特殊看板
ここに紹介するのは高崎市に在住する宮大工「萩原工務店」より発注の総檜看板です。群馬県内の優秀建築技術者の名札を無垢の檜で作成し、墨による一発書きで仕上げました。失敗がきかないだけに緊張しました。
平成20年10月、東毛にある恩林禅寺の山門が造られた際に収められる各種表示板。角柱型のものは、施主と請負主とが互いに保存するための記録としてそれぞれ2つづつ依頼された。
檜は墨が散りやすいので適度の濃度になるまで墨を擂らなければならなかった。中に一種類だけの色の濃い材料は欅です。欅は逆にまったく散らない分
吸い込まないので乾きがめちゃくちゃ悪かった。
手漉き和紙への筆耕
先日、さきの北京五輪でみごと金メダルを獲得した日本女子ソフトボールの本県メンバーに贈られた県スポーツ特別栄誉賞のために県のシンボルが漉かしで入った手漉き和紙に一発筆耕を合計11枚にしました。普通の賞状用紙とは違い、失敗が赦されないという点ではまさに特殊な作業と言えます。墨の乗りと滑りが極端に悪く、非常に書きづらかったです。しかし、仕上がりはやはり味が出て、手漉きの用紙の存在感が伝わってきます。
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