一般役09・平和


 ピンフ形クイタンは七百点にしかならないと思いますが、なぜ千点となっているのでしょう。


 これは日本麻雀における門前清(メンゼンチン)という役の採用と扱いの変化、さらに平和(ピンフ)という役の変化と門前清との相関関係がおおいに関係しています。

 その経緯を一言で言えば、「むかしピンフは門前でなくても役として認められた。しかし一般的なルールの変化で、それを認めないようになった。その中でロンアガリの最低点は千点という認識が定着した。その両者の考えが融合し、食いピンフをロンアガリした場合には10符が加算されるようになった」ということです。

詳しくはこちらをご覧下さい。m(. .)m


 「101」のように「天和」がないルールで、平和型のアガリであった時に平和役は認められるのでしょうか。というのは一般的な競技方法では、東家は第1ツモも含めた14牌を一度に取ってしまいます。その時に、たとえば天和のアガリ形が見かけ上ピンフになっていたとしたら、両面マチをツモったと主張できるかということです。

 また それ以外でもカンチャンマチをツモったと仮定すれば、点パネしていると主張できるるのでしょうか。ひょっとして「101」では、東家が14牌同時に取らない、とか?


 麻雀の点数とか役は高い点数になるほうを採用するというのが基本ですね。つまりアガッたプレイヤーが「跳ねマンだけど満貫でいい」などという事はできないわけです(本人はそれで良くても、他のプレイヤーの順位・成績に影響します)。これを高点法といいます。

 しかしご質問の通り、役とか点数はアガッた方法によって異なってきます。そこでいかに高点法が基準とはいっても、それは状況が明確であるときだけ適用され、明確でない場合は逆に最低点となるように計算されてしまいます。

 そこで通常のアガリのケースで平和をツモアガリしても、アガリ牌を示す前に手の内に入れてしまうと両面待ちとは認められず 平和が計算されません。 これは辺張(ペンチャン)・嵌張(カンチャン)でツモアガリしたときも同様で、アガリ牌を示す前に手の内に入れてしまうと辺張・嵌張のツモとは認められなくなります。

 そして101でも、東家はチョンチョンにより14牌を取得します。そこで たとえ形がピンフであっても、ピンフアガリを主張できない事になります。※純麻雀や現在の中国麻将では、辺張・嵌張・単騎のアガリでも平和(ピンフ)になります。ただし字牌が雀頭になっていては不可です。


四筒五筒六筒四萬五萬六萬四索四索五索五索六索六索七索 ツモ七索

 この時、平和(ピンフ)と三色(サンシキ)は同時に役としてつくのでしょうか?


 ピンフとして考えた場合、日本麻雀では順搭(シュンター=23とか56など、連数による2枚セット。)による両門マチでなければなりません。そこで両門マチとして区分けしてみると、四索四索 五索六索七索 五索六索という形になります。つまり五索六索での七索アガリは五索六索七索という形になります。 これでは456のサンシキになりません。つまり七索ツモのアガリをピンフとして考えると、この場合は「ツモ・ピンフ・タンヤオ・イーペーコー」の20符四翻という事になりますので、サンシキは計算できなくなるのです。

 逆にピンフではなく四索五索六索四索五索六索七索の形で四索 七索の延べタンキと考えれば、七索ツモで「ツモ・タンヤオ・サンシキ・イーペーコー」の30符五翻となります。 この場合はピンフが消滅しますが、得点はこの方が多くなります。


 ピンフのアガリは,両門マチということになっていますが、五萬六萬六萬七萬七萬八萬八萬のような牌で五萬を引いたとき、両門マチとして構いませんか。それとも単騎のアガリとして、ピンフを付けないのが正しいのでしょうか。

 アガリの符では,単騎待ちの方が得点が高いのでこの場合だけ、両門マチとするのは不合理なような気もしますが。


 両門マチのピンフとして構いませんし、ルール上も問題もありません。そしてピンフにして20符計算とした方が、ピンフなしで単騎2符をつけるよりも、必ず点数が高くなります(約30%ぐらい高くなります)。*逆に全体がピンフ形ではなければ、単騎待ちとして構いません。


 「101」のように「天和」がないルールでピンフ型のアガリであった時、ピンフは認められますか。というのは一般的な競技方法では、東家は第1ツモも含めた14牌を一度に取ってしまいますね。その時に、たとえば天和の和了形が見かけ上 ピンフになっていたとしたら、両門マチをツモったと主張できるかということです。

 また それ以外でもカンチャンマチをツモったと仮定すれば、点パネしていると主張できるるのでしょうか。「101」では、東家が14牌同時に取らない、とか?


 101ではたぶん平和と認めないと思います。それはいかに高点法が基準とはいっても、それは状況が明確であるときだけ適用されることであり、明確でない場合は、逆に最低点となるように計算するからです。

 このケースの場合、最後のツモが何であったかは判然としません。となればたとえ形が平和であっても、平和を主張できず、単なるツモのみということになると思います。もちろん逆に、ツモ符とともに嵌張・辺張・単騎のいずれかの符は取得できることになります。


いおさん    日付:2004/02/11(Wed)

 シンガポールでのピンフのルールも変わってます。
 そこの友人から聞いたのですが、平和は門前の場合は四ハンですが、鳴いたり花牌を引くと一ハン。

 しかも花牌は合計12枚入ってて、その内三枚しか自分にドラにならないですからね。
 自分の役花を引いたのであれば、その一ハンで多少はカバーできます。しかし自分の足しにもならない花牌を引いても、四ハンが一ハンになってしまうって悲しいですよね。裏を返せば十二枚中、一枚も引かないというほうが難しいから平和が四ハンなのかもしれません。


あさみ    日付:2004/02/11(Wed)

 ほうほう、情報ありがとう。
 花牌を引くと四ハンである平和が一ハンに下がってしまうのですか。ガリサンマのノーガリと同じバージョンですね。

※ガリ牌(花牌みたいなもの)ナシでアガると、どんな手でも役満点。
1枚でも引くと一挙に普通の手になってしまう。これがホントの仇っ花。(笑)

 花牌12枚のうち、3枚しか自分にドラにならないのは、座花(ツアホワ)式だからですね。

※花牌は風牌と同じで4種で1セット(風牌なら東南西北、花牌なら春夏秋冬)。
この花牌の4種1セットを1座といいますが、この4種のうち東家の役になるのはという花牌だけ(南家ならだけ。以下同様)。
分かりやすく云うと、風牌の自風と同じ扱いと云うことです。そして花牌が12枚あるということは、花牌が3座入っているわけですから、合計で3種だけが自分の役花になるわけです。

 
 [3812] 斉藤ス 投稿日:2013/12/04(Wed)

平和って、符が付かない残念賞?として成立したのでしょうか(中国では役無しが上がり役になるらしいですが、役と符の違いはあれど、それと似たような感覚?)

もしそうであれば、符の付かない役が「麻雀の基本役」といわれる役になるとは、少し皮肉な気がします。。。

 
[3813] あさみ 投稿日:2013/12/04(Wed)

ども、斉藤スさん

>平和って、符が付かない残念賞?として成立したのでしょうか

残念賞というわけではないですね。
日本へ伝来した頃の中国麻雀には一翻縛りなどありませんでした(近年 考案された公式中麻には、“8点縛り” が存在しますが)。
縛りが無いので役ナシでも和了ることができましたが、その役ナシand加符点ナシのアガリを中国で平和(ピンフ=平らな和了(あがり))と呼んでいただけです。

>(中国では役無しが上がり役になるらしいですが、役と符の違いはあれど、それと似たような感覚?)

公式中麻の無番和(ウーファンホー=8点役)のことと思いますが、まぁ、そんな感覚でとらえても問題ありません。
ただ厳密に言いますと、無番和はそれ自体アガリ役です。しかし中国古典麻雀におけるピンフは “加符点の無いアガリ” という呼称であってアガリ役の名称ではありませんでした。その点で無番和とピンフではニュアンスが異なります。
※無番和は手牌に一切の他の役が無く、最後に “両門マチをロンアガリ” することが条件になっている役です。