(34)麻雀徒然草(4)
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昭和5年、日本麻雀連盟の機関誌である麻雀春秋に連載された大麻朱雀郎氏のコラムの続き。
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貪官汚吏
革命黨から叩きつぷされた貪官汚吏(どんかんおり)といふのは、次の要素の一つ或は幾つかを持ってゐる官吏のことである。
一、賄賂を取ること
ニ、阿片を喫むこと
三、麻雀をやること
四、妾を人よりも沢山もつこと
五、苛斂誅求をやること
六、夜更かしゝて麻雀やって朝寝妨して公務の能率を極度に下げること
七、うまいものばかり食って脂肪過多になっていること
国民黨の天下になってから、この種の貪官汚吏は打倒されてしまって影を潜めてしまったやうであるが、昔はこんなのが支那で幅を利かせて威張っていたものだ。
最近での大物は張作霖や張宗昌なんかの連中で、この二人は先に書いた七つの条件をすっかり具えていた。こんな人たちの仲間では、麻雀を打たなかったり、阿片を呑まなかったりする者は、人間のうちに勘定しない。
彼等にとって麻雀は単なる杜交の用具である許りでなく、欠くことのできない生所要素になってゐた。張作霖なんか晩年は恐らく阿片をのんで麻雀をやる以外に仕事らしい仕事はやらなかったと思ふ。
革命黨が天下を取ってから、「打倒麻雀」のきつい御法度を出す様になったのも要するにこの反動だ。
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「麻雀徒然草」はまだまだ続くのであるが、この後は歴史に関係のない個人的話が主体。そこで「麻雀徒然草」の紹介もここまでとする。
それにしても7条件のうち、6番と7番にはドキッ!。(^-^) 役人になっていなくてよかったな。(笑)
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