数年前、長男に台湾娘との結婚話が進んでいた(長男が台北の師範大学に留学していたときに知り合った)。もちろん我が家には何の問題もない、というより大賛成。とはいえ なんと言っても国際結婚、いろいろ手続き上の問題はある。そんな手続きのアレコレは長男が一人で
やっていた。そんな或る日、長男がσ(-_-)のとこへ来て曰く。
「お父さん、ボク 中国人になる」
「はぁ?.....」
じつは台湾娘は一人っ子、それでも長男の籍に入って日本で生活するという話になっていた。その話がひっくり返って、台湾の籍に入る話にでもなったのか?
ワケを聞いてみると、日本での入籍に先立ち、台湾(中華民国)政府に結婚届けを出す必要がある。結婚届けには結婚相手(この場合は長男)の氏名を記入しなければならないが、当然ながら漢字で表記する必要がある(外国語(アルファベットとかアラビア文字とか)の使用は不可)。
漢字で表記する必要があるのは日本でも同じだが、日本では使用が認められている漢字であれば、どんな字でもOK(呂比須(ロペス)とか、瑠偉(ルイ)とか)。しかし台湾では中国伝来の姓(王とか陳とか)しか不可だという。中国伝来の姓で届け出したからといって本姓が変ってしまうわけではないが、とにかく中国既存の姓でなければならない(なにかの事情で中華民国の戸籍謄本が必要になったとき、その姓での手続きが必要になるかも、というくらい)。息子の「ボク 中国人になる」というのは、そういう意味だった。
「ふ~ん、それで どんな姓にするんだ」
「諸葛とか司馬とか2字の姓にしようと思っている」
「ふ~ん、まぁ好きなように...」
だいぶん経ってから「どんな姓にしたんだ」と聞くと、「欧陽(オーヤン)にした」という。“欧陽”といえば古くは欧陽脩(おうようしゅう)、近年では欧陽菲々(オーヤンフィフィ)で超有名。う~ん、まさか欧陽菲々と親戚?になるとは思っていなかったぞい(^-^;
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