卒業旅行スペシャル
2日目 <北見〜阿寒 2002年3月26日> 移動距離 680km
2日目 全行程
午前4時半、睡眠時間がたったの4時間……。ほんとに旅行か!? これじゃ引退の制作期間時と全く変わっていない。
高玉温泉を早々と出てきた我々は、近くにあった「なか卯」で朝飯を食べ(札幌にいるのと変わらんやん)まだ夜が明ける前に北見を出発した。
この日の行程は、
北見→美幌→標津→野付半島→羅臼→根室→納沙布岬→厚岸→釧路→阿寒
と、見所満載でこの日は道東を思いっきり満喫しようという行程になりました。でもこの日もかなりの強行軍であった。何しろこの日の宿の到着予定時刻が午後7時なので、
前日の作戦会議で逆算したら午前5時出発になってしまった。
何でそんなに早くなったのかというと、最初の目的地である羅臼の道の駅が午前10時オープンなので、10時に羅臼を出発しての計算だったから、羅臼から根室・納沙布周りで9時間で阿寒に行かなければならなかった。どこか行くところを削ればこんなことにはならなかったのに、
貪欲な我々は全部周る気なのでこういう行程になってしまった。
さすがに早朝なので車の流れはスムーズだ。あっという間に美幌まで戻り、ここから国道39号から国道334号に乗り換えて一気に野付半島へと向かった。
この時は一目散に野付半島へと向かっていたので、どこかに立ち寄ることもなくただひたすら走っていた。やけに後ろが静かだと思ったらNIHEY!が寝てた。0久保はひたすら運転しているのに……。
途中、車内から斜里岳を写真に収めつつ国道334号から国道244号に乗り換えて標津へと向かいました。途中、根北峠付近で旧国鉄(路線名はわからず)のアーチ橋を見かけました。廃線の橋って結構残ってるものなんですねぇ。
根北峠を越え標津町に入りました。ここからオイラにとっては未開の地のオンパレードでした。峠を越えたら辺り一面野原で、その先は海……。内地の人がイメージする「北海道」はまさにこんな感じなんだろうなぁ。
標津町内から少し離れたところに野付半島への入口があり、我々はいよいよ野付半島へと繰り出しました。野付半島は日本でも有名な「砂嘴(さし)」で、道の両脇が海というかなり珍しい現象が見られます。
道沿いにはほとんど何も無く、木も強風の影響で全部斜めになっていて(例えて言うなら「バンザ〜イ、ナシよ」見たいな状態・謎)、自然の厳しさが痛いほど伝わってくるようなところでした。
先端に向かって走っていると、いきなり別海町のカントリーサインが。実は野付半島の入口は標津町なんですが、先端は別海町の飛び地という仕組みでした。北海道の飛び地っておそらくここぐらいじゃないでしょうか??
先端に到着して降りてみると、風がえらい強い!! 両脇は海で建物は全くないのでダイレクトで風が伝わってきました。海は流氷の残りがありました。
流氷といえば以前、斜里のウトロ(知床温泉があるとこ)で砂浜に打ち上げられている流氷に乗ったことがあったなぁ。確か生まれて初めて見たんだよなぁ。今回はもう時期が時期だったのでわずかしかなかったのですが。
野付半島を後にして入口まで戻る途中、海の奥にうっすらと山が見えました。降りてみて地図で確認してみたらなんと「国後島」でした。生まれて初めて北方領土を見ました。でも空は少しどんよりとしていたのではっきりとは見えなかったのですが(デジカメにも撮ったのですが、さっぱり写っておらず・苦笑)、
それでも北方領土が見れて我々は大満足でした。
国道244号にまた戻ってきて、いよいよ羅臼に向けて北上しました。途中、今までずっとハンドルを握っていた0久保がついにダウンし、ピンチヒッターとして羅臼までの約50kmをオイラが運転することになりました。
オイラの車はマニュアルのせいなのか、オートマにもかかわらずどうしてもシフトレバーを左に置いてしまうのであった。挙句の果てにはクラッチもないのに左足に力を入れてしまう始末……。
そんなこんなでようやく羅臼の道の駅に到着しました。羅臼町はさすがに秘境でした。国道沿いから望む知床半島は壮大な山々が連なっていて絶景でした。今度は知床横断道路で夏に訪れたいですね(野付もそうですが)。
午前10時、ここから我々は納沙布岬までの約150kmをノンストップで移動することになりました。「羅臼→納沙布岬 スプリントレース」という高速移動が始まりました。予定到着時刻は1時。
途中、標津・別海は一切無視し、我々は一目散に納沙布へと向かいました。0久保はひたすら飛ばしました。といっても風が強いしペースカーが全くいなかったのでバカみたいに飛ばしてはいませんでしたが。もちろんノンストップなので途中下車はしてません。あ、そうそう別海でミニパトに少しの間後ろについてたっけ。
羅臼をスタートして約100km、ようやく根室市に入り、国道44号の分岐点である厚床に到着しました。この時午前12時半。100kmを約2時間半で走り抜けてきました。大分巻きました。
根室市内に入り、納沙布岬の入口で給油を済ませて、我々は納沙布岬へと向かいました。
行きは北周りで納沙布岬へと向かうことになりました。途中、巨大な風車が出てきて、思わずNIHEY!の引退発表会の作品が思い出していました。巨大な風車以外は何もなく、あたり一面野原でした。風も強そうでした。
岬が近づくにつれて巨大な塔が見えてきました。実はこの巨大な塔は「納沙布岬灯台」で日本で2番目に高い灯台でした。
そうこうしていたら、目の前に「平和の輪」が見え、その下には火が燃えていました。思わずオイラは「テレビと同じだ」と口走ってしまいました。もうすっかり典型的な観光客です(笑)。
車を降りてみると野付よりも風が強い。天気はさっきよりもどんよりしていたので岬からは何も見えませんでした。貝殻島すら見えなかった。
岬の横の売店でお土産を購入しました。オイラの一家は観光地へ来ると必ずといっていいほど購入するものがあります。それは「通行手形」で、オイラの家の居間の天井には約100個ほどの通行手形が貼られています。でも最近は通行手形を売っている観光地はなかなか見つからないんですよねぇ。
売店から出て今度は灯台へ向かいました。0久保は「登ろうか?」と言ってたのですが、NIHEY!は高所恐怖症なので嫌がってました。まぁ登らないまでも、下の資料館で待ってればいいと思い、中に入ってみると、入口ですでに料金を払うところがあり、料金を払わないと中にも入れないというシステムだった。結局中にも入らず、気がついたら時間がちょっと押し気味。
我々はすぐさま納沙布を後にして、根室でも一番の目的である「エスカロップ」を食べにあらかじめ調べておいた店に向かうことになりました。
ここで「エスカロップ」を知らない人に説明をば。「エスカロップ」は根室市内限定の料理でタケノコ入りのバターライスにトンカツが乗っかりその上にデミグラスソースがかかっている料理のことです。なんでも30年位前に根室市内のレストランのご主人がイタリア料理をもとに日本風にアレンジしたのが始まりだそうです。
我々はそのエスカロップ発祥の店へと向かうことになりました。地図で確認したらJR根室駅のすぐそばだそうですが、着いてみるとシャッターが、・・・・・・閉まってた。
そう、定休日でした(爆)。あとでわかったのですが、ここの店は定休日は月3回で「不定休」だそうです。その不定休の1日に重なるとは・・・・・・。
時間が空いたので、我々は根室市内を少し回ることになりました。まず最初に向かったのは、某国会議員の問題で有名になった「○室○○」へ行きました(他に行くとこがあるだろ!!)。右往左往していたら見つけました。しかも入口には某国会議員のポスターがしっかりと貼ってました。
次に向かったのは「日本最東端の駅」である東根室駅へと向かいました。ここを見つかるのにえらい時間がかかりました。道路標識のような標識が無いんだもん。
やっと標識を見つけたと思ったら、歩道の上に細い丸太でできた「日本最東端の駅・東根室駅→」というちっちゃい標識がある程度。もう少しわかりやすい表示にしてくれよなぁ。駅へ行ってみると、駅舎は無く「日本最東端の駅」と書かれた柱が立ってるだけ。
日本最東端の駅は結構ぞんざいに扱われていました。
東根室駅を後にして次に訪れたところは「タイエー(ダイエーにあらず)」という根室にしかないコンビニに向かいました。このタイエーにはあの函館のハセガワストア名物の「やきとり弁当」が売っているのですよ。しかも函館のと全く同じものです。というかタイエーの店自体もハセガワストアと全く同じつくりなんですよ。根室と函館、場所は違えども何か共通点があるんですね。
やきとり弁当を購入して我々は根室を後にして、根室の道の駅でエスカロップを食べることになりました。
道の駅に向かう途中、オイラにこの旅最悪の事態が降りかかりました。ずっと膝の上に置いていたスタンプ帳がなぜか見当たらない。そうです。スタンプ帳をどこかで落としていたのです(爆)!! 風が強かったから車を出たときに飛ばされたのかもしれません。
しかも落としたのはスタンプ帳だけではありませんでした。スタンプ帳に挟んでいた羅臼町のカントリーサインマグネットも一緒に落としてしまいました。
あまりの事態にオイラは落ち込んだのは言うまでもありません。そらそうだ、道央・道南・オホーツクの道の駅で押したスタンプ約55ヶ所が全部パーになったんですから・・・・・・。
しかも羅臼のカントリーサインも落とすというオマケ付き。羅臼なんて札幌から580kmもあるんだよ。今度羅臼に行くのはいつになるやら・・・・・・。
根室の道の駅に到着するも、NIHEY!と0久保はスタンプを押してたのですが、オイラは押せずじまい。しかもラリーのシーズンじゃないからスタンプ帳なんてあるはずもなく、オイラはカントリーサインだけを購入することに。
そして道の駅のレストランでついにエスカロップを食べることになりました。肝心の味の方ですが、デミグラスソースやバターライスのパンチが弱くイマイチでした。あと精神的にやられていたこともあり、味はほとんど覚えてません(笑)。今度根室に行くときは絶対にあの店で食ったる!!
羅臼のカントリーサインは例のワンダースワン娘がいた小清水と一緒に訪れてやる!! こうして散々な思い出を残しながらオイラの根室初体験は終わりました。
最後に根室で見た不思議なものを一つ紹介します。国道44号沿いにあるいくつかの小さい橋の両脇に「みんなのみち」を書かれたのぼりが何十本も立っていました。しかも必ず小さい橋の両脇に立っているんですよ。あれはいったい何なんだろう?? 見たことがある人またはわかる人がいましたら是非ご一報を。
根室を後にした我々は国道44号で一路阿寒へ向かいました。途中、厚岸の道の駅に寄ったのですが、風がとても強かった。思わず飛ばされそうになったもん。稚内出身のNIHEY!は「稚内の風の強い日はこんなものだよ」と全然平気そうでした。
厚岸を出発して・・・・・・、気が付いたら釧路町でした(笑)。釧路町までの間は寝ていたので覚えてません。
釧路町を通過していよいよ釧路市に入りました。夕方だったせいもあり、帰宅ラッシュに巻き込まれてしまいました。途中、ほんとは1日目に泊まるはずだった健康センターを見つつ、我々は国道44号から釧路環状線に入り、釧路市の市街地を通らずして国道38号に合流し釧路を通過しました。北海道で4番目に人口が多い都市なのにあっさりと通過・・・・・・。当初の予定では宿泊地だったり、
和商市場で海鮮丼を食べるはずだったのだが、結局何もしないまま釧路を後にしました。
釧路市郊外の大楽毛で国道38号から国道240号に乗り換えて2日目の宿泊地である阿寒湖半にある「ホテル阿寒湖荘」へ向かいました。
途中、阿寒町内のコンビニで食料や酒を購入して、午後7時、到着予定時刻ちょうどにホテルに到着しました。
到着してすぐに夕食を食べたのですが、ここの料理はめちゃめちゃ美味かった!! 0久保はここで牡蠣を追加注文してたのですが、出てきた牡蠣がまたデカイことデカイこと。ただ殻がついた牡蠣なのに箸で食うなよ、0久保・・・・・・。NIHEY!に至っては「手で食えよ!!」って言う始末。ただ食にはうるさいNIHEY!は牡蠣は大の苦手であった。
食事後は温泉に入り、2日間の疲れを癒し、3人で酒を酌み交わしながら床についたのでありました。
3日目につづく。
旅の記録 Topへ