プロトコルについて

 IT関連でのネットワークとは、複数のコンピュータの情報を交換するためのグループの事です。 その複数のコンピュータで情報の通信する際(通信手段や通信規約)にある決まり事をプロトコルと言います。
 と言ってしまったらよく分からないかも知れませんが、要は英語しか話せない人に日本語で喋ってもコミュニケーションは取れないので、意思疎通の為に何か標準的な決め事でコミュニケーションを取ろうではないかという考えで その「決め事」がプロトコルと思ってください。

 コンピュータの通信プロトコルは前からありましたが、そのほとんどはメーカー独自のプロトコルが多く、他のメーカーの機器と接続しても正常に通信できない事がほとんどでした。 利用者側にしたら同じメーカーの製品を買い続ける事になるし、またメーカーが無くなったりサポートされなくなったりすると、最悪の場合、機器を入れ替るという事になってました。

 利用者側としてはこれは非常に不便だったため、ISO(国際標準化機構)は国際基準としてOSI( Open Systems Interconnection )と呼ばれる通信体系を標準化しました。 ネットワークプロトコルを設計する際の指針として、よくこの OSI参照モデルを引き合いにすることが多いそうです。
 ここでは、TCP/IPのプロトコルをメインとして覚書を記載していくつもりです。 このTCP/IPですが、ISO(国際標準化機構)の国際基準ではなく、IETF( Internet Engineering Task Force )の提案で大学や研究機関、コンピュータ業界が標準化を推進していき、今ではインターネットの標準となっています。


 では実際どの辺りにプロトコルが使われているかと言いますと、だいたい下の図の様におおまかに4種類のプロトコルがあります。



1.アプリケーション用のプロトコル
 どういった動きをするのかと言いますと以下の様な事をしてくれます。
 ◎データフォーマットの変換処理
  ユーザーが分かりやすいように画面に表示する。またはユーザーが入力したデータを送信できる様にデータのフォーマットを揃えてくれます。
 ◎通信処理を行う。
  相手に対して、コネクションの接続や切断処理を行います。

2.処理振り分け用のプロトコル
 受け取ったデータを、どのアプリケーションに渡せばいいのかを等や、逆に相手先のどのアプリケーションに送って欲しいのかを決め事に沿って処理してくれます。
 代表的なのが TCP、UDP です。

3.送信経路用のプロトコル
 送るデータを、どの経路で送れば良いのかを決め事に沿って処理してくれます。
 よく使われるプロトコルは、よく聞く言葉ですが、 IP があります。他にも IPCM、ARP などが使われていたりします。

4.ハード周りのプロトコル
 LANケーブル、光ファイバなどの機器類(ハード)で使われるプロトコルです。
 例えるなら、無線LANなら周波数をいくつを使うかなどの、物理的な決め事です。


 ここで図を見てわかるように、TCP/IPの階層そのままではないかと思うかも知れませんが、まさしくその通りです。 あのTCP/IPの階層モデルはこの事を意味していて、この4段階層の決め事を各層で処理して通信が行われているのです。

TOPページに戻る