それは
綺麗に並んだ爪と
青白く、ひっそりとした
ああ、踝だ。
「くるぶし?」
うん。踝と、足首全体。それが一発目。なんかすごく、来たんだよ。ズドーン!てさ。もう心臓大暴走。
「…二発目は?」
二発目、はねえあれ、膕。
「ヒガカ?」
ひかがみ。膝の裏側の窪んだところ。横から風が吹いてスカートがそこまで捲れたんだ。
それ見た時にはもうすっごい好きになってた。触りたくてたまんなかった。
「それが?」
うん。それが初恋。
「なんて言うか、可愛らしくも肉体的だね」
ははは。
あんたにとって『触りたい』=『好き』なのかっ?という疑問は置いといて、今日から膝の裏とくるぶしとうなじと親指の付け根と膝と手首と背中と臍と肘とふくらはぎとかかとを磨きたてよう!と決意したその日。
終