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       (306)見猿言猿聞猿


 かの有名な日光東照宮の見猿 言猿 聞猿。
      
 単純に「見ざる、言わざる、聞かざる」と「」が掛け言葉になっていると思っていた。たしかにそうには違いないが、先日「旧暦で読み解く日本の習わし大谷光男(青春出版社)という本を読んで目ウロコ。

 その本には、“ざる,, と“猿,, は、単に言葉尻を捉えた掛け言葉ではないということ。それと「何を見ない言わない聞かない,, のかと言うことが書いてあった。

 むかしの暦、十干十二支で庚申(こうしん=かのえさる)の日というのがある。誰の身体の中にも3つの神のしもべがいて、各人の行いを監視している。庚申の日の夜に抜け出し、見たり聞いたりした悪事を天帝に報告するとか....ドキっ

 そこで頼むから黙っていてくれという願いを表したのが「見ざる、言わざる、聞かざる」。そしてその3つの神が猿の姿になっているのは、庚申の申(しん)が干支(えと)の申(さる)なので、それにも掛けてあるという。

へえー、そこまで掛けてあるとは、ちーっとも知らなかった.

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