あとがき


「Last Order」に関するかなり私的な雑文。


 と、言うわけで、公開してから何故か二ヶ月以上たってから後書きを書くのは何故w?
 特に意味はないんだけどさw。
 ただ、「あ、忘れてた!」程度の理由w。

 人生初「あとがき」。

 あとがきは好きですか?私は好きです。

 僕の大好きな作家さん、「森博嗣」先生はあとがきを書かない作家さんです。 それにあやか
って、僕も書かないようにしようか、と思ったんですが、誘惑には勝てませんw。

 と、言うわけで、読了してくださった皆さん。
 謹んで御礼申上げますm(_ _)m(深謝)。

 この「Last Order」は「…を書くにあたって」でも述べたように、神が降臨した、と書きました
が、実際には何かしら、書くきっかけ、というものがありました。
 それは九条双月さんのHP「竜的探索」の20000Hitを踏んだ際、九条さんに何かしらリクエス
ト小説を依頼する事ができるんですが、そこで私は九条さんのBBSにこう書き込みしました。


 「――無能な上官」に従っている主人公が最後に「無能な上官」をコテンパンにしてしまう話が
 良いな。
 気持ち良いしww。
 もちろん女性が出てくると良いなw。
 無理にカップリングする必要はないけど、やっぱ女性士官は萌えですww。――」(全文引用)


 なんて好き勝手な事をリクエストする俺なんでしょうか…(-_-;)。
 九条さんに大変に申し訳ない…。

 と、言うわけで、カキコしてしばらくたってから…、ふと、「自分が書いてみたらどういう話にな
るのかなぁ」と思いました。
 この時点でSFティックにする予定はありませんでしたw。それどころかファンタジーで書こうと
思いましたw。
 無能な上官に逆らってコテンパンにしてしまう話、何ていうのは、近現代における軍隊、という
ものにおいては実は皆無に等しい、と考えております。
 では、過去の歴史においては?
 中世、と呼ばれる時代、戦国、と呼ばれる時代は「個人能力主義」の時代です。能力さえあ
れば、いくらでも出世できる時代でしょう。豊臣秀吉などが良い例です。
 じゃあ、過去の歴史、中世時代を舞台にしてはどうか?
 いや、考えてみれば俺は歴史好きの癖にどちらかというと近現代史のほうが好きで中世には
詳しくない(ToT)。
 じゃあ、どうしよう。


 捏造してしまえ(W。


 と、いうわけで中世ヨーロッパ系ファンタジーでいこう、と思ったのです。
 が…。
 仮にも、「オリジナル小説」書きの小生。ふと周りを見渡してみればそんなファンタジー小説は
溢れんばかりに既に書き尽くされています。

 おりぢなる…。おりぢなりてぃを出さねば…。
 
 そう、血を吐くような思い出考え続けました。
 そしてたどり着いたのです。近現代の戦争物でありながらも、個性豊かなキャラクターを書く
ことができる舞台を。

 パイロットだ!戦闘機パイロットならできる!

 が!

 またしても問題。
 私、近現代史における戦闘機に詳しくないんですw。

 じゃあどうする。


 捏造してしまえ(パート2)ww。


 と、いうわけで、舞台は中世から近現代を通り越して未来に行ってしまいましたw。

 SF!

 和訳すると「科学的幻想」! それは同時に「未来系ファンタジー」とも同意です。

 と、ここまで考えた時点で実は私、一つの事を忘れてしまっていたのです。

 曰く


 無能な上官をコテンパンにす
るっていうプロットはどこに行っ
たのさ…。


 あえて、その疑問にお答えしましょう。

 んなもん

「ピ〜〜〜○○○(自主規制)」
です。


 …まあ、正直、設定を作っている段階で乗り気になってしまって、ノリで忘れてしまったプロッ
トをそのまま放置しただけっす…。

 と、いうわけで、書き上げました「Last Order」。

 この小説で何よりも書き上げたかったのは、リュウとタウンゼントの微妙な関係。この微妙さ
を醸し出すために私はあえてリュウをED(勃起不全症候群)に仕立て上げましたw。
 理由は簡単。
 性欲が欠如していれば、二人の関係は恋愛まで発展しない、という歪んだ設定を考えたから
ですw。

 また、ケレンスキーの複数○○○も文中で直言は避けましたが、盛り込みました。
 理由は多くの隊員を失った喪失感と、半狂乱になるほどの激しい感情を書き出したかったか
らです。
 リュウとタウンゼントが二人で話をしているシーンは至ってシンプルですが、実は二人とも内
心ではケレンスキーと同じような激情に身を委ねている、というものを表現したかったのです。
 つまりケレンスキーはリュウとタウンゼントの隠れた感情そのもの、というわけです。

 また、大統領の演説をかなりクローズアップさせました。
 理由は「必ず生還すること」という言うなればこの物語の核となる科白が、現実の社会におい
て、無味乾燥な大統領の演説を前に、全くの無力である、という虚しさを表現したかったので
す。例え、激戦を実際に戦った一兵士が万感の思いを込めて部下達に伝えた言葉であって
も、後方でただ、安穏とした生活に身を委ねていた指導者の言葉だけが歴史に刻まれる…。
 それほど戦争とは虚しく、無駄で、悲しいものだ、というものをここで表現したかったのです。


 …と、ここまであとがきを書いてみて私、分かった事があります。
 これは「あとがき」じゃあないですね。
 これはまぎれもなく「解説」です。
 しかも第三者による客観的解説ではなく、著者本人の解説…。
 そこに隠れている真意は…

 物語の中で書ききれなかった
ことを延々と説明している事に
他なりません!

 これはひとえに著者の力量不足!
 分不相応にも自分の手に余る
作品を書こうとした報い!
嗚呼、神様、もっと僕をぶっ
て!!

 と、いうわけで、この蛇足の文章。
 作品とあわせて読んで頂き、少しでも皆さんに喜んでいただけたら、と思う次第であります。



/(-_-)(←敬礼!)
2003/11/17



     
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