Mahjan talk 雀話

    (33)水魚来了


 むかし台湾で16枚麻雀をやっていた頃。ある日、またやろうというので中国人の知人と一緒に或る家を訪問した。中共や台湾には、雀荘なんてないので、すべて家庭でやる。その点、日本人は幸せだ(笑)。家の人に迎えられて中に通った。すると先日も同卓した中国人が先に待っていた。その中国人がσ(-_-)の顔を見るなり「○○ライラー!」と言って笑った。すると同行した中国人も爆笑。

 なんと言ったのか分からなかったが、「姑娘来々(クーニャンライライ)」(お嬢さん、こっちにおいで)なんて言い方があるのは知っていた。そこで(“ようこそお越しくださいました”のくだけた言い方だろうぐらいに思った。そこで適当に「いえいえ、どういたしまして」ぐらいのことを言ったら、また笑われた。

※姑娘(クーニャン)というのは古い言い方で、いまは小姐(シャオチェ)というのが普通。といっても、女性に“小姐来々”なんて言うのは失礼な表現。

 そのまま徹夜で楽しく遊んだ。それはいいけれど、どうもあのときの笑いが気になって仕方がない。いくら何でも、相手が“ようこそお越し”と言ったくらいで、あんなに笑うワケがない。そこで何日か経ってから同行した中国人に、「あのとき、彼はなんと言ったんだ」と聞いてみた。

 すると彼が笑いながら、「あれは水魚来了(スイユイライラー)と言ったんだ」と言う。さらに意味を聞くと、「あれは日本語で言うと、“カモが来た”という意味」だって。う〜ん、それじゃぁケロッとして“ どういたしまして ”なんて言ってたんでは笑われるわけだ。(^-^)

 台湾にも怪しげな飲み屋が無いわけではない。どっか知らない店などに入ったとき、そこの小姐がバーテンに「スイユイライラー」なんて言ってるのが聞こえたら、すぐ店を出たほうがいいと思うぞ。(笑)

 そういえば「水魚来了」の時、「日本には、その上に“ カモがネギをしょって来た ”というのがあるぞ」といって説明すると、「水魚来了も似たようなもんだけど、“魚が包丁持参できた”というような言い回しもある」と言っていた(いや、魚じゃなくて豚だったかも知れない・・・いかん、ホントに最近物忘れが)。

#どっかに麻雀をやりにいったら、蔭で「浅見が牌持参でやって来た」なんて言われてないだろな....(^-^)

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