白馬岳(2932m)〜白馬鑓ヶ岳(2903m)

平成17年7月23〜24日

1日目 猿倉荘〜白馬尻〜白馬大雪渓〜白馬頂上宿舎テント場〜白馬岳山頂〜白馬山荘〜テント場
2日目 テント場〜白馬鑓ヶ岳〜分岐〜白馬鑓温泉小屋〜小日向コル〜白馬鑓ヶ岳登山口〜猿倉荘


 親の身勝手で息子を5年近く山に連れまわしていた。平標山、会津駒ケ岳、火打山、燕岳、苗場、白馬岳・・・。もちろん息子が登りたいと思った山など一つも無い。どちらかと言えば彼は山嫌いになっていた。でも、そんな彼に『もう一登りたいとしたら何処かある?』と尋ねたら。彼は尽かさずこう答えた。『うん、あの大雪渓からの白馬はもう一度行ってみたい。』 
 山好きじゃない彼をも魅了した白馬岳。北アルプスの王道である白馬岳に再度大雪渓から登ってみよう!


7月23日(土) 曇り

 午前6時過ぎ白馬駅は猿倉や八方行きのバスを待つ登山者達で賑わっていた。
『あの人達が皆白馬に登るのかね〜。』
『そうよ。たぶん猿倉まで車は入らないから、手前の駐車場に誘導されタクシー相乗りよ』 この時点で高まっていた白馬岳への気持が少し薄れたようだ・・・。 梅雨明け十日って言うから今が夏山ハイシーズン!たぶん雪渓は蟻の行列だろう。
 車は第5駐車場に誘導された。既に多くの車が止まっている。ザックを整え思い思いの気持を抱えたままタクシーで猿倉へ。猿倉山荘に着くと霧雨が・・・。まさか雨模様なの?天気予報は晴れだったと思うけれど・・・。

 7:30〜猿倉山荘発・・・。

 予想外の雨模様で気持は少々下がり気味。ツアー登山の団体さんが多いのにも驚く。タクシーが次から次へと乗り入れてくる。さすが北アルプス! ザックの荷物を再度入れ直し出発!テント泊だからザックが重い。
 白馬尻を目指して登山道をゆっくりゆっくり歩く。途中白馬鑓ヶ岳の登山口前を『下山はここだね』と確認して見送る。登山道脇にキヌガサソウが出てくると白馬尻は近い。そういえばこの花を初めて見たのは白馬尻だった。
 9:00〜白馬尻

       
 テントを担ぐのは一年振り。重く肩に食い込む・・・そろそろお疲れモード。 目の前に小屋がそしてキヌガサソウの群生とおつかれさん!の文字のお出迎え(^^) 早速小屋の中でコーヒータイム! すると何処かでお見かけした顔が・・・?う〜ん誰だろう思い出せない。 『お会いしてますよね!』と先方から声を掛けられる。『そうですよね・・・。』 『中の岳を一人で登ってましたよね』と。あ〜そうそうそうだった。中の岳でお会いした方だ!世間は狭い!そう登山者の世界はもっと狭い。 
 30分も休憩をしてしまった・・・。アイゼンを手に持ち大雪渓へ!
 9:40〜大雪渓
  
    
 大雪渓はスタート地点からガスの中。もちろん蟻の行列状態!石転沢の時は快晴でず〜と上まで眺められた。登っている人も少なかった。そんな思い出を話しながらガスの大雪渓をひたすら歩く、あるく、アルク! でも瞬間的にガスが切れるとこんな景色が飛び込んで来る。思わず『うわぁ〜ガスが切れたよ!前を見て見て!』 山ではこの瞬間がたまらなく良いのだ!
  
ガスの切れ間に杓子岳を望む
  
冷風を感じながらひたすら登る

 雪渓を一時間ほど歩くと杓子岳も近くに見える。雪渓の右脇の岩場で休憩。関西から来たメンバーが賑やかだ。もう雨は上がりお天気に期待が持てそうだがどうなることやら・・・。雨具を脱ぎ雪渓終わりを目指して歩き始める。雪渓を振り返り山スキーで滑られるかしら?なんてことも考えたり・・・。
 前を見ても後ろを振り返っても登山者の多さに驚く!どんどん登ってくる・・・。本日の登者は総勢何人なのかしら?
    

  
一息入れる
 11:30〜雪渓終了! 葱平に到着〜

    
 雪渓終了地点は大渋滞!アイゼンを外している人や休憩中の人・・・そしてここでも長蛇の列で歩く。なかなか前に進まない登山道。斜度もキツク小さな岩がボコボコしてたり階段になってたりの登山道。渋滞のなか30分ほど登ると最後の小雪渓に到着。ここはトラバースで5分ほどで終了。そしていよいようお花畑の始まりだぁ〜♪ お約束のように広がるシナノキンバイやミヤマキポウゲの黄色い絨毯!その中に咲き乱れるミヤマカタバミやオダマキのブルー。今回一番見たかったウルップソウも瑞々しく咲いている。緑の葉っぱの間にイワオウギの白が引き立つ。誰にも気づかれないようにそう〜と密かに咲いていた黒百合・・・。あぁ〜もうカメラが手放せない!少々曇り空の方が花の撮影には良い。

村営小屋まで続くお花畑
 

  
ウルップソウ                タカネシオガマ


花に夢中 
 13:50〜お花を愛でながら村営小屋着
 ザックが肩に重くのしかかりふらつく足取りで村営小屋に・・・。でも小屋の若い娘さん達の『お疲れさまです。もう少しですよ〜』の声が掛かると俄然早く歩き出す(笑) ガスで白馬岳方面は真っ白。テント設営して昼寝タイムとなるかな・・・。
 テントは一人500円。少し風が出てきたが難なく設営。と言いたいが・・・紐の結び???すっかり忘れてる。自分の身体にザイルを巻き『もあい結び』を実行。ようやく思い出し無事に設営出来た!ふう〜。さっそくテントで軽い昼食を済ませた後に付近を散策。 なんとテント場の裏はミヤマオダマキ、ハクサンイチゲ、ウルップソウ、キバナシャクナゲ等の群生!せっかくだから山頂まで散策に。30分程だが意外に長〜い感じがする。ガスのためかしら?ガスだと雷鳥が出てくるんだけれど・・・。なんて話しながら花の写真をとったり花を愛でたり。するとお花畑の中に首を長く出している物が・・・。うん?あっ!雷鳥だ!大声を出すと警戒すると思い小声で呼び止め暫く雷鳥観察。親の雷鳥はヒナを4羽ほど連れていた。遠目だけれど雷鳥に出会えた!やっぱ散策に来て良かった(^^) これが『良かったその@』

雷鳥のヒナ
 16:40〜白馬岳山頂ガスで眺望なし。
 山頂でガスが晴れるかな・・・。なんて甘い考えを少し持ち暫く待ってみたがガスは晴れそうに無い。明日の朝に期待し下山。途中山頂レストラン『スカイプラザ白馬』の扉を開ける。そこには少しレトロなビアフォールを思い出させる光景が広がっていた。思わす目を見張ってしまう。ここは本当に標高2832mの場所なの? せっかくだから生ビールを飲む。値段は中生ビール850円!でも上手かった・・・。
 ガスで窓の外は何も見えない。本来なら確か剣岳がよく見えるはず。6年前はここで登山者が皆出発した後に、息子とコーヒーを飲み栂池スカイラインコースを下った。あの時は窓越に剣岳がよく見えた。
 ビールを飲んでいるとなんだか外が明るくなってきた!慌てて外に出てみると・・・思いがけない景観が待っていた!
  


白馬山荘付近より杓子岳
 ガスが切れ夕日が当たりなんとブロッケン現象を体験できたのだ!右手を大きく振ると東側に同じように手を振る影が・・・。う〜ん雑誌などで写真は見ていたもののやはり感動!これが『良かったそのA』(^^) 明日はきっと晴れるに違いない!と確信して千鳥足でテント場へ戻る。

開業100周年の白馬山荘
 

村営小屋付近
 日頃の寝不足を山で補おうと9時に就寝。就寝前に歯を磨きながら夜空を見上げる。星が出ていた明日は晴れるに決まってる!


2日目に続く