■□非ゲーム系□■
シミュレーションとも育てゲーともひと味違うゲームである。
ニンテンドーDS本体に登録してある現在の日時と連動し、朝昼夜の時間系列から、春夏秋冬といった四季の変動まで対応していて、日時によってイベントや村に生息する虫などの生態系が常に変化している。
しゃべる動物が住む森へとやってきて家を建てるという、非リアリズムでありながらも、どこかリアルであるような、そんなスローライフを楽しむゲームだ。
■□お金を稼ぐ□■
ゲームはプレイヤーが動物たちの森へ引っ越ししてくるところからはじまる。家を持つには当然お金が必要で、プレイヤーは当面資金集めを余儀なくされる。もちろん、このゲームはなにをするのも自由なので、借金を返さなくともゲームオーバーにはならない。
ただ、家を大きくするのには借金を返済してからでないと駄目なので、普通はコツコツと返していくことになる。
お金を稼ぐには住人に頼まれた仕事やお使いをしたり、魚を釣ったり、砂浜に打ち上げられた貝を取ったり、虫を捕まえたり、花を摘んだり、木になった果実をもぎ取ったりしてお店に売る。釣り竿や虫網、シャベルなど道具を使わないと取れないものもある。
自分の家にはお店で売られている家具や観葉植物などを置くことができる。ふしぎなことに、木を揺らしても家具やお金が落ちてくることがあるので、木を揺らすのは毎日の日課のひとつになるだろう。
でも、木を揺らすと蜂が追いかけてくることもある。刺されるとひどい顔になってしまうが、ほうっておいても次の日には直っている。
定期的にカブを売りにくる動物がいる。株とひっかけた野菜のカブは日によって値段が違う。高い値で取引をしているときに売ると得をするが、カブは生ものなので、時間が経ちすぎれば腐ってしまい値が付かなくなる。
■□おらが村□■
そんなふうに生活にも慣れてきたら、自分の村をつくることに精を出す。家の中をゴージャスにしていくのもいいが、村も自分色に変えていくことができる。
果物や花の種を植えると、新たに花や木を増やすことができる。たまに椰子の実が流れ着いたりするので、自分の村にないものを栽培することもできる。また、果物はその村の特産物なので、他の果物は実をつけることはない。これもやはり、通信で果実をもらうなどしないと、いつまでたっても1つの果実しか実がならないのだ。
天文台では自分の星座をつくることができる。
さて、プレイヤー自身はどうかというと、髪型や洋服を変えることが可能だ。服は仕立屋さんで売っている既製服もあるが、自分でデザインすることもできる。帽子や傘などの小物もある。
デザインは服だけでなく、家の床や壁紙も作れるし、家の外における地面のタイルも作れる。
美容院では髪型や髪の色を変えられる。
■□イベント□■
イベントは毎月のようにある釣り大会や、動物たちが不要品を売りに出すフリーマーケット、住人たちの誕生会などがある。役場前の掲示板をチェックすると行事がいつ行われるか書いてある。
そのほかには花火大会や、年末のカウントダウンなど季節のイベントがあり、住人たちが語りはじめる「連続ドラマイベント」というのもある。
■□コレクト□■
アイテムはたぬきちのお店で買うことができ、日によって置いてある物も違うので、そこで買うこともできる。
村を歩いていると、なにかアイテムをほしがっている動物がたまにいる。彼らの望むアイテムを持っていれば、物々交換して新しいアイテムを入手することも可能だ。
役場に行けば不要品回収ボックスがあり、そこにいらないものを捨てたり、拾って帰ることもできる。関所の落とし物も持って帰れる。
博物館では自分が集めた名画、化石、魚、虫を展示しておける。全部そろえるには骨の折れることだ。
化石は地面にひびが入っているところを掘り返すと出てくる。たまに埴輪を発掘することも。
名画はおもに、定期的に店を開くつねきちのところで買えるが、偽物だったりもするので注意が必要だ。
■□どうぶつたち□■
森のどうぶつたちにはそれぞれ多少なりとも性格付けされていて、就寝時間などがことなる。また、機嫌がいいときや気が滅入っているとき、怒っているときがあって、それは見た目でもわかるようになっている。
住人達にはマイブームの期間があって、たとえば魚にハマっているときや、赤色の家具を集めているとか、そんな話を聞いたら協力してあげるとよい。
住人には手紙を送ることもできる。返信にアイテムを同封してくれたり、仲がよくなったりといった変化がある。
そのほか、家を構えて生活している住人だけでなく、たまにふらっとやってくる動物もいる。その代表といったら喫茶店に土曜の夜にやってくる「ととたけ」だ。ギターを抱えて好きな楽曲を演奏してくれる。家にレコードなどを再生するものがあればいつでも聞けるようになる。
また、ととたけが演奏しているときはスタッフロールが流れる。このゲームには終わりがないですからねぇ。
■□通信□■
ニンテンドーDSの通信機能を使って違う村へ遊びに行ったり、また、自分の村にも来てもらうことができる。
関所で通信する相手を登録し、そのゲートを通って行き来する。手みやげを持ってきたり、釣りをして時間をつぶしたり、チャットでお話ししたり、通信ができるようになったことで、どうぶつの森も完成形になったといえよう。
近くのDS同士もでもいいし、Wi-Fi通信でもいい。他の村へ遊びに行くと、自分の村もきれいにしたいという欲求が強まるから。
通信のあと、迷子になっているどうぶつを見つけたら、もう一度通信してみると、お母さんの元へ返してあげられる。
あやしいネコが迷い込んでいたりと、楽しい要素はいっぱいだ。
自宅のパソコン経由からのWi-Fi通信や、店頭のニンテンドーWi-Fiステーションによって、任天堂から手紙やプレゼントが届くことがある。これもまたすぐれたサービスだと思うし、なにより通信料は無料なのがいい。
誰もが楽しめるゲームで、ロングセラーとなっているのも頷けますね。
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