ヴァージン・スーサイズ   1999年・アメリカ
出演: ジェイムズ・ウッズ/キャスリーン・ターナー/カースティン・ダンスト
監督: ソフィア・コッポラ
原作: ジェフリー・ユージェニデス
 
 

 映画監督フランシス・フォード・コッポラ(「ゴッド・ファーザー」「ジャック」など)の娘、ソフィア・コッポラの初監督作品。
 今から25年前のミシガン州。少年たちの町に、目を奪われるような美しい5人姉妹が引っ越しをしてきた。彼女たちが自殺してしまってから町が破滅へと導かれる――そんな回想をした異色小説の映画化。

 5人姉妹の父親は厳格な数学教師だった。末っ子のセシリアは一度自殺を図り、医者に相談する。少しは男の子と交流した方がよいといわれ、中でも秀才のピーターを呼んだ。そして他の男の子たちともパーティをするが、セシリアは飛び降り自殺をしてしまう。
 もうすでに取り返しがつかぬほど精神が病んでいたのかわからないが、はじめから少々重い出だし。何度自殺しちゃうの……とおもうが、自殺なんてそんなものかもしれない。

 だけど、残された4姉妹は明るく学校にいく。転校生のトリップとラックスは仲良くなって、父の許しも得てみんなでダンスパーティにも出かけられるようになった。
 この辺りはすごく楽しい雰囲気だし、青春物語ってかんじ。
 しかし、あの父親は性懲りもなく娘たちを縛り付ける。彼女たちにあこがれる少年たちはなんとか救おうと努力するが……

 何度か明るい兆しが見えるのにそうはならない。映画の冒頭でもそれを暗示するナレーションが入っているが、なんだかやるせない気分になる。
 こういってはなんだが、バッドトリップだなぁ……。でも食指が動く、そんな映画でした。

中盤盛り上がり度 
落ち込み度 


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 →原作:ジェフリー・ユージェニデス『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』 ハヤカワepi文庫

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