知人からこんなメールが来た。
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6翻、7翻は「ハネマン」っていいますよね。これ、なんで「ハネマン」って言うんでしょう? 麻雀を始めたばかりの人に教えるときに、
「はい、まず手を開いて順に指を折り、役の数を数えてごら〜ん。1、2、3はおいといて、4、5の2つは満貫って言うんだよ。ほら、満貫で手がグーになるよね〜。6つめになると指がピ
ンって跳ねるでしょ。だからハネマンって言うんだよ〜」
「わー、ほんとだ〜。お兄ちゃん、なんでも知ってるね〜」
とかとかウソの教え方をしてます。あ、2つ目の台詞はキャラクターと言うか、演じておかねばならない部分なんで気にしないで下さい。
符が跳ねる、とかから来てるんかな〜とか思ったけど、満貫ですでに符が関係ないですしね。というわけで、教えてちゃぶだい。
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「こりはね、まず手を握って順に指を開き、役の数を数えてごら〜ん。1、2、3はおいといて、4、5の2つは満貫って言うんだよ。ほら、満貫で手がパーになるよね〜。6つめになると親指がひん曲がるでしょ。だからハネマンって言うんだよ〜」
「わー、ほんとだ〜。お兄ちゃんって、ホントにパーなんだね〜」(笑)
と笑い話でごまかしたように、なぜ跳ね満というかよくワカラン。。。そこで勝っ手に思うこと。
昔から上前を跳ねるとか、ピ ンハネするという表現がある。「上前を跳ねる」はともかく、ピ ンハネの方はどうも意味不明。しかしポルトガル語では、たしか「1」のことを通称で「ピ
ンタ」と言う。そこでピ ンハネのピ ンはこの「ピ
ンタ」で、ピ ンハネは「1割ほど、取り上げる」というような意味で使われていたのじゃないかと思う次第。
また「ピ ンタ」とか「クルス(10の通称。「ピ ンからキリ」までの「キリ」)」という表現は、花札に関係している。ひょっとしたら寺銭(場代)を徴収することを「ピ
ンハネ」とでも言ったのかもしんない。すると「ピ
ンハネ」が普及しだしたのは、江戸幕府前後ぐらいからか。そうだとすればピ ンハネはすでに400年以上の歴史がある由緒ある(笑)表現と言うことになる。
ま、このあたりは何とも言えない。しかし「ピ
ン」がポルトガル語に由来していようがしていまいが、「跳ねる」の方は純然たる日本語(ひょっとしたら、もともと「跳ね」は「刎ね」だったかも)。こんな場合は「少し得する」というような意味となる。いずれにしても点(符)を少し得するから、符跳ねとか点跳ねという。
で、十翻あれば倍満として10割の得。そこまで行かない5割り増し。満貫よりは少し得。点(符)でなくて満貫が跳ねる。というので、いつの間にか「5割り増し満貫」を「跳ね満貫」と表現するようになったのではないかと思う次第。
※昭和30年代後半は、まだ「跳ね満」より「5割」という表現の方が大勢だった。
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