国際的な通年暦といえばキリスト暦。キリストの生まれ年を元年として、いま2,005年(じっさいの誕生年は4年違うとの説があるそうだが、この際どうでもいい....)。その年を元年として、それ以前をB.C.、以降をA.D.と表記する。
このB.C.とA.D.、むかしBefore Christ(ビフォーアクライスト=キリスト以前)とAfter Dominant(アフタードミナント=支配の後)の頭文字だと何かの本で読んだ(After Dominion(アフタードミニオン=主権の後)だったかも)。
(ふ〜ん、なるほろ)と思っていたが、かなり経ってから「A.D.は英語ではなく、ラテン語のAnno Domini(アンノドミニ=神の後)の頭文字。そしてラテン語の“キリスト以前”は、Ante Chritu(アンテ クリツン=キリスト以後)」だと知った。あらためて(へ〜)と思ったが、どうして“以前”が英語(B.C.)で、“以後”がラテン語(A.D.)で通用しているのかワkッワカメ。(-_-)
それはともかく、この国際的にメジャーなキリスト暦も、アラーの神様はお呼びじゃない。そこでイスラム世界では、ヘジラ暦を用いている。そのヘジラ(聖遷)はキリスト暦622年のなので、現在、イスラム世界は14世紀!。イスラム世界と言えば、人類の一大マッス。そのマッスと他マッスの暦が世紀を超えて異なっているのは、人類史上の大問題。(^-^;
人間の歴史はハッキリしている部分だけでも5千年くらいある。たとえば、エジプト第一王朝でにおいて太陽暦が採用されたのは2,781B.C.(4,786年前)、クフのピラミッドは2,560B.C.(4,560年前)の建設だという。中国でも同様で、4千年くらい前の歴史から かなりはっきりしている。
すなわちキリスト暦では、人類文明史の前半分が紀元前。そこで紀元前○○年の出来事が現在から何年前なのかを知るためには、そのつどB.C.年とA.D.年を合算しなければならない。いや、これはヒジョーに面倒くさい。
おまけに人類文明史の前半分といっても、年代がはっきりしている部分の話。それ以前にも多くの古代文明が存在したことは考古学上でも証明されている。単純に云って、人類文明史は1万年くらい。それを現在から2千年ほど前の時点を紀元スタートとするので、人類史をB.C.とA.D.の2通りで表示することになってしまった。
そこでムサシは考えた。
第4氷河期(ヴュルム氷河期)が終わって、現代人につながるクロマニヨン人が誕生したのが2,3万年くらい前という。新人類であるクロマニヨン人は言葉を話し、火も利用した。かの有名なアルタミラの壁画は、クロマニヨン人が1万年くらい前に描かいたらしい。つまり彼らは芸術も解した。
最近の研究では、多種の新人類が併存しており、クロマニヨン人はその一種に過ぎないと云われている。しかし今回の話に、それは関係ない。とにかく1万年前に存在したことが明確なクロマニヨン人の時代を基準に世界共通暦を創造することにした。
すなわち現在の2,005A.D.に10,000年加算し、いまから12,005年前を世界暦A.F.のスタート年とする。すると今年は12,005A.F.となる。
A.F.はAfter Fire(後火ではなく、火の後)の意で、人類が火をコントロールし始めた時期を表す。とはいえ常に12,005A.F.と表記する必要はない。通常は略して“ 2,005 ”、さらに略して“ '05 ”という表記もOK。こうすれば現生人類史上の出来事は、すべて○○○A.F.、またはA.F.○○年という表記で済む。
またキリスト暦をそのまま利用できる=年代換算しなくてもいい=一般にも理解しやすい。そして紀元スタートが宗教イベントと関係ないので、イスラム世界も受け入れやすい。(ホントカ?)
この世界暦を用いると、エジプト第一王朝における太陽暦採用は紀元7,219年(7,219A.F.)、トロイ戦争は紀元8,800年、周(西周)の建国は紀元9,973年(紀元9,978年という説も)ということになる。おぉ、わかりやすい!、なんて名案だ。(^-^;
今後、ADという但し書きなしで、単に“ '05 ”、または“2,005”とあるものは、すべて“12,005A.F.”の意とする。(笑)
なお人類史以前のことは、単に「約2万年前」、「約5万年前」と表記する。しかしどうしても紀元表記をしたい場合は「30,000B.F.(Back Fire(逆火))」と表記する。
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