楽曲別考察編
「サージェント・ペパーズ」はビートルズ初のコンセプト・アルバムとして語られてはいるものの、実際には彼等の中のその意識はアルバム制作当初だけで、後はごく普通に新曲を並べただけであるとのちにジョンが語っていた。作品自体もイントロの表題曲から2曲目にテーマが繋がっているだけで、後は各曲の曲間が短い点を除けばテーマのつながりや関連は見当たらない。彼等は表題曲の再演をB面終盤に入れる事で架空のサージェント・ペパーズ・ショウを演出し、最後のア・デイ・イン・ザ・ライフをアンコール曲に見立てている。この流れはあくまでポールが中心となって進めたものであり、他のメンバーはむしろ退屈な作業であったと回想している。ジョージ・マーティンとポールは当時としては画期的なレコーディング手法を駆使してダビングやサウンド・エフェクトに時間をかけるという状況で、グループとしてのザ・ビートルズの本質からずれた作業には他の3人は溶け込めなかったという。この時期から実はビートルズの中がすこしづつ崩壊を始めたのだとジョンは語る。コンセプト云々は別にしても、ここに詰め込まれた作品の一つひとつには素晴らしいものがあるのは事実である。そして当時のビートルズが体験していたというドラッグのなせるワザもところどころで感じられる。事あるごとに針小棒大に語られることが多いビートルズではあるが、この作品に関してはドラッグが大きく影響して生まれたアルバムであるという事実は存在する。ここでは各楽曲の簡単なデータとエピソード等を中心に考察してみたいと思います。
side A side B
1.Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band 1.Within You Without You
2.With A Little Help From My Friends 2.When I'm Sixty-Four
3.Lucy In The Sky With Diamonds 3.Lovely Rita
4.Getting Better 4.Good Morning Good Morning
5.Fixing A Hole 5.Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band(Reprise)
6.She's Leaving Home 6.A Day In The Life
7.Being For The Benefit Of Mr. Kite! *extra. Sgt.Pepper's Inner Groove
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