■□より細やかに□■
ロングセラーとなった「Wiiスポーツ」の第2弾がWiiモーションプラスという周辺機とセットになって発売された。競技も12種目とボリュームアップ。ウーフー島というリゾート地を舞台に各種スポーツが楽しめる。
これで前作と定価が同じという戦略的ともいえる価格設定。Wiiモーションプラスを普及させるのには申し分ない。
Wiiモーションプラスはリモコンに付けるとより細やかな動きを感知するというもの。正確に認識するためにソフトを起動させるたびにリモコンを水平な台に乗せて静止させる必要がある。実際には手に持ってじっとしていても「OK」サインが出る。
種目によってはリモコンの先端分を画面に向けてゲームを開始する必要がある。ミニゲームみたいなものだからいいけど、ゼルダの伝説のようなゲームではどんな形で認識させるのか多少の不安がある。
その代わり、精度は格段に良くなった。
■□12競技を紹介□■
チャンバラはリモコンを剣に見立てて相手を斬る。リモコンの動きがきっちりトレースされ、振り上げから突き、下から上への斬り上げもできる。一対一の対戦。落ちてきた物を矢印の方向へどちらが早く斬れるかの居合い切り対決。次々と現れるMiiを斬っていく「組み手」の3種目。
アーチェリーはリモコンを弓に見立てて縦に握る。ヌンチャクで弦を引くポーズを取って矢を射る。リモコンは微妙な動きも感じ取るので、手がぶれないように静止させるのが難しいとわかる。放たれた矢は風向きや重力に従って飛んでいくので、あらかじめ想定して照準を合わせなければならない。よくあるシューティングゲームのようにはいかないというわけです。
的以外の場所に果物などが落ちていて、それに当てることができるのもおもしろい。小さくて遠くにあるのでなかなか難しい。
ピンポンは試合とストイックにラリーを続ける「連続リターン」がある。
フォアとバックの打ち分けはもちろん、ボールを切るように打てば回転がかけられる。もう少し打ち込む場所が打ち分けられたらよかっただろうか。
ピンポンは一人称視点ではなく、後方から全体を見渡す視点で、キャラクターは自動で動くのでラケットを振るのに専念すればいい。ゲームとしてのやりやすさを重要視しているのかもしれない。これをチャンバラのように一人称視点でラケットの左右の動きを厳密に反映させると、意外とラケットにボールを当てるのが難しいと思う。空振りで試合が終わってしまってもおもしろくないしね。
ゴルフはリゾートとクラシックのコースがある。18ホールまであるが、9ホールや3ホールも選べる。リモコンのひねりまで感知するので、まっすぐに振らないとボールが曲がって飛んでいってしまう。逆にそれを利用もできる。CMでもいってるように、バックスピンも。
フリスビーは犬にキャッチさせるフリスビードッグとフリスビーゴルフがある。これもリモコンの動きに反映するので斜めに傾けてカーブをかけたり、大きく振りかぶったりできる。
フリスビーゴルフはゴルフのコースと一緒だが、旗を中心に数メートルくらいの円柱のようなものが立っていて、その空間に入ったら1ホールの終了となる。範囲が広いので通常のフリスビーゴルフよりはフィニッシュが楽なように思う。
カヌーはリモコンを縦にして両手で持ち、左右に振り下ろしてパドルを漕ぐ。リモコンの下の部分を画面の方に向けると同じ動きをするので、大きくパドルを動かせばより速く進める。リモコンを振り下ろしたまま静止させるとパドルが水につかったままとなる。カヌーが直進しているときにこれをやると、パドルが水中に刺さっている方向へと急旋回できる。
水面に水草が浮いていたり障害物があるので、どういうコースを取るのが速いかなど考えるのが意外と奥深い。ただ、リモコンをひねったまま動かしてしまうと左右を誤認識してしまうことがあるのが残念。
ロードレースはリモコンとヌンチャクを振ってペダルを漕ぐ。コースは全部で6つ。1ステージレースは30位からのスタート。3ステージレースは50位からのスタートで、3コース連続して走った成績が最終結果となる。6ステージレースは100位からのスタート6コースを連続して走る。
漕ぎすぎると体力が消耗するので、速く漕いではゆっくり漕ぎを繰り返すのがポイント。
ボーリングは投げる位置や体の向きなどが決められ、リモコンをひねりながら投げるとカーブがかけられる。レーンに障害物が置かれる「壁よけ」がおもしろい。現在のスコアによって障害のレベルが初級、中級、上級となり、その時々でいくつかのパターンの障害が配置される。
マリンバイクはリングをくぐってポイントを重ねていく。リモコンをひねると一時的に加速するので、それと合わせて邪魔な波をどう乗り切るのかタイミングが問題。フリーの走行では自由に島の周辺を走れる。
ウェイクボードは引っ張っていくボートの波を利用してジャンプトリックを決めていく。
バスケは「フリースロー」と「3on3」の2種目。
スカイレジャーはスカイダイビングと遊覧飛行。遊覧飛行は島々を空から見渡せる。紹介箇所が80個もあって、今後、どんなソフトにこの島が登場するのか興味深い。
■□スタンプと熟練度□■
競技をやると熟練度が積み重ねられていく。コンピューターとの対戦がある競技ではそれに合わせてコンピューターが強くなっていき、負けると点が減ってまた敵も弱くなる仕組みで、充分1人でも遊べる。
各種目にはスタンプが5つ用意されていて、それがひとつの指標となっている。ロードレースですべて1位を取るとか、マリンバイクで170点以上取るとか、ホールインワンするとか、カヌーで赤いテープを切ってゴールするなんて遠すぎで達成できなそうなやりごたえあるものも。
とにかくボリュームもあるし、完成度も高く、やってみなければわからないおもしろさがある。モーションプラスがどれだけすごいかなんて気にしてる場合じゃないってくらいだし、ミニゲーム集だと言い切ってしまうのもなんだか違う気がする。
ピンポンやってれば相手がラケットではなくスリッパを持ってるとか、ロードレースでなぜかメッセンジャーみたいな荷物を積んだ自転車がいるとか、いろいろと楽しい。
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