NFSの設定

 NFS とは、ホスト間でファイル共有をする手段の1つで、ファイルを共有する事によってローカルホスト上にあるファイルの様に扱う事ができるサービスです。

 例として以下の様にホスト2の data2 のディレクトリィを共有したとします。

例1
NFSの説明図
 こうする事によってホスト1はカレントディレクトリィを”/home/data1”と移動するだけで、ホスト2の”/home/data2”を参照する事になります。

≪ 項目 ≫
1.NFSのインストール
2.NFSの設定
3.NFSの起動の仕方
4.エラー内容

 1.NFSのインストール

 NFS を動作させるには、portmapper が動作している事が必要です。最初に portmapper がインストールされているか確認してください。 もし無かった場合は以下のパッケージをインストールしてください。

 tcp_wrappers-7.6-18.i586.rpm
 ( portmapper をインストールする際に必要です。確認してください。)
 portmap-4.0-24.i586.rpm

 portmapper はファイルを共有する側、ファイルを参照しにいく側と両方のホストにインストールしておく必要があります。
 (上記の例1ならば、ホスト1、ホスト2両方に portmapper が必要です。)
 NFSは以下のパッケージを使用します。

 nfs-utils-0.3.1-5.i586.rpm

 NFSをインストールするのは、ファイルを共有する側のみインストールをしてください。
 (上記の例1ならば、ホスト2のみインストールします。)

 ※ 各パッケージは 2004-8-4 時点での最新です。

 2.NFSの設定

 NFSの設定はファイルを共有する側で行います。NFSの設定は以下のファイルです

 /etc/exports

 NFSサーバー上のどのディレクトリィを共有して良いか、またそのホストに対して共有するのかを決定します。
 ”/etc/exports”は最初は何も記述がありません。以下の書式にしたがって記述します。

< 共有するディレクトリィ > < ホスト or IPアドレス > ( option )

以下が記述例です。
/home/data1 192.168.xxx.xxx(rw)
/home/data2 192.168.xxx.xxx/255.255.255.0(ro)
/home/data1 lab-kage(rw)
/home/data4 @mynetwork(rw,root_squash)  >>--(1)

 上記の例の様に、共有したいディレクトリィと、それを許可するホストを1行ずつ書いていけばOKです。 (1)はネットワーク名に対して許可をしています。

以下の表は option の部分の説明です。
option説明
ファイル属性
ro読み取り専用にします。
rw読み取り書き込みを許可します。
secureNFSが使用するポートを1024未満にします。
link_relative絶対パスのシンボリックリンクを相対パスにリンクに変換する。
ユーザー属性
root_squashroot権限を無効にする。
no_root_squashroot権限を有効にする。
all_squash権限を匿名ユーザーに変換する。


 次に”/etc/hosts.allow”を修正します。共有する側、参照する側と両方修正します。
 hosts.allow の中に以下の行があるので修正をします。

# portmap: sample.foobar.edu
   
portmap: <IPアドレス>

コメントを外し、共有する側は参照を許可するホストを、参照する側は共有先のホストのIPアドレスを記述します。


 3.NFSの起動の仕方

 NFSの起動させ方ですが、まず”1.NFSのインストール”で説明したとおり、portmapper を起動しておく必要があります。 これは共有する側、参照する側両方のホストの portmapper を起動しておきます。
起動の仕方は以下の通りです。

 /etc/rc.d/init.d/portmap start

 次に共有する側のホストの NFS を起動します。

 /etc/rc.d/init.d/nfs start

 最後にマウントを行います。この操作は共有ファイルを参照する側のみ行います。

 mount -t nfs <ホスト名>:<ディレクトリィ> <ローカルホストのマウントポイント>

mountコマンド使用して、参照先のホスト名、ディレクトリィと、ローカルのマウントポイントを指定します。
例1の図で説明するなら以下の様になります。

 mount -t nfs ホスト2:/home/data2 /home/data1

となります。この mount コマンドを実行して何も出力されなければマウントに成功です。


 4.エラー内容

 NFSの設定で、よくあるエラーを参考までに紹介しておきます。

 mount : RPC : Unable to receive; errno=Connection refused

 このエラーは”/etc/hosts.allow”などファイアウォール系の設定ミスか、NFSが起動していない場合が多いです。 Connection が確立しない場合に出力されます。

 mount : host:entry failed, reason give by server: Permission denied

 このエラーは”/etc/exports”を間違って設定している場合が多いです。ディレクトリィ名を間違っていないか確認してください。


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