■映画スタッフ■
監督：ピーター・ホルトン
出演：ブラッド・レンフロ（エリック）
出演：ジョセフ・マゼロ（デクスター）
出演：アナベラ・シオラ（リンダ）

1995年・アメリカ

■日本語吹き替え■
声の出演：滝沢秀明
声の出演：今井翼

　原題の『The Cure』には治療法という意味合いがあるが、この物語はHIVに感染した友達を救うため、治療薬を求めて旅する少年たちのお話である。

　エリックは夏休みだというのに友達もいなくて、一人でテレビゲームをして過ごしていた。隣に引っ越してきた男の子がエイズというだけで、クラスメイトからホモ呼ばわりされる。
　空気感染しないと知ったエリックは次第にデクスターと仲良くなり、夕食に招かれた。治療法が見つかったら大きなパフェを一緒に食べようというが、母親のリンダは悲観的だ。
　その日からふたりは病気が良くなる方法をいろいろと試す。全財産でお菓子を買って食べてみたり、野草をつんで煎じて飲んでみるが、いっこうによくならない。
　ゴシップ誌でエイズの特効薬が見つかったことを知り、ふたりは川を下ってニューオーリンズへ向かった……。

　友情物の映画は山ほどあるが、暑苦しさや、胡散臭さ、偽善といったことがまるでなく、エリックのさりげない友情が心地いい。
　デクスターの母親にも胸を打たれる。息子にとって何が幸せなのかを一番に考えているのだ。
　手垢の付きすぎた題材だが、お薦めしたい。

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