SANSEI(サンセイ) 1/100ジョイントモデル DXガリアン


ストーリー

 中世風の文明で人々が生活する惑星アースト。しかし征服王マーダルは、地中より掘り出した
鉄の巨人、機甲兵を使い諸国を侵略。その圧倒的攻撃力に各国はなす術もなく
その軍門に下っていく。マーダルに征服された国のひとつボーダー国王の
王子ジョルディ・ボーダー(ジョジョ)は、王の重臣アズベスの手によって辛くも逃げ延び、
再起の時を伺っていた。

マーダルに抵抗する人々の最後の砦である白い谷。その地下で伝説の鉄巨人ガリアンを偶然発見したジョジョは
これに乗り込みマーダルの軍勢を撃退する。やがてジョジョの元に次々と集う英傑達。
征服王マーダルに対抗する戦いが幕を開ける。

先史文明の遺産であるロボットが掘り起こされ中世風の世界で戦う姿が
印象的であった『機甲界ガリアン』、でも物語中盤からは銀河レベルの謎が絡んできたりして
最後は宇宙(というか別の星というか)にまで行ってしまうのは驚きでした。
私が住んでる関西では朝からの放送だったのですが、頑張って早起きして見た記憶があります。
ガリアンのデザインや機構そのものは正直あまり格好がいいとは言えないのですが
(敵は文句なくカッコいいのですが)これが動いてるとなかなかいいんですよね。
蛇腹の鞭から剣になるガリアンブレードやローラーダッシュによる
機甲兵同士の一騎打ちなんかかなり素敵です。
今にしてみれば独特の腕のデザインなんかも味がありますねえ。

でも、そんなガリアンも放送当時は完全にプラモデルブームのまっ最中でして
玩具はタカラでなくSAMSEIと言うメーカーから1/144のコレクションモデル(小さいんだこれが)
と1/100のジョイントモデルが僅かに発売されただけでした。
完全変形のアサルトガリアンとなるとここで紹介するジョイントモデルDXガリアンのみ。
サンライズメカトイでも入手が難しい、マニア泣かせな品です。
私も購入の機会を狙った挙句某アンティークトイショップにて購入したのですが結構なお値段でした(苦笑)

 

何かと話題に富むBOX

販売はこの通りガリアンとザウエルのセット。一応ばら売りもあったと
聞いたんですが見たことないです。1/144のアサルトガリアンはちょくちょく見るんですが……

しかしこのBOX、何かと見どころが。まずザウエルについての紹介文に出てくる
『Vゴムジョイント』の表記なんですが、『V』の文字はシールでして、下の文字を隠しています。
もとの表記は『消しゴムジョイント』。安っぽい印象があるから修正したのでしょうね。
各部計4箇所に渡ってシールで修正されてます。
続いて問題なのが『ザウエルパイロット ハイ・シャルタット』の一文。
ザウエルのパイロットはランベルなんですけど……

 

ガリアン(ノーマル状態)とザウエル比較

どちらも1/100ですので並べて特に違和感はなし。
まあ1/100と言ってもガリアンはガンダムなんかより一回り小さい設定ですから
これで大体1/144のガンプラ位のサイズですね。パッケージ写真と違って
大まかな塗装しかされてないのでザウエルはちょっと寂しいかな?
ちなみにどちらもジョイントモデルなのですが、ジョイントモデルというのは
いわゆる体の各部を挿し込み式のジョイントで構成しているものの総称らしく
(一部例外あり)ほぼ関節ごとに取り外すことが出来ます。
ポリキャップなんかは使われていないので遊んでいるうちに外れ易くなったりしそうで
怖いですね。私が購入したものは新古品であるにもかかわらず
それでもたまに足がポロっと抜け落ちたりします。
足にだけダイキャストが使われていて重いのも原因なのですが。

 

ジョイントモデル・ガリアン

プロポーションはそれなりに良好。
肩アーマーと肩関節も独立して動きますし、ジョイントモデルの利点として
各関節に回転を加える事も出来ます。腿は構造上付け根からではなく
腿そのものに用意された関節からしか動かすことが出来ないので
可動範囲は小さめですが、それでも写真のようにそれなりに劇中のポージングも決まります。
ガリアンといえばこのポーズですねえ。
コクピットにも開閉ギミックがあり、写真のようにコクピットカバーを開くことが出来ます。

 

飛装型(ビッグファルコン)への変形

もちろん、飛装型(ビッグファルコン)への変形も可能。
とは言えさしたる変形ではないのですけど(苦笑)。
頭部を後方に回転させて、背中の機首部分を展開します。
足を鳥形にして、腰の垂直尾翼を立てて完成。
いわゆるガウォーク状態なのですが、足首が後方に可動し設定通りの鳥足に出来るのが
嬉しいですね。何故だか本家バルキリーやオーガス、レギオスなど全て
これが出来ませんでしたから。

 

Vゴムジョイント・ザウエル

消しゴム改めVゴムジョイントのザウエルです。その名の通りゴム製人形
(とは言え消しゴムと言うわけではなく、昔ブリスターでよく売ってたゴム製のあれ)
の各部を、ガリアンと同じジョイントで可動にしたもので、そこそこポーズが付けられます。
ジョイントがガリアンと共通なので、もしガリアンのジョイントをへし折ってしまっても
こいつから持ってこれるから安心、なんてことを考えてしまいました。

ちなみに剣の持ち方が独特で、突き出す形になっているのが
お分かりになれますでしょうか。恐らく劇中でザウエルが
剣を突き出した状態で手首を回転させるアレを再現しているのではないかと
思われます。これはちょっとファン泣かせ。

 

ガリアン重装改(アサルトガリアン)

そしてこの商品のDXたる所以、強化パーツを取りつけることで
番組後期の強化型、ガリアン重装改(アサルトガリアン)にする事が出来ます。
パーツは重装砲に飛翔砲、ガリアンシールド、そして自装改時の砲手席の四つ。
ノーマル時のガリアンブレードから打って変っての飛び道具っぷりです。
実際重装砲なんて、敵の重射兵モノコットなんかより凶悪に見えるのですが。
砲手席は残念ながらターゲットサイトがあるのみで無人。
ウインドウがヒルムカが乗ってるかなと思ったのですが。

 

ローラーダッシュ

書き忘れていましたが、足にはちゃんとローラーがし込まれていてローラーダッシュも可能(笑)
アサルトガリアンといえばこのポーズですかねえ。周囲にCGで爆炎でも入れたい気分。

ちなみに、ガリアンシールドは手持ちではなく、手首近くに
用意されたジョイント穴への挿し込み式です。

 

ガリアン飛装改(パンツァーファルコン)への変形

この商品最大の売りは、このアサルトガリアン完全変形でしょう。
玩具では変形できるアサルトガリアンはこれ一種なんですよね。

ビッグファルコンへの変形しか出来なかったガリアンに対して
アサルトガリアンは分離変形が可能となりまして、戦闘機パンツァーファルコンと
自走砲ストライクビーグルとして運用出来るようになります。

パンツァーファルコンですが、脚部を切り離しビッグファルコン時と同様に
頭部を回転、機首を出して完成です。ようは足のないビッグファルコンですね。

 

ガリアン自走改(ストライクビーグル)への変形

続いてストライクビーグルですが、重装砲とガリアンシールドを組み合わせ
写真のようにして、両足を挿し込めば完成。

上半身から足を外す際にジョイントが足の方にくっついてきてしまうことが多いですが
ジョイントは上半身に残すのが正解。足に付けたままだと
重装砲が填りません。

 

ガリアンVSザウエル

二体セットである以上、やはりこうして対決させて遊ぶべきですかね。
とは言え本編ではランベルさんはすぐ味方になってくれるので仲良く並べても可。

この写真撮って気付いたのですが、ちゃんと剣が両手持ち出来るのも
玩具にしては珍しいですね。ガリアンブレードの柄がやたらと長いのですが
こうして両手持ちさせることを意識しての造形なのかもしれません。

発売元のSANSEIと言うメーカーについてはよく分かりませんが、このDXガリアンは
チープトイ的な商品にしてはマニアにも満足できる充実したアイテムと言えそうです。
想像ですが、これより以前にタカラが出したボトムズのジョイントモデルなんかも
このメーカーが手掛けていたりとかするのではないですかね?
あれもスタンディングトータスがプラモにすらない宇宙戦仕様のmk−2に
組み替え出来たりするマニアックなアイテムでしたが……。
このメーカー、今のバンダイにおけるユタカのような存在ではないのかなあと言う気がします。

 

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