Laboratory 研究室

    (19)求めよ、さらば与えられん?


 4人で麻雀をすると結果的に誰かが1位になり、誰かが2・3・4位になる。この確率は、単純に云って1/4=25%。そこで或る1ゲームで結果的に自分が何位になろうとも、通算で4回に1回のトップ、あるいは4回に1回の2・3・4位(平均順位2.5位)であれば、普通の成績ということになる(もちろん二人同点ということもあるが、その確率は1%前後(諸データNo.7「同点の確率」)なので、この際、考慮に入れない)

 そりゃあ確かにそうだろうけれど、どの順位にしても空から自然に降ってくるわけではない。みんな「トップをとりたい」、「ラスはイヤだ」という意志がぶつかりあった結果である。

 平均順位は2.5位であるから、仮りに合計10ゲームであれば各順位になり得るゲーム数は2.5回ということになる。しかし順位には自ずから望まれる順位と望まれない順位がある。そしてこれは絶対とは言わないけれど、たぶん望まれる順位の筆頭は1位で、望まれない順位の筆頭は4位だ。(笑)

 トップ(1位)はもっとも求められる率が高い。ゲーム前に「あなたはトップを獲りたいと思っているか」などと聞いたことはない。しかし聞けば返事は「ハイ」に決まっている(と思ふ)

 それだけ競争率が高いので、順位の単純平均値は25%だとしても、じっさいにその望みが叶う可能性は、もっと低い(はず....)。たぶん自力によるトップ率は、20%くらいなもんだろう。となれば具体的には5ゲームに1回、10ゲームに2回のトップで普通の成績ということになる。

 では一転してラス(4位)はどうか。
 なんと云っても望まれない順位の筆頭。競争者がいるとは思えない。そこで或るプレーヤーが最初から「ラスをとるっ!」という強い意志を持ってプレーすれば、その望みは90%くらいの確率で叶えられる。(笑)

 残念ながら(?)100%叶えられると言い切れないのは、3位のプレーヤーが大放銃などして強引にラスの座を奪ってしまうケースがあり得るからだ。しかしその妨害をはねのけて(?)、やっと苦労して獲得したラスであっても、プラスのラスという可能性は絶対ない。うん、これだけは保証する。(笑)

 しかし現実には、最初からラスを求めるプレーヤーは存在しない。逆云えば、「ラスだけはイヤ」という、トップ(1位)と逆の意味の競争がある。そこでこれもトップと正逆で、順位の単純平均値25%より5%ほど少ない20%くらいがじっさいの確率ではないか。

 では2位はどうか。2位の競争率は1位より低いことは間違いない。そこで常に最初から2位を目指してプレーすれば、その望みは単純平均値25%より大きな確率、どんぶり勘定でいってトップの倍、10ゲームに4回くらいの確率で叶えられる可能性がある。しかしプレーヤーとはスケベなもの。せっかくの2位めなのに、途中でついトップを目指して地獄に堕ちたり、3位目にまくられたりする。その分を差し引くと、実質は10ゲームに3回くらいがの平均順位というところか。

 では3位はどうか。3位は4位より上位というだけでなく、プラスの3位ということもある(諸データNo.6「-2位and+3位の発生度」)。しかしいくらプラスの3位もあるといっても、さすがに最初から3位になりたいという意志を持ってゲームするプレーヤーは数少ない。そこでラスめ専門狙いより、競争率はだいぶん高い。8^_^8

 いずれにしたって好き勝手に云うしかないが、最初から3位を獲得したいと思ってプレーすれば、ラスの90%ほどとは行かないまでも、70%くらいの確率で叶えられるような気がする....しかしこれはあくまで最初から3位を目指したときの話。やはり実際には2位と同レベルの、10ゲームに3回くらいというところが平均値だろう。

 とするならばだ。平均的なプレーヤーが獲得する順位は、10ゲームでトップ2回・2位3回・3位3回・ラス2回。これを順位率に直すと、各順位の単純平均値2.5と同じ数字となる。しかし単純平均順位は4ゲームに1回のトップ・ラスであるが、推定実質平均順位は、5ゲームに1回のトップ、1回のラスということになる。

 単純に云えば、麻雀では5回に1回のトップというのが、プラマイちょんちょんの普通の成績。4回に1回のトップをとる成績ならば、それはたぶん勝ち組みのプレーヤーなのだ。

 う〜ん、かなり強引な論法だが、とりあえず結論は出したな。(笑) 

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