Wall stone 壁石

    (19)跳びメンツ


 壁石は、いわばプチテクのカテゴリー。これも、そんなプチテク関連の話。
 跳びメンツはゲーム中には、いくらでも出てくる。そこで慣れたプレーヤーは自然に対応している。しかし初心のうちは ややもすると、見落としによる手作りロスを起こすこともある。

 メンツ整理の段階で、下記のような形があったとする。

(A) 

 ペンは あまり嬉しくない受けであるが、がドラだったりすれば そうも云ってられない。とにかく早い段階で を完成させたい。そんなところへ を引く。

  は直接メンツに関係ない。そこで初心者の中には好牌先打、あるいは将来のヒッカケのタネとばかり を打ってしまうこともある。しかし じつは、この を残した形が跳びメンツ。

(A’) 

  と並べれば、たしかに は余り牌。しかし順子をと考えれば、残り3枚はの両嵌(リャンカン)形。すなわちがあることによっての受け入れが増え、メンツ完成のチャンスが大きくなる。このように、両嵌によって完成済みの順子がともとも考えられる形を両嵌の渡りと呼ぶ。

 もちろんの部分がカンチャン、元々のの部分がペンチャンなので、カンペンチャンと呼べないこともない。しかしそうなると、この逆形()はペンカンチャンとなる(^-^;。そこで こんな両嵌の渡しによって順子と絡んだメンツを、まとめて跳びメンツと呼ぶ。

 跳びメンツには両門ターツと絡んだ形もある。

(B) 

  がメンツ完成牌。そこへを引いたとき、“オマエじゃない”とツモ切りせずに大事に残す。そうすれば 両嵌の渡しによっての受け入れが増える。

(B’) 

 (B’)はカンチャンとリャンメンの複合型。そこでどっかの雑誌にカンリャンメン、そして この逆形をリャンメンカンと書いてあった。もちろん どう呼んでも構わない。しかし同類項の形を そのたびに区別して呼称するのも、なんか面倒なような(-_-;

最後に 次のような未完成形。

(C) 

  というリャンメンと、 のリャンカンの複合形。しかしここでカンを引こうとカンを引こうと、 というリャンメンに変化が生じるわけではない。つまり というリャンカンが渡り効果を発揮しているわけではないので、跳びメンツではない。これはというようなリャンメンとサンカンの複合形でも同じことである。

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