レコードのB面はジョージのインド音楽から始まる。「ラバーソウル」そして「リヴォルヴァー」でシタールの音色を聴いてきたファンには違和感なく受け入れられた。しかし、ジョージの師でもあるラヴィ・シャンカールはインド音楽にはなっていないと酷評した。ファンの間ではこの曲は好き嫌いがはっきりと分かれる傾向にあるらしい。その理由の一つになるのか、ここにはビートルズの他のメンバーは誰も参加していない。ジョージの友達のインド・ミュージシャンたちが参加してレコーディングされた。彼等はインドの伝統楽器ディルルバ、タブラ、スウォードマンデルを演奏し、ジョージはタンブーラを担当した。また、ロード・マネージャーのニール・アスピナルもジョージを手伝っている。ジョージは前作「リヴォルヴァー」のアルバム・ジャケットを担当したクラウス・ヴォーマンの家でペダル・ハーモニウムを弾いていてこの曲の下地を書きあげた。レコーディングは3つのパートに分けて行われ、ヴォーカルは最後にダブル・トラックで収録されている。また、セッション・ミュージシャンがヴァイオリンとチェロを演奏している。アルバムにおけるこの作品の存在には幾つかのポイントがあると思う。まず何といってもこの独特の雰囲気でアルバム全体をグローバルな印象に高めた貢献度だろう。そして曲の位置する点からもインターミッション的な意味あいもあり、事実ジョンも大いに評価している。ビートルズがこのアルバム以降、より多彩に活動していく一つのモチーフとしてジョージと彼の取り入れたインド音楽の存在は大きかったと思う。そして当然ながらその影響は様々なミュージシャンたちにも及んでいった。 |
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