Mājan talk 雀話

    (185)麻雀博物館 大 ピンチ


 千葉県にある麻雀博物館といえば、世界最高の収蔵品を誇る博物館。その博物館が身売りの危機にあるという。
いや
危機を通り越して、すでに身売り契約が完了したとのウワサも....身売りの理由は、単純に親会社である
竹書房の経営悪化らしい。経営悪化の理由も聞いたが、確認したわけではないので ここでは書かない。

 身売りといっても、もちろん土地建物など不動産の話ではない。建物は、もともと房総の海浜近くに建てられた竹
書房の保養施設。もちろん この不動産も売却の対象になっているかも知れないが、そうだとしても竹書房の経営
を支えるほどの資産ではない(と思われ)。身売りの本命は、あくまで世界有数の収蔵品。“ウワサ”では、買い手は
中国の某企業集団だとか、売却価格は○億円とか、すでに○億円を受け取ったとか....実際 昨年の末から麻雀博物
館は閉館されているという。

 ウワサ通り 売却相手が海外であれば、世界有数の収蔵品が海外に渡ってしまうことは非常に残念。それだけで
なく、その後 どうなってしまうのか それも気になる。海外に渡ったあと、まさかバラ売りで散逸してしまうとは思えない
が とても心配。どうしても売るというなら、麻雀牌は仕方ないが麻雀書籍だけは売却対象から外してくれないか。
置き場所が無いというなら、いつでもσ(-_-)が引き取る....

 麻雀博物館は県や市のなど自治体ではなく、竹書房という株式会社の私有資産。である以上、何をどうしようと竹
書房の勝っ手。それに麻雀博物館は残っても、会社が倒産したのでは元も子もない。という流れでゆけば、今回の
件もやむを得ないと云うことになる。しかし問題がないわけではない。

 収蔵品の多くは故 野口会長の主導の元、竹書房の予算で購入された。しかし博物館の設立を知って、麻雀牌を
はじめ書籍など、日本中の愛雀家から寄贈された物もたくさんある。なかでも副館長を務めた
鈴木知志さんは、人生
をかけて収集した麻雀書籍をすべて寄贈している。現在 博物館は多くの麻雀書籍を収蔵しているが、母体となって
いるのは鈴木さん収集の書籍。

 個人で収蔵したままでは 自分に万が一のことがあった場合、散逸してしまうこともあり得る。それを考えての寄贈
であったが、まさか野口会長が亡くなって2年で売却されるとなんて夢にも思っていなかったかも。はたしてそういう
収蔵品まで まとめて売却されるのだろうか。それとも寄贈した書籍だけは除外されるのだろうか、なんとも気になる。

 σ(-_-)にしても、こんな思い出がある。σ(-_-)は昭和38年に刊行された貴重な書籍の原本を所有している。しか
し麻雀博物館は、そのコピー本しか所蔵していない。σ(-_-)の所有している原本は、これまでの所有者の書き込み
などがある。そのうえ 大変 薄汚れている。博物館はキレイなコピー本を何冊も所有しているが、σ(-_-)の感覚では
原本とコピー本では価値が異なる。やはり博物館ともなれば、本物が収蔵されているべきだ。とはいえσ(-_-)も1冊
は手元に置いておきたいので、原本とコピー本1冊との交換を申し出た。

 しかし麻雀博物館の返事は、「
コピー本といえども、所有者から寄贈された貴重な物。博物館の所有物であって、
所有物ではない。したがって応じることはできない
」(どっかの引き出しを探せば、たぶん その手紙が残っている....)。
この交換話が出るまでには 多少のイキサツもあった。そこで(何をいまさら....)と思うこともあったが、(ま、それなら
それで仕方ないか...)とも思った。いずれにせよ収蔵品に そんな思いを持つ博物館が、親会社の経営が行き詰まっ
たからと云って そんな思いの詰まった収蔵品を海外に売却してもいいのか....

 博物館の設立が まだ本格的にスタートしていない段階で、野口会長から電話をいただいた。何かと思ったら、
このたび麻雀博物館を設立することにした。なにかと協力してほしい」という話。そのとき、こんなことを聞いた。
某雑誌の対談で、“将来は麻雀博物館を作って....”と夢を語ったら、雑誌が発売されたとたんに全国から麻雀牌
の寄贈が始まった。これは“ 将来 ”などと云ってはいられない”と、さっそくスタートすることにした

そんな日本中の愛雀家の思いが集まった収蔵品、あぁ、身売り話がホントなら、とても残念。


以前へ  以降へ  目次へ