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 登録ホテルとは?

 いわゆる 「政府登録ホテル」、「政府登録旅館」 とは、国際観光ホテル整備法の規定に基づき、訪日外国人客の宿泊に適するとして登録された 「ホテル」 あるいは 「旅館」 をいいます。

 旅館業法で規定されるところの許可と比べ、定義や要件がことなりますので注意が必要です。
ホテル 旅 館
国際観光ホテル整備法の定義 外国人客の宿泊に適するように造られた施設であって、洋式の構造及び設備を主とするもの 外国人客の宿泊に適するように造られた施設であって、ホテル以外のもの
登録数(H16) 1,127 1,996


※ 「政府登録ホテル」、「政府登録旅館」として登録されると、次のようなメリットがあります。
<登録されることのメリット>



 登録要件は?

 「政府登録ホテル」、「政府登録旅館」として登録されるには、次の要件を充足する必要があります。


  1. 施設の基準を満たすこと

  2. 外客接遇主任者を配置すること

  3. 欠格要件に該当しないこと



■ 欠格要件

 次の要件に該当する場合、「登録ホテル」・「登録旅館」の登録は受けられません。


  1. 申請者が国際観光ホテル整備法の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から1年を経過しない者であるとき

  2. 申請者が登録を取り消され、その取消しの日から一年を経過しない者であるとき

  3. 申請者が成年被後見人若しくは被保佐人又は破産手続開始の決定を受け復権を得ない者であるとき

  4. 申請者が法人である場合、その役員のうちに前記のいずれかに該当する者があるとき

  5. 申請に係るホテル・旅館によるホテル業・旅館業の経営が著しく不健全又は不確実であると認められるとき



■ 施設基準
 登録ホテル・旅館は、次の基準を満たす必要があります。
項目 ホ テ ル 旅  館






15室以上 10室以上
比 率 客室総数の1/2以上必要 客室総数の1/3以上必要
構造設備 洋室の構造および設備 客室全体が日本間として調和
  • 机、テーブル、いす及び洋服を掛ける設備

  • 和洋折衷の客室については、畳敷きの部分の床面積が洋式の居室部分の床面積を超えるものは、ホテル基準客室には含まれない

  • 入口の建具は堅牢で防音に適したもの
  • 床の間、洋服を掛ける設備及び踏込みがあり、隣室との間は壁仕切り

  • 床の間には床柱と床板(床畳) が必要。
床面積
  • シングルルーム:9m2以上

  • その他の客室:13m2以上
  • 畳敷きの部屋の床面積が、通常1人で使用する客室については7m2以上

  • その他の客室については9.3m2以上
採光 適当な採光のできる開口部
衛生設備 浴室又はシャワー室及びトイレ 浴室又はシャワー室及びトイレの設備のある基準客室の数が2室以上
洗面設備 冷水及び温水を出すことのできる洗面設備
  • 洗面設備があること

  • 冷水及び温水を出すことのできる洗面設備のある基準客室の数が4室以上
施錠設備 入口に施錠設備があること
電話 電話があること
ロビー
  • 洋式の構造及び設備

  • 付近に入口から男女の区別がある共同用トイレ
  • 建築内部と調和がとれており、客の通常の利用に適したもの

  • 付近に入口から男女の区分がある共同用トイレ
食堂
  • 洋朝食を提供することができる適当な厨房が付属し、適当な数のいす及びテーブルが備え付けと
  • 付近に入口から男女の区別がある共同用トイレ
安全性・環境 旅館業法、消防法、建築基準法や関係する条例の規定に適合
建物 客室等の配置が適正であり、建物の意匠、使用材料、施工等が良好
  • 客室等の配置が適正であり、建物の意匠、使用材料、施工等が良好

  • 庭又はこれに類する造作物が敷地内にあること
玄関 客その他の関係者が営業時間中自由に出入りすることができる
フロント 客の応接、宿泊者名簿の記入などの用に供されるフロントが必要
冷・暖房設備 ロビー等、フロント、ホテル基準客室、食堂、これらの施設を利用する客の使用する廊下に必要
エレベーター
エスカレーター
客の利用に供する最下の階から数えて4番目以上の階を客の利用に供する場合は、客の利用に供する階の相互の間で利用できる乗用の昇降機が必要
共同用風呂 共同用の浴室又はシャワー室
共同用トイレ トイレのない旅館基準客室がある場合
  • 廊下、ロビー等にいる者に便器が見えないように前室、隔壁などがあること

  • 水洗式であり、かつ、座便式便器を備えていること
標示 館内配置図、客室名、共用施設、会計場所、非難設備・消火器等の配置図、避難経路、非常口への道順、非難設備、消火器等の標示・使用方法
非常時の案内書 客室に日本語及び外国語で記載した案内書を置く
食事 洋式の朝食 を提供
損害賠償責任保険 最低1名当たり7,000万円以上、1事故当たり7億円以上



■ 外客接遇主任者

 登録ホテル・旅館は、施設ごとに最低1名、次の要件に当てはまる 「外客接遇主任者」 を配置する必要があります。


  1. ホテル又は旅館 で最低3年以上フロント係などの接客業務経験があること

  2. ホテル・旅館において外国人に対応できるだけの語学能力があること



 登録の申請は?

■ 手続きの概要
 登録ホテル・旅館の登録申請は、宿泊関係団体に加盟している場合にはその団体に、加盟していない場合には(社)日本観光協会に提出します。



弊事務所では、政府登録ホテル・政府登録旅館に関する相談・調査・書類作成・事前協議・提出を行います。旅館業許可等の他法令に基づく手続きについても包括して行うことができますので、速やかな営業ができます。

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