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ごみは減っている?


一般廃棄物は「ごみ」と「し尿」に分けられます。「し尿」はウンチとシッコ、それから浄化槽汚泥のことを言います。つまり「ごみ」とは一般廃棄物のうちし尿を除いた物を言います。環境省がまとめたごみの排出量は下図のとおりです。


                          [資料:環境省 平成14年度実績]
ごみは総排出量で見ても、一人一日あたりの排出量で見ても長期的には横ばい、または増加傾向と言えます。環境への意識が高まり、なんだかんだときれいな言葉が飛び交いますが、全然結果が出せていません。反省。



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ごみはどう処理されているの?


私たちの生活で出たごみ(一般ごみ)って、具体的にどう処理されているか、知っていますか?知っていないと、本当の意味で必要な分別やリサイクルはできません。まず日本全体の処理の流れは以下の図のとおりとなっています。


                                    [資料:環境省 平成14年度実績]
年間約5400万tのごみが排出され、そのうち5100万t程度が市町村により収集されます。これらは中間処理、再資源化により減量・減容された後、最終処分場に約900万tが埋立られます。国土が狭い日本では、埋立処分する量を減らすことが最も効率的な処理システムとなっています。

またごみは市町村により可燃ごみ、資源ごみ、不燃ごみ、粗大ごみ等に分類されています。これらはそれぞれ以下のような方法で処理・処分されています。
種類 処理・リサイクルの方法 処理フロー
可燃ごみ 焼却 焼却(減容)−灰処理(薬剤・セメント固化)−灰埋立
灰溶融 焼却(減容)−灰溶融−路盤材等として資源化
RDF 固形燃料(RDF)化−発電等−灰処理
セメント原料 セメント炉に投入−セメント原料
資源ごみ リサイクル 中間処理−再資源化
不燃ごみ 埋立 埋立
粗大ごみ ほぼ埋立 破砕−焼却−灰処理
破砕−金属回収−再資源化
破砕埋立

これまで主流となっていたのは、焼却できるものは焼却し、量を少なくしてから埋立処分するという方法でした。しかしダイオキシン問題や資源有効利用への意識などから、単純焼却に対する視線は厳しくなってきました。現在は、灰を有効活用する灰溶融、セメント原料、熱を有効利用するRDF化という新たな処理方法が注目を浴びています。

不燃ごみは、ほとんどが埋め立てられています。ほとんどの市町村では分別を細分化し、リサイクルできるものはリサイクルする方向に動いているため、不燃ごみになる物が減り、埋立量の減量に成功しています。しかし一方で、資源有効活用という意味では無意味と思われるリサイクルが横行するという問題をはらんでいます。

粗大ごみについては破砕し、可燃残さ・金属・不燃残さに分けられそれぞれを処理しています。不燃残さは、今のところ埋立処分するしか方法が無く、手詰まりとなっています。今後も埋立量を減らしたいのならば、この対策をどうするかが重要になってきます。

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リサイクルは進んでいる?


日本のごみの資源化量、リサイクル率は以下の図のとおりです。

                                    [資料:環境省 平成14年度実績]
日本全体で見てもごみのリサイクル率はどんどん上がり、ごみのうち約16%が再び資源となっています。まだまだ伸びを見せており、発展途上の段階と言えると思います。

種類別のリサイクルの状況は以下の図のとおりです。

                                    [資料:環境省 平成14年度実績]
家庭においてはペットボトルや缶などの容器包装類の分別に負担感がありますが、実質的には新聞や雑誌等の紙のリサイクルが量的に多いことがわかります。

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ごみ処理にどのくらいお金がかかっているの?


市町村がごみ処理にかけている経費と、一人あたり必要な経費は以下の図のとおりです。

                                    [資料:環境省 平成14年度実績]
私たちは、一年あたり約18000円のごみ処理経費を払っていると言えます。ダイオキシン類などの環境規制の強化が進められているため、必要経費は減らず、若干増加傾向にあるようです。

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ごみの最終処分場って無くなるの?


最終処分場が逼迫しているという話は、幼い頃から耳にタコができるくらい聞かされてきました。でもこれって本当なんでしょうか?これまで見てきたように、ごみ処理には最終処分場が欠かせません。これは世界中のどこの国でも事情は同じです。だとすれば、とても大変な話ですよね。
環境省がまとめた最終処分場の残余年数は以下のとおりになっています。。

                                    [資料:環境省 平成14年度実績]
新しい処分場の確保が難しくなり、残余容量は徐々に減っていることがわかります。でも実は、リサイクルを徹底してきたことから、ごみ埋立量がどんどん減っており、残余年数は延びてきていることがわかります。逆に最終処分場が逼迫しているためリサイクルが進んだということが真実で、その成果が出ていると言えます。

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