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       (315)相撲の立ち会い


 相撲で立ち会いの悪さが問題になっている。いや、ホントによろしくない。
 勝負の開始は徒競走ならスターターの号砲、ボクシングなら係り員が鳴らす鐘の音。相撲は行司が両者の間に差しだした軍配を引くと同時の「のこった」という発声。
 しかし相撲の場合、行司にスターターとしての権限や役割はない。勝負の判定にしても、行司に権限はない(土俵下の勝負検査役に全権がある)。単に伝統的スポーツのパフォーマーとしての存在。

 真のスタート(取り組み開始)は力士の“阿吽の呼吸”から始まる。当然 力士は自分に有利な状況でスタートしようとする。そこで中途半端な立ち会いやマッタが起きる。いくら親方衆が不十分な立ち会いに怒っても、取り組みの開始が選手(力士)にまかせられている以上、同じことが繰り返される。

 そこで朕思ふに、(勝負の判定に関しては とりあえず現状のままとしても)行司にスターターとしての役割を持たせれば問題は大いに改善する。すなわち行司が裏返した軍配を引くと同時の「のこった」という発声で取り組み開始。それ以前に立った場合はフライング。フライング3回で不戦負け。たとえ両者が同時に立っても、行司が認めなければ両者フライング。現代のプロスポーツとしては、それくらいにした方がよいと思われ。

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