初 級 編
1 書店の上手な使い方

 情報と出会える場所は、いろいろ考えられますが、手軽に利用できるという点では、何といっても書店が一番でしょう。書店は全国に約10,000店あるということですから、ひとつの都道府県あたり210店近くという計算になり、身近な存在です。
 日本で一年間に刊行される書籍は3万点以上あり、市販されている雑誌は3,000点以上ありますから、読みたい本と出会える確率は、実際のところ極めて低いのが現状です。大きな書店を探しても、欲しい本が見つかりません。
 手に入れたい本がハッキリしているなら、書名と出版社名をメモに書いて、書店のカウンターでお尋ねください。店頭に在庫していない本でも、『日本書籍総目録』や出版ネットワークのデータを調べ、市場に流通している本なら取り寄せます。
 インターネット上にホームページを開いていますから、キーボードを叩くだけで注文することもできます。
 ぶらりと書店に足を踏み入れても、読みたい本を探せないと、ついつい億劫になってしまいます。次のようなことを知っておくと、書店に行くのが楽しくなります。

・ 新しい本は平台を探そう
 刊行されて一ヶ月以内の本や、ベストセラーになっている本は、レジカウンターの近くの新刊台や、コーナーの棚の前にある平台に、表紙を見せて陳列しています。最近では、棚で表紙を見せるフルカバーという陳列方法で、読者の視線を集める書店もあります。

・ 棚はジャンルごとに分類
 書店の棚は、基本的にはジャンルごとに分けられています。文芸書なら文芸書の棚に集められ、さらに推理小説とか、時代小説に細分化されます。同じジャンルの中なら、著者別や出版社別に並べている書店もあります。本のテーマで探しましょう。

・ 書店と仲良くなろう
 本についてのスペシャリストです。わからないことがあったら、気軽に質問したほうが賢明です。雑誌の発売日や書籍の在庫状況など、すぐに調べます。

 書店を上手に使うコツは、足繁く通ってください。店頭に展示してあるベストセラー情報を眺めるだけで、時代の流れを垣間見ることができます。ポケットに小銭しかないときでも、書店で情報を集めることができるのです。

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