お四国で札所をまわっていると納経所で、巻物に墨書と朱印をもらっている場面に出くわします。
境内でも、黒い筒状のものを持っている人を見かけます、この中に巻物が入っています。
この巻物が仕立てられたら掛け軸になります。
遍路で一般的に、「軸」といえば、この巻物をさします。
掛け軸をつくる意味はなんでしょうか。
私が聞いた中で多かったのは。
1.お盆の時に、ご先祖様をお迎えするときに使う。 2.家宝。 3.美術鑑賞。
常時、床の間にかけておくものではないということでしょうか、よくわかりません。
納経所での扱い方も、納経帳と違っています。
墨書、朱印をもらうものの材質が、紙ではなくて、絹の布です。
これが、なかなか乾きません。
団体ツァーは必ず、アシスタントがドライヤーで乾かしています。
一般のお遍路さんも、ドライヤーで乾かしています。
次から次へ移動するから、時間もありません。
ですが、このドライヤーが、あとあとへダメージを与えます。
3年から4年たつと、劣化するそうです。
それは、
1.変形 2.変色
です。
ドライヤーを使わずに、納経帳のように「あてがみ」をあてると。
1.シミ 2.ズレ
です。
最適なのは、「うちわ」で仰ぐか、陰干し,ドライヤーの冷風モードでしょうか。
時間が許せば、乾かす場所が許せばです。
もし、ドライヤーで乾かすときは、熱風じゃなくて、送風ですね。
下世話なことですが、手間とお金をかけて、家宝にしたら、トホホです。
某納経所で、ドライヤーは禁止、置いてもいません。
ご本尊と一緒の墨書、朱印に熱風をあてることは、考えられないとのことです。
○乾燥確認
携帯かスマホのアシストライトで,照らして,テカッていたら,まだまだです。
○ある方のこだわり。
掛け軸が仕上がり、保管用の桐箱の「箱書き」は、由緒正しいお寺で、
ご住職の直筆が、家宝の価値をあげるそうです。
○掛け軸を仕上げるお店の方曰く。
シミはある程度抜くことができるそうです。
○私が見聞きした、「うわー」なこと。
1.次の札所の書く場所は、どこ。
ほかの札所のところにはみでた。
納経所の書き手が、軸が初めてで、枠内からはみ出していました。
2.えー、なんで。
上下逆。
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