Pure Majan 純麻雀

    (1)前説


 すこし前、パリダカラリーというのがあった。最近はコースも変更になったらしいが、もともとはパリとダカールの間、道無き道を市販車レベルの車で数千キロ走る。なんと、過去には死傷者もでたというハードな自動車レース。そうかと思えばル・マンにインディ、はたまたF1。完璧に整備された専用コースをこれまたレース専用車をかってプロドライバーが走り抜く。この中でどのレースがもっとも過酷か、ドライビングテクニックを必要とするか、あるいはもっとも面白いのか。もちろんこのような質問は愚の骨頂。それぞれにそれぞれの難しさがあり、過酷さ、面白さがある。

 麻雀だって同じこと。大きく分けても3人麻雀、4人麻雀。それがまた細かく分かれる。どの麻雀ひとつとってもそれぞれに激しさがあり、難しさがあり、面白さがある。その中でプレーヤーは、自分の好みにもっとも合ったルールで楽しんでいる。そのなかでσ(-_-)の好みにもっとも合ったのが、いわゆる競技麻雀というジャンル。そこで青春の一時期、かなりこれにハマリスク。しかしそのうち疑問がでてきた。

 競技麻雀大会なるものに参加してみたら、ノーレートではあるがルールはリーチ一発裏ドラという、俗に言うインフレルール。“う〜ん、どんなルールでもノーレートならば競技麻雀というのか?、なにか違うよな....” 別なところでは、裏ドラや一発の無いおとなしめのルール。うんまぁそりはいいけれど、内容はあいも変わらず“点棒かき集め大会”。別に“裏ドラや一発が無い=競技麻雀”ではなかろうが。

 ならば表ドラは言うに及ばず、リーチもサンシキも七対子も無いという思いっきり素朴な古典ルールならどうか。たしかに いじくり回されていない分だけ、良いところが多々ある。しかし現代麻雀の観点から見れば、いささか原始的と言わざるを得ない。また成績評価のシステムなども旧式と思われる。

 そこで15年ほど前、麻雀のインディ500とかF1レースを目指し、自分なりの構想でルールを構想してみた。これをたまたま知り合ったメンバーで1年ほど打ってみた。そのなかで一応 なんとか形はできた。“うん、これこそ競技麻雀” と思ったが、なにせ“競技麻雀” という名称は世に氾濫している。このルール&システムを、“単なるノーレート麻雀”と思われてはどもならん(^-^; そこでさらに考えた末、“純粋な麻雀”という意味で「純麻雀」と命名した。横文字で表記すれば「Pure Majann」、略して「Puma(ピューマ)」。

 しかしどうにか骨子は出来たものの、ルールやシステムの細部で検証の不十分を感じていた。数年前、幸いにもその検証会に参加して頂ける有志を得、1年有余にわたって検証会を催すことができた。おかげで実戦の上で細部の検証をすることもできた。もとよりまだ完璧とは言わないが、パソコン関係でいえばサンプル出荷できるところまできたのではないか。そこでこの純麻雀を、公開することとした。

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