ページ)

本宮に主星がない場合(無主星宮)が、
旬空や截空によって主星がまったくない場合(無星宮)があります。
その場合は、対宮(反対の宮)にある主星が投影されていると判断します。
また助星本宮にない場合は、助星も投影されているとして判断します。
主星・助星共にない場合は、乙級星も投影されているとして判断します。
逆に主星や助星など上位級・同位級の星があった場合には投影はされません

また投影元に空亡があった場合には
右弼・左輔・天魁・天鉞以外の星は空亡の影響を受けたまま投影されます

84ページの丁巳6月20日卯刻生まれの女性の兄弟宮を見る場合、
対宮の奴僕宮から紫微と貪狼が投影されていると判断します。
また助星もないので左輔と天鉞も投影されているとして判断します。
つまりこの命盤で兄弟宮を見る場合には、
紫微・貪狼・左輔・天鉞・天月・天寿が兄弟宮の中にあるとして判断します。
紫微・貪狼・左輔・天鉞は元々酉宮にあるために、空亡の影響は受けません。
逆に酉宮に空亡があった場合には紫微と貪狼は空亡の影響を受けたまま投影されます。

基本運を見る場合、身宮が無主星宮や無星宮だった場合なども投影してから判断します

旬空や截空以外で無星宮の場合は、丙級星も考慮しましょう。



本宮・対宮ともに主星がない場合
(105ページ)

三合宮(3つ隔てた宮)に位置する主星の影響を弱いながらも受けるとして考えます。
ただし、投影されているわけではありません。
三合宮に主星がない場合には、やはり対宮から投影させます。



双星
(91ページ・476ページ)

本宮の隣の二つの宮(隣宮)を見て双星がないかチェックしてください。
組み合わせが合った双星が本宮を挟んでいた場合(夾照・夾破)、
それらの星も本宮に同座しているとして考えます。
しかし、実際には同座していないので対宮には影響を与えませんし、
投影を防ぐ力もありません。

例:本宮が無星宮で天魁・天鉞が夾照で影響を与えていても、
対宮の甲級助級星・乙級星の星は投影される。

隣宮が重要となる双星の組み合わせは、476ページに書かれています。
本では上級編に書かれていますがそんなに難しくはないので、こちらでは初級編の見方として紹介しました。



輝度について
(483ページ)

太陽や太陰を除き星の力の違いとは考えないでください。
協調性や社交性の違いとして判断してください。

また、元来、星が持っている性質も考えてください。
巨門でも入廟していた場合には社交性・協調性がありますが、
それ以外では、巨門の性質が表に出て、人と交友することより1人で趣味や興味に没頭しやすくなり、
落陥してる場合には、周囲の人がなかなか理解しにくいような事に没頭しやすくなります。
逆に、元々社交性・協調性のある天相は落陥していても人間関係は良好です。



解厄制化について

解厄制化の効果があるのは、本宮にある時だけです。
本宮になく、夾照・冲照・加会していた場合は、解厄制化の効果は得られません。

紫微や天同であっても凶事の発生をなくすことはできず、(1対1の場合)最終的に打ち勝ちます。
貪狼と、火星または鈴星の組み合わせは凶事が発生したけど、
持ち前の貪狼の行動力でそれをきっかけに成功・発展する。
また廉貞と天相の場合、天相の性質の方が上回るために表面的に廉貞の性質がでにくくなります。

こういうふうに、基本的に解厄制化の星があっても、性質が失われるという星はありません。
ただし、例外もあります。
その例外は、乙級の凶星が同座した解神によって働きを失う場合と、
入廟した陀羅が、火星または鈴星と同座した時です。

入廟した陀羅と火星・鈴星の組み合わせの場合相殺されているので、
貪狼と同座しても成功・発展の効果は得られません。


吉星・凶星は便宜上分けられており、
吉星が多いから、解厄制化ができるから良いというわけではありません。
夫妻宮に三台・八座があった場合、配偶者との別離を招きやすくなりますが、
吉星なので解神では失われません。
これは、配偶者の活動が活発になり(外に働きに出たり、徹夜したり)、
(仕事や活動が成功して)地位が向上し、すれ違いなどが生じるためです。
そこに、地劫・天空の影響が加わると、三台・八座の社会的活動を阻害する方向に働くため、
別離には向かわない傾向になります。
ただし、夫妻宮に三台・八座・天空・地劫に加え解神も同座していた場合は、
天空・地劫の性質が解神によってなくなっているので、別離の傾向を持ちます。

このように、吉星だから、解厄制化ができるから良いというわけではありません。
あまりその事にこだわりすぎると、判断を誤ることになります。
重要なのは、それぞれの星の特徴や性質を把握することです。



占術例(初級編)


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