■□FFのスピンオフ□■
『聖剣伝説』が発売されたのは、ファミコン『ファイナルファンタジーIII』のあとだった。1989年に発売された『魔界塔士Sa・Ga』も100万本を出荷、ソフトメーカーとして知名度もぐんぐん上昇中であったのに、『ファイナルファンタジー外伝』とくっつけたのは、少々及び腰ではなかっただろうか。
FF外伝とあるだけあって、魔法や武器防具などの名称がなじみ深いもので、FFをプレイしたことがある人にとっては取っつきやすくなっている。チョコボまでも登場するのだ。
好評であったためか次作からは外伝の名称も取れ、魔法やアイテム、絵柄も独自のものとなり、看板タイトルになるまでに成長した。おなじみワッツやボンボヤジも初代ですでに登場している。
シリーズ本編は4作(最新作は2006年発売)、外伝も4作品制作された。最近ではフェイドアウト気味なのが残念なところ。
■□ストーリー□■
空高くそびえるイルージアの山の頂上には神殿があり、マナの樹が祭られていた。全宇宙のエネルギーで成長し続けるマナに触れると、永遠の力を得るという。グランスのシャドウナイトはその力を悪用しようともくろんでいた。
彼の楽しみは奴隷をモンスターと戦わせること。仲間のひとりが死の間際に自分はジェマの騎士であるとこを告げた。シャドウナイトのもくろみを知り、ひとりの青年が脱走をはかった。
マナの力を受け継ぐというペンダントを持つ少女と出会う。少女はシャドウナイトに狙われており、主人公は護衛することになり……。
■□アクションRPG□■
『ゼルダの伝説』を模した、画面切り替え型のアクションRPG。武器の種類によって攻撃のアニメーションが違ったり、フィールドの木を斬ったり、杭にチェーンを絡ませて移動したりと楽しい。
Aボタンで装備している武器で敵を攻撃。敵から受けるダメージも数値で表示されないので、夢中になってやっているとHPがなくなっていることに気づかず死んでしまうことも。
MAXゲージというものがあり、しばらく攻撃をせずに時間が経過すると、ゲージが満タンになって特殊攻撃を繰り出せる。
魔法は「ケアルのしょ」など本を入手して魔法を使えるようになる。メニューで使う魔法をセットするとBボタンで魔法が発動する。
ストーリーの流れの中で、入れ替わりで何人かが仲間として一緒に冒険についてくる。彼らはプレイヤーのあとをついてくるがドラクエのようにピタリと後ろについているのではなく、ふらふらと勝手に歩きつつついてくるような感じ。このあたりも第2作に引き継がれている。
彼らは自分で敵に攻撃することもあるが、敵から攻撃されても死ぬことはない。「そうだん」のコマンドで会話をしたり、キャラによっては回復をしてくれたりBGMを変えてくれたりする。戦闘の一員というよりはストーリー的な都合でついてきている意味合いが強い。
レベルアップ時には戦士、モンク、魔道士、賢者の4つのジョブタイプから選んで各ステータス値を上げる。体力や賢さなど自分の好きなように数値を上げていけるのだが、基本は1人での戦闘なので無難に体力と力を中心に上げていくことになる。
■□探索□■
ダンジョンは探索系で、必要となるのはマトックとカギ。剣で壁を叩いてみると他とは音が異なる場所があるとき、マトックを使えば壁を壊すことが出来る。
マトックとカギはダンジョン内にあることもあるが、外から持ち込んでないと足りないこともしばしば。
セーブはどこでも可能なのでアイテムが足らずについうっかりセーブしてやめてしまうと動けなくなり、最初からやり直す羽目にもなりうる。
アクション性があるといってもさほど難しくなく、戦闘も煩わしくなくてさくさく進んでいけてやりやすいゲームだ。携帯型ゲーム機との相性も悪くない。
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