御代田 小田井城(尾台城)

尾臺家(尾台)のルーツは、信州佐久の 小田井城 城主 尾臺又六郎信親 であると伝承されています。
私が、小学生の頃、変わった苗字なので「こんな苗字は嫌だ」と言って父を困らせた記憶があります。
その時、父は長野県のお城のお殿様の苗字だとか、天皇家の流れだとか、江戸時代に幕府の医者をして
いた先祖がいるとか、散々聞かされ、由緒のある苗字なので誇りを持てと言われました。
初めのうちは、父が苦しまぎれに言ったのだと思っていましたが、長野県や東京から親戚の人が来たり、手紙の
やり取りをしていたようなので、まんざら虚偽ではないのかなと思いました。

また、兵庫県の私の家の近くに父の姉がいて親しく交流をしていました。兵庫県には、尾臺の姓がこの2軒しか
有りませんでした。だから、私は田中とか山本などの苗字が羨ましく思いました。
父の姉は市役所に勤めていましたが、主人が早くに亡くなり、苗字を吉川から尾臺に戻して一人で働き続けました。

父の姉の尾臺 ひろの晩年は、東京にも家がありましたので、東京に帰りたいと言って、東京で最後を迎えました。
父の姉は子供が居なかったので尾臺の姓に戻したことが、私に幸運をもたらしました。
尾臺ひろ の財産の相続権が私たちに発生したのです。東京の法律事務所の弁護士が手続きをしておりますが、
3年経過しても、すべての相続が終了していません。(現在平成25年)

これで、父が子供の頃に言ったことが事実であることが分かってきました。
父は、大正元年に浅草で生まれて、子供の頃は隅田川が遊び場でとても水泳が得意だったそうです。12歳の時に
関東大震災を経験しています。父、尾臺五郎は、尾臺助作の5男なので、本家の家督を相続していた故尾臺陸一郎は
尾臺 茂に後継し今でも江戸川区に存在しています。ところが、その尾臺 茂も近年亡くなり妻が一人で暮らしております。
残念ながら、家督相続者がいないため、今後の尾臺本家はどうなるのか分かりません。
そんな訳で曽祖父の父母までの戸籍は明確になっています。

1898年(明治31年)に戸籍法が憲法で制定されて、初めて家を基本単位とする戸籍制度が開始されました。合わせて
身分登記簿が設けられました。尾臺家は士族になっていたとのことです。しかし、今は現存しません。

1948年(昭和23年)戦後の憲法によって新しい戸籍法が施行されました。これは、今までの家を基本単位とする
帝国時代の戸籍から、夫婦を基本単位とするものに変更されてしまい、合わせて身分事項の記載は廃止されてしまいました。

このように戸籍制度が度々変更されていますので、古い戸籍は入手できなくなりました。
父が亡くなってから、その伝承を辿って検証し、信じていくしかありません。経緯を知る者が高齢になり、
資料が徐々に少なくなって困難になりつつありますが、調べていくうちにさらに明らかになるものと信じています。


城跡は小田井の上宿の西側に位置します。

佐久の其々の城には、武田軍によって
落城した年月が記載されています。
尾台城は、落城月が
記載されていません。
それは、尾臺信親、副親の
兄弟が果敢に戦い武田軍を
手こずらせ互角に戦ったからだ
と伝承されています。

江戸時代には、小田井は中仙道の宿場町
として栄え、上宿、下宿があり、上宿は
「姫の宿」として格式が高かった。

信子姫が 城主 尾臺又六郎信親の
城跡にて歴史の縁を想っています。

中山道 小田井の宿跡です。


小田井の宿の上宿は、格式が高く
「姫の宿」と呼ばれていたそうです。

小田井の下宿にある
尾臺家の本家の尾臺郡右衛門宅です。

背後に浅間山がある小田井城は、武田信玄の重臣、板垣信方を先陣として攻め込む
武田軍を相手に、城主・尾臺又六郎信親が奮戦するが・・・。

    新田次郎 著  『風林火山』 全4巻
   

尾臺の一族による記念石碑が
小田井の森に建立されている。
城主 尾臺又六郎信親の碑
始祖は、清和天皇源氏小田井と
言われています。
家紋は、州浜です。
ちなみに私の家紋も同じ州浜です。




長野の尾臺卓一(故人)が、私の
父五郎(故人)に宛てた賀状。父が亡くなる
直前には、長野の故郷に帰りたいと言っていたが、
叶えてあげられなかったのが心残りです。

父五郎が生前いつも懐かしく語っていた
浅間山。ここは麓の鬼押し出しです。

佐久の町です。

長野県の渋温泉です。
この温泉は、尾臺の敵軍となった武田信玄が
湯治のために利用した外湯があります。
 
尾臺家の菩提寺である真言宗 「宝珠院」は、
久保沢川を挟んで尾台城の対面に位置します。
境内の赤松は天然記念物となっています。

2012年には、このご住職は、
90歳になられているので、若い
ご住職が継いでおられます。


土屋長平 氏は、私の父の母方の叔父です。
軽井沢在住で郷土資料の研究家です。
『郷の華』を5集を出版しています。

土屋長平氏から尾臺五郎にあてた
賀状です。

『郷の華』土屋長平 著
の一部です。