お気楽、お四国巡り 天気と自然現象

今は昔、台風銀座の土佐だった。

「あれ、珍しく四国に台風が直撃?。
何年ぶりかな、ま、関係ない、関係ない。」
「えー、関係有りますよ。
危険回避するのも、お遍路の知恵じゃないの。」
「いくら車遍路といっても、強烈な雨風は、危ないよ。
中止、中止。」
「えー、なんで、お大師さんが、呼んでますよ。」
「はー、そんなバカな。」

日本全国で、この形容詞がついているのは土佐の高知。
中学校の社会の教科書に、高知県の話として必ず記載されていたのが、台風銀座。
1980年代以前は、台風の季節になれば、24番最御崎寺がある室戸から、
38番金剛福寺のある足摺岬まで、台風が直撃しないところはなかった。
これから台風銀座の名前がついていましたが、ある時期から、
台風が直撃するのコースが西寄りに、九州南部に上陸して、
中国山地か瀬戸内海を通過してゆくコースに変わりました。
地球規模の大気の流れがわかったからでしょうか。
コースが変わり、1年に1〜3回、数年に1回しか直撃しないところになってしまった台風銀座の土佐。
最近(2011年)ちょっとコースが変わったのか、昔ほどではないが、
直撃する台風が多くなってきたと土佐の知り合いが話していました。
土佐への直撃は少なくなりましたが、お四国の地が台風に影響されないことはありません。
阿波踊りやよさこい踊りが始まる8月初旬から、9月下旬にかけて、要注意です。
季節によりますが、札打ち中に遭遇することもありますので、このときは中止です。
交通機関が麻痺して先に進めないときが(進まないときが)あります。
ちょっと、休憩です。
四国に影響する台風の特徴として、台風は夜に上陸、朝に通過のタイプが多いから、
一日か半日待てば、次へ進めます。
この間を読んで打ち進みます。

2011年現在の四国に影響する台風コースは大きく、2コースです。
季節によって大気の流れ(高気圧と偏西風)が変わり、
コースが変化しますので、その時々の台風情報に気をつけてください。

1.九州に上陸するタイプだと、

土佐の38番金剛福寺、足摺岬から、伊予の札所、讃岐の札所と、順打ちが台風と同じ進行コースで遭遇します。

2.室戸岬に上陸するタイプだと。

土佐の24番最御崎寺から23番薬王寺、阿波の札所と、逆打ちが台風と同じ進行コースで遭遇します。

1も2も、陸上に直撃してそのまま、陸上を進むタイプと豊後水道(ぶんごすいどう)、
紀伊水道(きいすいどう)に沿って進むタイプがあり、
スピードが違います。
この点も注意です。

さらに、注意することは

1.川があふれる。

小さな川でも、あふれるときはあふれます。
現地の方曰く、1970年に高知市内を水没させた川の幅は水源地で20センチもなかっそうです。

2.海水があふれる。

満潮と台風が重なれば、海抜ゼロメートルのところは、道路が水没。

3.高波が道路を直撃。

満潮の時に道路と海岸が近いところ。

私の知るところでは、台風、大雨で札所間の道が水没、通行不可能になっところは。

○阿波は、

11番藤井寺近辺(河川氾濫)

○土佐は、

23番薬王寺から24番最御崎寺へ、崖崩れ看板あり、高波での通行止め。
27番神峰寺から28番大日寺へ、国道55号線沿いの高波。
30番善楽寺から31番竹林寺へ、1階軒下まで水没したところあり。
36番青龍寺への海岸線の高波(宇佐大橋手前で通行禁止、青龍寺へ右折する道路付近の高波)
36番青龍寺から37番岩本寺へ、須崎市の高波、看板あり。
38番金剛副寺へ、391号線、「大文字の送り火」付近の冠水。
39番延光寺へ、391号線、竜串付近の高波、
39番延光寺へ、国道56号線(バイバスから56号線に出るところ)有岡付近で冠水、バイパスを降りてすぐの信号を左折して工業団地から国道56号線へ抜けること。

○伊予

53番円明寺から54番延命寺へ、国道196号線沿いの高波。
59番国分寺から60番横峰寺、61番香園寺へ、横峰寺の林道等が寸断、当時の傷跡も谷間にのこっています。
(2004年9月末の台風21号)

○情報収集

高知県
「こうち防災情報」http://kouhou.bousai.pref.kochi.jp/の「県内道路規制情報」を参照してください。

四国
「四国地方整備局」の「道路情報提供システム」http://www.skr.mlit.go.jp/info/regulate/kyk/its/

○危険地帯一覧表

「お四国 九十九折りな場所と注意するところ。」(A3縦サイズ、pdfが開きます)

○中止

台風、大雨に遭遇しそうだったら、自然の力を見くびらないで、ただちに札所を打つのは中止してください。
台風、大雨後に、被災地を悠然と車で通過するのも、その人の精神を問われます。
札所打ちを続けざるを得ないときは、被災地の方たちの早期復興もあわせて、ご本尊、お大師さんにお願いしてください。

○信じられない?。

台風の暴風雨がすごすぎて、畳のみが渇水した。
強烈な風と雨。
あまりにもすごい風がサッシにあたり、湾曲。
サッシの下が浮き上がり、その隙間から雨が進入し、畳が水浸しになりました。

○台風映像

32番禅師峰寺から33番雪蹊寺に至る途中に、坂本竜馬の銅像がある桂浜。
台風の映像でよく登場する「桂浜龍王岬」。
平成5年ごろは風化のためにコンクリートで固められていましたが、
今はどこから見ても自然の岩に見えますが人工です。