■□ゲーム作成ツール□■
ツクールシリーズはRPGやシミュレーション、アドベンチャー、格闘技ゲームなどいろんなゲームを作れるツールが発売されているが、今回はサウンドノベルを作るツールで遊んでみた。
スーパーファミコン版はサテラビューに対応しており、衛生データ放送から配信された音楽やグラフィックを使うことができた。
カセットの上部にはメモリーパックの差し込み口があり、8つまでセーブデータを保存できる。周辺機のターボファイルツインを使うと3つのデータを保存できる。
ソフトでのデータ保存は1つのみとなる。
ところがこれがくせもので、ソフトに収録されたサンプルゲームのデータをロードさせてしまうと、ユーザーデータに書き込みをしてしまい、自分で作ったゲームが消えてしまう。
まったく。泣くに泣けない事態になってしまったよ。
■□テキストを作る□■
まずは文章を用意することから始まる。通常のサウンドノベルのように、一定のところまで文章を表示したらポインターを出して、プレイヤーがボタンを押したら次の文章を表示させるようにするというのが基本で、次のページへと移るように指定したりということがテキスト作成ファイルでできる。
テキストファイルにはそれぞれ名前を付けて管理する。1つのファイルに入力できるのは1791文字まで。続けてそれ以上の文章を使いたいときはまた別のテキストファイルを作ればよい。
■□カードを作る□■
サウンドノベルを作るということは、シーンの積み重ねである。1つのシーンのイメージを1つのカードに書き込んでいくという形だ。
テキストを表示させるときは、何行目から表示させるかといった表示位置、テキストの表示速度を指定し、作成したどのテキストファイルを表示するかを指定する。
ゲームのオープニングでよくあるように、ゆっくりと文章を表示させて、キー入力なしで文章を消して、また次に用意したテキストファイルを表示させることなども可能だ。
そのほか、グラフィック表示のタイミング、音を鳴らすなどどんなふうに演出するかを順番にカードに書き記していくのだ。
■□グラフィックとBGM□■
音と絵は用意されているものを使う。音楽に関しては別売りの「音楽ツクールかなでーる」で作った楽曲をメモリーパック経由で取り込むことも可能だ。
グラフィックには洋館と学校関係が多い。ミステリーやホラーを作ることを想定しているのかもしれない。1つの絵に昼と夜、セピア色やモノクロなどが用意されている。人物はシルエットで、青や赤など色も変えられる。
画面を揺らしたり、フラッシュさせたり、雨、雪、火の玉、血しぶきなど演出もいくつかある。
BGMの他にもSEがあり、人の悲鳴や落雷、ガラスが割れる音、足音、風の音など、グラフィックよりは抱負に用意されている。
これらも自分の思うタイミングでならしたり、BGMを止めたりできる。
■□分岐とアイテム□■
サウンドノベルといったら選択肢だ。分岐もちゃんとつくれて、Aを選んだらカード3に進み、Bを選んだらカード4に進むといったことができる。
選択肢を設けなくても分岐させることは可能だ。たとえばゲーム中に鍵を入手していたらここでカード5に進み、イベントが起こるといったこともできるのだ。
それらはアイテムで管理される。アイテムは「あり」「なし」の属性や、数字の属性が付けられる。
たとえば数値アイテム「おかね」を作っておき、お金を5000入手したというときに+5000として、次に剣を買ったから-2000にするなど、プレイヤーの行動によって数字の増減をゲームに反映させられる。
鍵の場合はありなしアイテムで「カギ」を作り、鍵を拾うシナリオのところで「あり」の属性をつけるように指定すればよい。
もちろんアイテムの名称は便宜上付けておくものなので、自分でわかりやすい言葉を使えばよい。
分岐とアイテムを使えば簡単なRPGっぽいこともできるし、クイズで何問正解したかとか、幅広くゲームが作れる。
また、プレイヤーに文字を入力させ、その文字をゲーム中に表示させることもできる。たとえば、プレイヤー自身に主人公の名前を付けてもらうなど。
セーブポイントも好きな場所に入れられる。テキスト分岐ででセーブしますか「はい」「いいえ」で選択させるのもいいが、セーブポイント自体はプレイ中には表示されないので、頻繁にセーブポイントを入れておけば自動セーブのようになり、選択肢を選んだ後リセットして再開しても戻れないといったことが可能になる。
アイテムを使ってフラグを立てたりだとか、だいたいのことはできるので、自分の思うようなシナリオは作れるが、やっぱりもう少しグラフィックがほしいところ。文字入力が面倒なのは仕方ない。
家庭用ゲーム機でも簡単にネットに繋げることができるようになったので、ニンテンドーDSあたりでまたツクールがでるといいなと思う。
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