(139)オットット長野県
不信任をつきつければ議会解散になるというのが世の常識。そこで選挙ではおおっぴらに知事のデキの悪さを訴えつつ、60人枠を確保する。うまくゆけば現状の顔ぶれで4年間の任期を確保したのち、新議会で田中知事を退陣に追い込む。との思惑もみごとにハズれ、いまや「知事にハメられた(7/17の地元紙朝刊)」とわめく議員もいる始末。(笑)
いずれにしたって田中知事が失職を選択するなんて夢にも思っていなかったので、対抗馬の予定もない。かといって、まさか対抗馬ナシで、無投票当選なんて醜態をさらすわけには行かない。ま、実際は泡沫候補が立候補するだろうから、選挙自体は行われるだろうが、それでは実質、信任投票ということになってしまう。
そこでいますっかり悪役となった県議団が必死になっているのが当て馬探し。長野県縁の国会議員やら社会的著名人、芸能人、タレントなど手当たり次第に口説いている。しかしそんな火中の栗など、誰も拾いたいとは思わない。ようするにニッチもサッチも行かない状態。すると必ず出てくるのが、責任問題。
“おひ、誰のせいでこんなことになったんだ!” みんな自分も不信任に一役かったことなど棚に上げて、誰かに責任をおっかぶせようと画策中。となれば結論は自ずから出てくる。
保守系の県議団は何会派にも分かれている。しかしこれは業界なり支持基盤なり、国会議員との派閥関係で分かれているだけで、思想信条の違いによって分かれているわけではない。その全体を仕切っているのが最大会派のボス、石田治一郎県議。じっさい今回の不信任案提出も、彼が大きな役割を果たしている。
となれば、期日までに適当な当て馬が見つからなかった場合は、惨敗覚悟で彼が出馬するしかない。そうすれば、他の県議も、「おお、責任をとったか」というので安心して応援してくれるし、自分のメンツも立つ。
我思うに(笑)、やたらめったら当て馬を探してるヒマがあったら、さっさと県議を辞職し、出馬準備を始めたほうがいいと思うぞ。
前へ 次へ 目次へ