一口に麻雀クイズといっても、「何切る」から「牌謎」、「これは何点?」からルール問題まで幅は広い。戦前も麻雀クイズがなかったわけではないが、単行本に載った単発的なモノ。やはり盛んになったのは戦後、それも専門商業誌が刊行された最近のことである。
では戦後、こういうクイズの先駆けとなったのは誰か。もちろん一人に特定することは難しい。しかしσ(-_-)としては、麻雀クイズの祖として今緑紅(こんりょくこう)という人物をあげたい。
今緑紅は戦前からの先人であるが、昭和23年9月、同潤社より「麻雀指南」という入門書を刊行した。
この「麻雀指南」の中で、今氏はクイズをまとめて10問出題している。そのタイトルが「試問十題」。そしてこの試問十題の中に、「何切る」から「牌謎」、「これは何点?」からルール問題まで、現在の麻雀クイズのすべてのジャンルが含まれている。まさにあらゆるクイズの原点というにふさわしい。
そこでこの試問十題をすべて紹介することにした。第1問は、「この手は何点か」という計算シュミレーションの問題。
親のとき、次の手でテンパイ。、なんでアガってもいい。ツモアガリ/ロンアガリ、それぞれ何点か。
これは高点法の問題なのだが、今の麻雀ルールしか知らない人には解けない。現在の一般麻雀では、安めでアガったとしても最低で跳ね満となる。ましてや7索でアガった場合、一般麻雀では筒子でなくても大車輪とすることもある。たとえ大車輪としなくても倍満は固い。これでは問題にならない。
まず当時の二十二麻雀では、一般高(イーペーコー)はもとより両般高(リャンペーコー)もない。そして役は清一色が三翻で平和が一翻、ツモピンフは無しである。そこでロン和した場合、計算はこうなる。
(20(符底)+10(加符))×8(清一)×2(平和)×2(親)=2880点
※当時の親満貫は3000点(親の役満も3000点)。従って2880点は、一般の麻雀の40000点ぐらいの価値がある。
で、問題はツモ和した場合。147の三門張だから、単純に計算すると下記のようになる。
(20+2(ツモ符))×8×2(ツモ)×2(親)=704≒700all(四捨六入)=2100点
これではロン和よりかなり低い得点となってしまう。そこでツモ和した場合、147の何をツモっても単騎に取るというのが、この問題の主眼である。
(20+2(ツモ符)+2(単騎符))×8×2(ツモ)×2(親)=768≒770all=2310点
もう一問、今度はルールの問題を紹介しよう。
一翻縛りルールのとき、東家が 四万の両門張でテンパイ。このとき南家が を切っても東家はロンできなかった。しかし続けて西家が を切ったら東家はロンできた、というケースを思いつくだけあげよ。(by KON)
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