父親が母親を殺すところを目撃して失語症となった、大きな体の少年マックス。骨が成長しないという難病を抱え、自分の殻に閉じこもりがちなケビン。ふたりは読書クラブで知り合って仲良くなっていく。
原作はロッドマン・フィルブリック。ミステリーやサスペンスを中心に執筆していて、青少年向けの第1作であるらしい。
ケビン演じるキーラン・カルキンは『ホームアローン』でお馴染みマコーレー・カルキンの弟。似ている。かなり似ている。コミカルな演技もうまい。
ケビンは『アーサー王物語』がお気に入りで、時々騎士になったような妄想を抱く。が、それも現実からの逃避だった。ケビンはその容姿からクラスメイトにフリーク(化け物)と呼ばれ、病気のせいで体育の授業にも参加できずにいたのだ。
マックスとケビンは花火を見に行くのだが、ケビンは花火が上がると、「銅!」「マグネシウム!」など花火の成分を叫ぶ。いかにケビンが読書の虫であるかがわかるだろう。
そんなふたりはお互いの特徴をいかして様々な冒険に挑んでいく。だが、ケビンに病魔が襲いかかり……。
ラスト、マックスはケビンからもらった真っ白な本に物語を書いていく。その物語が『フリーク・ザ・マイティ』というわけだ。
映画の原題も『The Mighty(強者)』であるが、日本人は『フレンド』という言葉が好きなのか、この作品にも紛らわしくなるようなタイトルがつけられている。
『マイ・フレンド・フォーエバー』と設定が非常に似ているが、どっちが素晴らしいかは見る人によって違うだろうか。ケビンの母親、シャロン・ストーンの役どころが弱かったのが残念。
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