機械カットEPPシートの
PPテープ補強


さて、
ついこの間の事...
よーたんの所からチト大量に45倍発泡EPPシートを買ったのです。

そしたら箱じゃなくて、
デッカイビニール袋に入れて送ってきましてね、
中でばらけない様に
EPPシートの4隅をテープで止めて
梱包してくれてたんです。

で、
そのテープを

「ベリベリベリ〜♪」

っと剥がしていたら

プリっと...テープに白い物が...



...(・・;)?


あ...

ア〜!!(◎◎;)!

3oEPPシートのビーズが剥がれて、
テープにくっついちゃってるじゃあ〜りませんか!


あの、テープにくっつかないEPPが
むしれちゃうくらいにシッカリと!


「ハイ、小野です、ボソっ

「カトちゃんでつ〜!
よーたん!
あのテープ!!何〜!?(◎◎;)」

って事で問い合わせてみたら、
普段からよーたんが商品の梱包に使っている
Office Depot(以下、O.D.とします)のテープだそうです!
(チャッカリ、R/C HOBBYの「EPP、素材関連」の所で売ってます...(^^;) )


剥がそうとしたらEPPシートからビーズが剥がれちゃうくらい
シッカリくっついてくれる極薄テープ!

これがあればもう、
EPPシート製の動翼を補強するのに
スプレー糊77を使わなくて済むかも!?(^^)!


そう思って色々試してみた所...
一番の違いはテープではなく
EPPシートが機械加工、
すなわち刃物でスライスされたものか、
熱線でカットされたものかによる事がわかりました!(^^;)


機械加工でスライスされたEPPシートには
熱線カットのEPPより各種テープの粘着材が
全体的によく食い付いてくれる様です。


とは言ってもEPP自体、
やはり難接着材料で有る事には変わりアリマセン!
・スプレー糊77無しで動翼の補強に使える程の接着力が
 果たしてコンスタントに得られるのか?
・確実に強力に接着するにはどうすれば良いのか?
・従来オススメだったNITTO 3301とO.D.の違いは?


ナドナドをチト、
サンプルを作って実験してみました〜!





右の列が3301,左がO.D.
上から順に

テープのみ+重りで圧着
スプレー糊77+テ−プ+重りで圧着
テ−プを貼るのみで放置
スプレー糊77+テ−プを貼るのみで放置

重りで圧着させたサンプルは重りの関係で
面積小さめになってます。
ちなみに重りの重さは1平方センチ当たり3g
重ための雑誌1〜2冊乗せた程度です。
なお、サンプル作成時にはEPPの表面を
アルコールを染みこませたティッシュで
サッと軽く脱脂しています。
まあ、こうやってペタっと貼ってみただけで
浮いても来ないし、
テープを折り曲げてくっつけたEPPの端面にも
割とちゃんとくっついています。
熱線カットだとシートの表面は溶けたPPで
コーティングされた状態だったのが、
機械カットだと細かな穴が多数開いたまま。
テープの糊が細かな穴の中まで回り込んで
EPPの表面をシッカリグリップするみたいです。
(毛が生えていないのも大きいでしょうね(^^;) )
従来常識だったスプレー糊77を併用した
このサンプルなんて、
いかにもガッシリ食い付いているみたいです。
果たして結果はどうか?
剥がしてみるのが楽しみ楽しみ(^^)

ま、こんな感じでサンプルを作って
24時間放置してから引っぺがすテスト
をやってみたワケです。

ホントなら計りを使って剥離強度を確認するべきなんですが
適当な計りがなかったので
指先の感覚での比較となっています。
m(_ _)m
さて、剥離させた結果です。
これは従来の定番、スプレー糊77を使って
テープを貼って放置したもの。
スプレー糊はほんの少量吹いただけですが、
吹き始めにピュッとスプレーが飛んで
ちょっと垂れ気味に糊が着いていた端面は
EPPが一皮むしれちゃいました!
スプレーした糊が表面の細かい目の中まで
しっかりと染みこむのでスプレー糊をタップリ
使うと、表面の目がつぶされてしまう熱線カット
のEPPより強力にくっつく様です。。
しかし、スプレー糊が極少量だと
そんなに「強力」とは言えない程度でした。
少量スプレーではむしろ、目の中に染みこみ
にくい熱線カットのEPPの方が、
付きが良かったような印象があります。
こちらは何もせずにテープを貼っただけ。
熱線カットのEPPだと24時間も置いておくと
テープが浮き上がって剥がれていたんですが
ちゃんと表面にテープが着いて居てくれます。
でも、サンプルをモミモミするとテープが浮いて
来ちゃう程度の接着力でした。
これはスプレー糊77を極少量スプレーして重りを
乗せておいた物、
スッゴイ強度でくっついてました!
糊が染みこんでいた表面がむしり取られて
テープにくっついちゃってます。
剥がした後のテープの表面には接着力は
ほとんど残っていません!スプレー糊とEPPの
うっす〜い層が一膜こびりついちゃって
テープの糊面に触れなくなっちゃってるワケです。
これが今回の目玉!
よーたんが送ってきた状態に一番近い
O.D.のテープを貼って重りを乗せて圧着させ
たサンプルです。
24時間重りを乗せて圧着させると
熱線カットしたEPPにスプレー糊を使った時と
同じくらいにくっついちゃいます!
スプレー糊を使った物はどの条件でもネバッと
した感じですが、この条件ではドライな感じの
くっつき方、こちらも 剥がした後のテープの表面
には接着力はあまり残っていません。
(このドライな感じでネバリが無い、というのが
実は更にテストを追加した理由、デス!)

こちら3301を重りを乗せて圧着させたサンプル
接着力をO.D.と一番比較しやすい物です。
単純にどちらが良く着いていたかというと
O.D.の物でした!
粘着力ではO.D.に軍配が上がります。
テープのニオイをかいでみるとこの二つのテープ
違うニオイがします。3301の方は
酢酸系の粘着材を使っているようで、
ツ〜ンとした軽い刺激臭がします。
O.D.のテープはまた違う粘着材ですね。
刺激臭はほとんどありません。
粘着力ではO.D.の方が優れていましたが
それじゃ重さはどうか?
新品と使い終わった芯だけがあれば
一巻きの長さの公称値から
単位面積当たり重量も割り出せるんですが...
ここは同じ材質(PP)のテープという事で
厚さを測って比べてみました。
こちら3301、実測値58ミクロンです。
メーカー公称値65ミクロンですが
マイクロメーターはしっかりはさみながら測定する
器具なので、少し薄めに数字が出るみたいです。
O.D.のテープの方が薄い!
52ミクロンですぅ♪
粘着剤による差も有ると思いますが
単純に厚さで比較するとO.D.の方が
およそ1割、軽い事になります。
以前カトちゃん、新品と芯だけの重さから
計算して割り出した事があるんですが
50o幅の3301は長さ1m(面積では5平方dm)
当たり0.35g、
これを元に計算すると
O.D.は1m当たり0.32g程度となります。
カトちゃんのNAUGHTYが
テープ補強する総面積およそ30平方dm弱、
計算すると3301の場合30×0.35=10.5
O.D.の場合30.x0.32=9.6g
重量差およそ1g、デスな...(^^;)



さて、
上の実験結果を簡単にまとめてみると

粘着力そのものはO.D.の方が一段強力で 

@77極少量併用+重りでプレス
A重りでプレス
B77極少量併用、プレス無し
C何もナシ

 の順番で強力にくっついていました
3301とO.D.の粘着力の差は上の順番一つズレる感じです。
@は最初から予測してましたが、
77を併用してもプレスしないものは割と付きが弱く、
77無しでプレスした物の方が付きが良かったのは意外でした。

駄菓子菓子!

一度はがしたテープにもう一度EPPをくっつけた場合の粘着力は
上と逆になっちゃいます!


EPPの表面がうっす〜くむしりとられて
テープの糊面にこびりついちゃうから、
強力に接着されてた物ほど再粘着力は弱くなっちゃうワケです!
つまり、機体の完成後しばらく経って
もしもテープが浮き上がって剥がれて来た場合、
再接着が効かないので
テープが補強の役を果たせなくなっちゃう恐れが有るワケです。
わざわざ動翼を機体から外して
テープをはがして張り直さなくてはならなくなっちゃう...かも?
この点、熱線カットEPP+3301+スプレー糊77併用は
完成後時間が経ってテープが浮いてしまっても
再粘着性が良い事をカトちゃんは
NAUGHTYとV3Kで体験しています
(つまり、浮いた所を軽く押さえるだけで
もう一度ちゃんとくっついてくれるんです)
この点、、果たしてスプレー糊なしでもOKか?
完成後暫く経ってテープが浮き上がってしまう事は無いか?
もう一つ実験してみることにしました。

実験の内容は
O.D.のテープを貼って重りを乗せて24時間放置したサンプルを作成、
そのサンプルをおよそ一週間、
部屋の中の日当たりの良い場所に放置して
剥がれてこないかを確認するという簡単な物です。

で、
その結果...(^^)v


まず、問題なしと考えて良いでしょう!
テープの粘着材が粘って糸を引くぐらい
シッカリと着いてくれます。
粘着の強さは熱線カットのEPPに
スプレー糊77をスプレーしたのと同じくらいか、
少し強いかな?と言った程度です。
ただ、やはり再粘着性の点では
スプレー糊77を併用した物の方が優れている様です。


この実験の結果から言って
機械カットのEPPシートとO.D.のテープの組み合わせは
スプレー糊77を使わなくてもテープを貼って24時間重りを乗せておくだけで
充分、使用に耐えると思います。

ただ、
接着力が熱線カットのEPPシートにスプレー糊77を使ったのと
同じ程度という事は、
飛ばしこんでも剥がれてこないかという信頼性は
今飛ばしてるV3K、NAUGHTYと同じ程度、

と言う事にもなります。
機体の完成後しばらく飛ばしこんだら
テープが浮いてくる恐れが残ります...(-_-;)

ここはもう一押し、
テープの剥離防止になるような工夫をした上で
スプレー糊77を省略した方が無難そうですね。


と言う事で、
もう一押しの工夫を施したサンプルを作ってみました。
一日置いてテープを引っぺがしてみましたが
どうやらこれが一番オススメ出来る方法の様です!


用意する物はO.D.のテープに加えて
3Mの強力接着剤プラスチック用、
それとチリ紙が少々、それだけです。
3Mの接着剤はEPPの接着で使用する
毎度お馴染みの物ですが、
この接着剤が付いている所には
とにかく色んなテープがメチャメチャに
良くくっつくのを利用しようという、
ごく自然で単純な発想デス!
テープが浮きやすいのは四隅、それと
ホーンの周囲の力が加わる部分です。
補強するEPPシートの四隅に
3Mの接着剤をチョン、チョン、と付けて、
ホーンを接着する場合はその周辺あたりにも
チョンチョン、と。
あとは適当に3〜4pの間隔で
チョン、チョンと、極少量付けていきます。
接着剤を付け終わったら
接着剤が乾いて粘り始める前にチリ紙でサッと
ふき取っちゃいます。
(ふき取りをサボっちゃダメですよン、接着剤の
カタマリが出来たらかえってテープが浮きやす
くなっちゃいます!)
ふき取ってしまってもEPPの表面には充分接着
剤が残っているので貼ったテープがガッシリと
食いきます。
つまりポイントポイントではありますが
剥がれて来やすい所は3Mの接着剤を併用する
ことでシッカリとくっつけてテープ全体の浮きを
防止しよう、という作戦です。
テープを貼る前に忘れずに裏面にも、接着剤チョン
付け&ふき取りを行っておきます。
接着剤のチョン付けとふき取りが終わったら
テープを貼っていきます。
この作業をする時、3301は静電気でEPPが持ち
上がって勝手にくっついてしまい、少々作業を
やりにくかったんですが、O.D.のテープは静電気
少なめ。その点も作業しやすいです(^^)
テープの幅が足りなくて重ねて貼る場合は3oくらい
の重ね代で、後ろから前に貼り重ねて行きます。
なお、テープはあらかじめ必要長さだけ引き出して
から貼って下さい。
貼りながら引き出すとテープが貼り終えてから縮ん
でしまい、シートをそらせたりねじれたりする原因に
なる様です。
テープはこんな風にカットしておいてシート全体を
包み込む様に貼るのがコツです。
もうこの情報はsekiaiさん発で皆さんご存知と思い
ますが、シートの端面にグラステープを貼る必要は
全くありません。
シートの端面までPPテープでくるんでしまうと
あのヘナヘナな45倍発泡EPPが素晴らしく
頑丈になります!
端面もくるみ込んで、裏面にもテープを貼ったら
後は雑誌などの重りを使ってしっかり圧着させます。
RC AIR WORLDだったら
2冊も重ねれば充分。1日置いておけばスプレー
糊77無しでもテープがシッカリ、ガッシリ食いついて
くれますよン☆-(^ー'*)b

ところでこのRC AIR WORLD、
ぶたたんが表紙をかざっていたら
1冊でも充分
だったかも...(^^;)

そしたら保存版だったのに、
実に残念、デス(^^;)\(--メ)


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