サイモン・バーチ

 原作と映画スタッフ

■原作■
『A Player for Owen Meany』1989年 ジョン・アーヴィング
『オウエンのために祈りを上・下』 中野圭二 訳 (新潮社)

■映画スタッフ■
監督:マーク・スティーブン・ジョンソン
出演:ジョゼフ・マッゼロ(ジョー)/イアン・マイケル・スミス(サイモン)
出演:アシュレイ・ジャッド(レベッカ)/ジム・キャリー(成人したジョー)
1998年・アメリカ


 ストーリーと解説

 物語は大人になったジョーが、サイモンの墓を尋ねるというところからはじまる。どうも、サイモンは神がかり的なことしたらしいというのがわかる。成人したジョーとナレーションはジム・キャリー。
 マイ・フレンド・フォーエバーでデクスター役だったジョセフ・マゼロは、自らビデオを撮って監督に売り込んだという力の入れよう。成長した彼を見るのもおもしろい。
 原作は『ガープの世界』で知られるジョン・アーヴィング。本作は原作の登場人物の名はいっさい使われていないという。そんなわけで、原作を探すのはちょっと苦労してしまった。

 サイモンは生まれたときから小さく、12歳になっても2〜3歳くらいの身体の大きさをしていて、そのために皆から気味悪がられていた。
 それはサイモンの両親とて同様だった。彼らはサイモンがいないも同然で暮らしている。サイモンは頻繁にジョーのうちへ遊びに行き、彼の母親レベッカをしたっていた。

 少年時代、ふたりは教会に通っていて、特にサイモンは信仰が深かった。自分が小さい体をしているのは神に計画があるからだという。この体がいつか役立つときがくるであろうと。
 そんな彼は自分が打った野球のボールをレベッカに当ててしまい、死なせてしまう。
 ジョーは父親を知らなかった。これを機に父親探しに乗り出すのだが――。

 皮肉なのが、日曜学校で顔を合わせるラッセル司祭の存在。サイモンが神を信用しすぎているのに対し、司祭は神などいないとはっきりいう。彼は過ちも犯す、普通の人間なのだ。

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