Free talk 雑談

    (205)話すチカラ


 先日、衛星放送の科学番組で、1才未満の幼児の言語習得能力に関する実験をやっていた。「話すチカラの発達」というタイトルであったが、これがすごく面白かった。

それぞれの言語には、それぞれの特徴がある。たとえばヒンズー語には2種類のの発音があるそうだ。英語で言えばか。

 しかし少々練習しても、ネイティブスピーカーでないと区別して発音することは難しい。いや発音どころか聞き取ることもできない。この発音の違いを、生後5,6カ月のすべての赤ん坊は聞き分けるという。聞き分けて、且つ発音できるようになる。

 その実験では2種類の人形を用意し、Aの人形からはダa、Bの人形からはダbの発音だけが出るようにして、赤ん坊数人に繰り返し聞かせる。実験台になったのは、生まれて6カ月のアメリカ人の赤ん坊。

 そして或る程度繰り返した後、マイクでダaの発音を聞かせると、赤ん坊はみんなAの人形の方を向く(ダbにしても同様)。

 ところが生まれて9カ月くらい経つと、脳みそは自分が必要する音(母国語)だけしか受け付かなくなる。そこで生まれて9カ月以上経った赤ん坊で同じ実験をしても、ダaダbを聞き分けることが出来なくなっている。

 逆に、生まれて半年以内の赤ん坊に複数の言語を聞かせると、両方の言語の特徴(ダaダbなど)を区別して発音できる、すなわちネガティブスピーカーになれる可能性があるそうだ。なーるほろ、これには感心した。

 σ(-_-)の父も晩年、かなり熱心に韓国語を勉強していた。その父が、あるとき大変ご機嫌で帰ってきた。なにかと思ったら、その日、教室でみんなで会話をしているとき、父がある一言を云ったらら韓国人の先生が思わず父を指さして、「うまいっ!」と言ったそうな。その一言が、の部分だったんだろな。

 う〜む、σ(-_-)の孫もいま3カ月。来月、インドかアメリカへ引っ越しさせようか。(笑)

※日本語だって、むかしはの区別があった。もちろん古代の日本人は聞き分けたし、区別して発音していた。
#地球(ちきゅう)しきゅうではないし、地面はじめんではなくぢめんなのだ!。(-_-;


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