ガンプラ製作講座/初級編
 最近のガンプラは塗装しなくても組み立てるだけで設定のカラーリングに近い仕上がりになるように作られています。しかし、必ずしもプラスチックの成型色が自分の持つイメージの色と同じとは限りません。また、オリジナルカラーリングのモビルスーツが作りたくなったりもします。そうなると塗装がどうしても必要になってきます。
 そこで『初級編』では筆塗りだけでガンプラを作っていきたいと思います。実際には筆での塗装は奥が深くて難しいのですが、気軽に始められるという理由で『入門編』の次のステップとして筆塗りでの仕上げを行ないます。今後エアブラシ塗装をするにしても筆塗りの技術は必要なので、まずは筆での塗装をマスターしておいたほうが良いと思います。もちろん『初級編』なので、簡単で見栄え良く仕上げる筆塗りのコツなどを紹介していくつもりです。
 基本的には製作工程は『入門編』と同じですが、今回はさらに「パーツ同士の合わせ目消し」や「筆での塗装」、「スミ入れ」などを行っていきます。

 なにかわかりにくい点や質問などありましたらBBSにどうぞ。私に出来る範囲でお答えします。
HowTo

2009年10月7日(水)
第19回 筆塗り塗装(6)

 前回筆塗りしたモノアイスリット部分の修正をしていきます。画像(上)のように黒く塗った部分とボディ色の境界線が波打っていて見栄えが良くないので直したいと思います。直すというよりも目立たなくする為の方法といったほうが正しいかもしれません。
 普通の塗り分け部分なら塗装とリタッチ(前回参照)を繰り返して修正していくのですが、このような溝状になった部分は“スミ入れ”でごまかすことができます。“スミ入れ”はズジ彫り線を強調する時などに使う塗装法ですが、今回のような場面でも使うことができます。
 基本的にスミ入れで使う塗料はエナメル系の塗料です。間違っても本体を塗っている塗料と同じ種類の塗料は使ってはいけません。
 方法は簡単です。エナメル溶剤で薄めにのばした黒(ツヤ消し)をモノアイスリットの周囲に塗って乾かします(画像・中)。周りに色がはみ出してしまっても構いません。塗料が乾いたらエナメル溶剤を染み込ませた綿棒やティッシュペーパーではみ出した塗料を拭き取っていきます。すると画像(下)のようにスリットの周囲に入り込んだ塗料だけ残って綺麗な仕上がりになります。
 エナメル塗料以外にも最近ではガンダムマーカーで拭き取りできるタイプもあるようなのでそういうのを使っても良いかもしれません。

2009年9月17日(木)
第18回 筆塗り塗装(5)

 モノアイスリットのような細かい部分の塗り分けをしていきます。細い面相筆を使って黒(ツヤ消し)の塗料を塗ります。
 前回も説明しましたが、基本的に塗り分けの時は周りを先に塗って塗り分け部分を縁どってから中の面を塗っていきます。しかしモノアイスリットのような細い溝状の場合は、溝に沿ってラインを引く要領で塗装します。平行に2本(場合によっては3本)ラインを引けばスリット部分は埋まります。ここも下地の色が透けて見えなくなるまで数回重ね塗りをしましょう。今回の場合は、塗る色が黒なので2回も重ね塗りをすれば大丈夫だと思います。
 細かい部分の塗装なのでもちろん慎重に作業していくのですが、もし塗料がはみ出してしまっても後で修正できるので大丈夫です(画像・中)。慌てて拭き取ったりしようとせずに、塗料が乾いてからはみ出した部分にボディーの色を重ねて塗ってやれば修正できます(画像・下)。この修正法はリタッチと呼ばれています。
 筆で塗ったものなのでどうしても塗り分けの境界線が波線状になっています。これも次回修正していきます。

2009年9月2日(水)
第17回 筆塗り塗装(4)

 3回の重ね塗りを終えたボディーパーツです(画像・上)。次にコクピットハッチの部分を塗っていきたいと思います。
 この部分は赤く塗っていくのですが、今回のように下地の色(プラスチックの色)が濃い場合は彩度の高い(鮮やかな)色を直接塗っても綺麗に発色してくれません。何度重ね塗りしても同じです。なので一度白を塗ってから赤い色を重ねて塗っていきます。
 ということでまずは白く塗っていきます。細い面相筆を使ってコクピットハッチの周り(六角形の部分)を縁どるように塗っていき、その後に中の面を塗ります。この時も縦方向に筆を走らせることを意識して塗っていきましょう。これも2〜3回繰り返して塗っていきます。塗り終えたら完全に塗料が乾くまで一晩以上は置いておきましょう。(画像・中)
 下地の塗料が乾いたらようやく赤い塗料を塗っていきます。塗り方は下地の白を塗った時と同じです。これも2〜3回は重ねて塗ります。(画像・下)
 もしこの時にコクピット部分より色がはみ出した箇所があれば、乾いてからボディーの色をはみ出したところに塗って修正します。

2009年5月7日(木)
第16回 筆塗り塗装(3)

 第14・15回で説明した塗装法で、今回はボディー部を塗ってみます。パーツの形は前よりも複雑になっていますが塗り方は前回と全く同じ要領です。
 まずはパーツの凸部と凹部を先に塗っておきます(画像上)。塗料が乾いたら次は全体を塗っていくのですが、上から下に(または下から上に)線を引いていくように筆で塗っていきます。2枚目の画像のパーツに記した矢印の方向に筆を走らせていきます。1箇所に筆で線を引いたら次はすぐ横に線を引き、また横に線を引いて…といった要領で塗装面を広げていきます。言葉で説明すると難しそうに感じてしまうかもしれませんが、あまり神経質にならずに気楽に塗っていきましょう。
 1回目の塗装を終えると画像下のようになります。派手に塗装ムラが出ていますが、筆を走らせる方向が正しければそれほど違和感を感じないと思います。もちろんこの後に2回目・3回目と重ね塗りをすればムラは目立たなくなっていきます。なお、重ね塗りの時も筆を走らせる方向は同じ向きになるように注意して下さい。

2009年2月22日(日)
第15回 筆塗り塗装(2)

 丁度良い濃度に薄めた塗料を塗っていきます。上から下に、または下から上に、筆を走らせる方向は塗りやすい向きでいいのですが、パーツの垂直方向(前回の説明を参照)に線を引いていく感じで順番に塗っていきます。一通り塗り終わったら乾燥させて下さい。少なくても1時間は置きましょう。
 塗料が乾いたら2度目の塗装をおこないます。前と全く同じ要領で塗っていきます。筆を走らせる方向も一緒です。これも塗り終えたら乾燥させます。2回も重ね塗りすれば充分ですが、まだ下のプラスチックの色が透けているようでしたらもう一度同じように塗っていって下さい。その時の状況によって2〜4回重ね塗りをしたら塗装は終了です。他のパーツも同じように塗っていきます。
 本来筆塗りの場合、縦方向に色を塗ったら2回目は横方向に、3回目は斜め方向に…と、筆の方向を交差させるというのがセオリーです。そのほうがムラが出来にくいからなのですが、ガンプラの場合はあえて一方方向に塗るようにしています。左の画像(3枚目)では分かりづらいかもしれませんが、パーツの垂直方向にスジ状の色ムラが若干出ています。この色ムラが装甲の塗料が(雨垂れなどで)劣化して変色している表現になっているです。つまり、ウェザリングの効果を最初の塗装の段階で出してしまおうという訳です。

2008年11月18日(火)
第14回 筆塗り塗装(1)

 筆を使ってガンプラを塗装していきます。
 まずは塗料の準備をします。塗料はラッカー系塗料でも水性アクリル塗料でも好きなものを選んで下さい。塗装方法は同じです。次に塗料の濃さについてですが、その前に筆ムラについて説明します。筆ムラには二種類あって、ひとつは塗料が濃すぎて生じる塗料自体の凹凸です。色は均一にのっているが、表面が凸凹に波打っている状態です。もうひとつが塗料が薄すぎて生じる色の濃淡です。表面の凹凸は目立たないが、色の濃いところと薄いところができてしまっている状態です。筆塗りに適した塗料の濃さは薄めの塗料です。筆に適量とってスーッと線をひいた時、多少下地が透けてムラになる状態(画像左上)が丁度良いです。この状態になるように塗料をうすめ液で薄めて下さい。これを何度か重ね塗りすることで塗膜が均等になっていきます。
 それでは実際に塗っていきます。まず、パーツの凹んだ部分とエッジ(角)の部分を先に塗っておきます(画像左中)。理由はその部分が筆が入りにくかったり、塗料がのりにくかったりする為です。塗料に筆先を浸して余分な塗料をビンの口部分で軽くしごいておとします。それを一気に線を描く要領で塗っていきます。
 凹部とエッジ部の塗料が乾いたら次は残りの面を塗っていくのですが、ここでガンプラを筆塗りするコツを紹介します。それは一定の方向に筆を走らせて塗装することです。全てのパーツを縦方向(地面と垂直方向)に塗っていきます。画像左下のパーツに描かれた矢印の方向です。詳しい塗り方と説明は次回にて。

2008年11月1日(土)
第13回 パーツの洗浄

 塗装に入る前にパーツを洗っておきましょう。ペーパーがけした時の削りカスが凹モールドなどに残っている事がありますし、これまでの作業でベタベタ指で触っているはずなので手の油分がパーツに着いている場合もあります。ペーパーがけの後に歯ブラシなどでしっかり削りカスをはらっていれば必要の無い作業かもしれませんが、万が一塗装中に削りカスや塗料ののりにくい部分が出てきたら後で修正するのは大変なので念の為に洗浄しておきます。つまらない失敗は避けたいですからね。
 作業は簡単です。洗面器などに水をはり、中性洗剤(台所洗剤)を少量入れます。その水にパーツを浸して10分程おいたら歯ブラシでゴシゴシ洗ってやります。その後流水でよくゆすぎます。この時しっかりと洗剤を洗い流して下さい。洗剤分が残っていると塗料がのりにくくなります。また、細かいパーツを洗う時は下にザルを置いて水と一緒に流してしまわないように注意しましょう。
 パーツを洗い終わったらしっかり水をきってティッシュペーパーなどでふいておきます。パーツの内部にも多少水が残っていますので、そのまま1〜2日乾燥させましょう。

2008年10月4日(土)
第12回 パーツの表面処理(2)

 前回溶きパテを盛ったヒケ部分をペーパーがけします。800番ぐらいの耐水ペーパーで充分です。軽くペーパーをかけてやれば画像左下のような状態になります。もともとパテを使うまでもない程の小さなヒケなので見えにくいですが、それでもヒケていた(凹んでいた)部分にパテが残っているのがわかると思います。
 これで表面の凹凸はなくなりました。後は1000番の耐水ペーパーでパーツ全体を水研ぎすれば、このパーツの処理は終わりです。
 こんな調子で全てのパーツの表面処理が終ったら、いよいよ塗装の行程に入ります。

2008年9月28日(日)
第11回 パーツの表面処理(1)

 これまでの製作工程を簡単におさらいすると、まずランナーからパーツを切り離してゲート跡やバリの処理をします(入門編参照)。接着の必要なパーツは接着して接合部の処理をしてから、全体を1000番のペーパーをかけて表面処理をおこないます。残ったパーツも同様に1000番のペーパーで表面処理をします。
 左上の画像はペーパーがけを終えたパーツです。よく見るとパーツの中心に円形の凹みができています。これが『ヒケ』というものです。また画像のパーツにはありませんが、パーツの側面に『パーティングライン』という線が浮き出ている事があります。目立たないヒケやパーティングラインは800番程度のペーパーをかければ消えてしまいます。ただ、凹みの激しいヒケや段差のあるパーティングラインはパテを使って処理する必要があります。
 ヒケなどの処理にはプラパテを使いますが、チューブから出した状態のプラパテでは作業しづらいのでラッカー系塗料のうすめ液でパテを溶いてペースト状にしてから使用します(画像左中)。市販の『溶きパテ』を使っても結構です。このペースト状のパテを筆にとりパーツの凹んだ部分に盛りつけます(画像左下)。この場合のパテはシンナーでうすめてあるし量も少ないので数時間で乾燥します。

2008年9月24日(水)
第10回 接合部の処理(6)

 パテを盛ってから2〜3日経ったら整形します。プラパテが完全に硬化するまでは、絶対にヤスリがけなどをしてはいけません。一見固まっているように見えても、中がまだ柔らかい場合があります。もういいだろうと思い、整形して塗装までしてからプラパテが収縮して接合部が凹んでしまった事もあります。乾燥時間はたっぷりととって下さい。
 それでは整形に入ります。カッターナイフやヤスリでパテ部を削ってから耐水ペーパーで仕上げます。詳しい作業方法は「接合部の処理(2)〜(4)」で説明した事と同じなのでそちらを参考にしてください。
 画像ではちょっとわかりづらいですが、整形後の接合部にはしっかりとプラパテが埋まっています。

2008年9月18日(木)
第9回 接合部の処理(5)

 パーツの合せ目に隙間ができてしまった場合の処理方法を紹介します。きちんと接着したつもりでも良く見ると接合部に隙間ができてしまってる事が時々あります(画像左上)。このような場合はパテなどで隙間を埋めてから整形します。
 使うパテはプラパテと呼ばれているものです(画像左中)。他にもポリパテや瞬間接着剤を使う事もあります。ポリパテは硬化時間が短い事と乾燥中の変形が少ないところが利点ですが、プラスチックへの食いつきが悪かったりパテの中に細かい気泡ができやすいといった欠点もあります。瞬間接着剤を流し込む方法も硬化時間が短くプラへの食いつきは良いですが、硬化後の硬さが凄いので整形しにくいところがあります。また、粘度が低いので余計な部分にまで接着剤が流れてしまいパーツを駄目にしてしまう危険もあります。接合部程度のの隙間埋めならやはりプラパテをお勧めします。
 何か小さい容器などにプラパテを必要なだけ搾り出します。私はガムテープを少し切ってその上にパテを出しています。作業後にテープごと捨てれるので便利です。出したパテを爪楊枝などでとり隙間に埋めていきます。しっかり隙間にパテが入り込むように、擦りつけるようしてにパテを盛ります(画像左下)。プラパテは乾燥中に体積が若干減るので、少しパテが盛り上がるくらい多めに盛ってください。
 このままパテが固まるまで置いておきます。できれば2日間は乾燥させたいです。

2008年9月13日(土)
第8回 接合部の処理(4)

 ペーパーがけをしたら歯ブラシでこすって削りカスをはらってあげましょう。左上の画像が800番までペーパーがけが終った状態です。接合ラインがきれいに消えています。
 前回ペーパーがけの説明で「水に浸して…」と書きましたが、耐水ペーパーは水研ぎと空研ぎが兼用できるので水につけなくても削る事ができます。やりやすい方を選んで作業してもらえばいいと思います。
 仕上げに1000番のペーパーでパーツ全体を水研ぎします。このペーパーがけは水をつけてパーツを磨くような感じで全体的に軽くかけてやります。今回はサーフェイサー(下地剤)を噴かないで直接塗装をするつもりですので、塗料の食いつきを良くするために全体を目の細かいペーパーをかけておくのです。他にも、パーツ表面の油分を取り去ったり、ヒケを発見する目的もあります。『ヒケ』については後々説明します。
 この時点でほとんどパーツの合せ目はわからなくなっています(画像左下)。

2008年9月5日(金)
第7回 接合部の処理(3)

 それでは、カッターナイフや棒ヤスリでついた削り跡を消していきます。
 使う道具は耐水ペーパーという紙やすりです。画像のものはTAMIYAから発売されている『フィニッシングペーパー/細目セット』というものです。400・600・1000番の耐水ペーパーがセットになったものです。模型専門店やホームセンターなどでバラ売りもしています。紙やすりには木工用や金属用などいろんな種類がありますので、必ず『耐水ペーパー』とか『水研ぎ用』と表示されている紙やすりを買いましょう。模型用としては240番から1000番までのものを揃えておけば充分だと思います。それと水を入れるための容器を用意します。これは100円ショップなどで売られている小さめのタッパなどで充分です。
 では作業に入ります。まず、適当な大きさに切った400番のペーパーを水に浸してから、削り跡部分にあてて研きます。力を入れずに軽くこすっていきます。削り跡を一通り研いたら、次は600番で同じように研いていきます。このように目の粗いペーパーから細かいペーパーへと換えながら作業を繰り返します。1/144スケールのキットなら800番まではペーパーがけを繰り返したいです。
 曲面は指の腹を使って(画像左中)、平面は金属の定規などをペーパーの間に挟んで(画像左下)ペーパーをかけていきます。このとき、出来るだけ他のモールド部分を削ってしまわないように注意しましょう。

2008年9月3日(水)
第6回 接合部の処理(2)

 前回で説明したように接合部(接着ライン)には、左上の画像のように盛りあがったラインが出来ています。まずはこのラインを削り取ります。基本的な方法は2通りあるのでそれを紹介します。
 ひとつはカッターナイフを使う方法です。普通のカッターナイフでも出来ますが、デザインナイフ(アートナイフ)と呼ばれるカッターナイフの方が作業しやすいと思います。本格的にガンプラを作るには必需品といってもいい道具です。そのデザインナイフの刃を整形する面に対して垂直になるように立てて、そのまま接着ラインの上を滑らせるように走らせます。この時あまり力を入れてはいけません。軽くスーッスーッといった感じで、凸部が消えるまで何回も繰り返します。(画像左中を参照)
 もうひとつの方法はヤスリを使って削る方法です。ヤスリには様々な種類がありますので、削りたいパーツの形状に合わせて使い分けましょう。今回のような曲面になっているパーツには甲丸ヤスリを使います。ちなみに平面に出来た接着ラインには平ヤスリを使いましょう。この場合も力を入れ過ぎないように慎重に作業します。(画像左下を参照)
 接合部の処理にカッターナイフを使うかヤスリを使うかは自由ですが、基本的に曲面はカッターナイフ、平面はヤスリといったような使い分けが作業しやすいでしょう。
 この段階ではまだカッターナイフやヤスリの跡が残っているので、この後ペーパー(紙やすり)がけをして接合部をきれいに仕上げます。

2008年8月30日(土)
第5回 接合部の処理(1)

 パーツの接着が終ったら次はその接合部の処理を行ないます。パーツの接合部には接着した跡が残っているので、それを消す作業を行ないます。『合せ目消し』とか『継ぎ目消し』などと呼ばれている作業です。
 接着部の跡には大きく分けて二種類あります。まずは左画像のパターンAですが、接着が上手くいき接合部が盛りあがっているパターンです。これはカッターナイフやヤスリなどで盛りあがっている部分を削ってやるだけできれいに接着跡が消えます。
 次にパターンBは、接着剤の量が少なかったり、パーツの合いが悪くて接合部に隙間が出来てしまったパターンです。これは接合ラインに凹みが生じているので、パテ等で埋めて整形します。
 次回では、実際に作業しながら処理方法や道具などの詳しい説明をしていきたいと思います。

2008年7月30日(水)
第4回 パーツの接着(2)

 組立説明書の指示通りにどんどんパーツを接着していきます。前回の要領で接着していき、クリップや洗濯バサミなどでしっかりと固定して下さい。大きなパーツには輪ゴムを使って固定します。ただし、接着したラインに輪ゴムが触れてしまうと、その部分が変形してしまうので(プラスチックが柔らかくなっている為)出来るだけ接着ラインに干渉しないように輪ゴムをかけましょう。

2008年3月15日(土)
第3回 パーツの接着(1)

 組立説明書にしたがってパーツを接着していきます。まずはランナーからニッパーで必要なパーツを切り離し、カッターナイフでゲート跡を整形します。このあたりの作業は『入門編』で説明していますのでそちらを参考にして下さい。
 これから2つのパーツを接着するのですが、その前に接着剤の説明をします。使う接着剤は“プラスチックモデル専用接着剤”を使います。“瞬間接着剤”なども模型作りによく使われますが、今回は“プラモデル用”を使います。乾燥に時間はかかりますが確実に接着出来るのと、後で行なう「合せ目消し」の作業が簡単に出来るからです。
 片方のパーツの接着面に接着剤を塗ります。接着剤のキャップについているハケを使って多めに接着剤をつけてやります。次にもう一方のパーツにも同様に接着剤を塗ります。そうしたら前のパーツにもう一度接着剤を塗り、もう一方にも塗ってやります。そしてもう一度…と、それぞれのパーツの接着面に3回づつ接着剤を塗ってやるわけです。するとパーツの接着面のプラスチックが完全に溶けた状態になっているはずです。これで組合わせの準備が出来ました。
 接着面の接着剤に指が着かないように注意してパーツを持ち、そのままパーツ同士を合わせてやります。そしてギュッと強く押し着けて下さい。パーツの合せ目から溶けたプラスチックがはみ出てくるはずです(3枚目の画像参照)。これでOKなのです。クリップや洗濯バサミなどで固定して3日以上は乾燥させましょう。

2008年3月9日(日)
第2回 組み立ての前に

 作っていく順序としては『入門編』と同じです。塗装は組み立てが終ってから行うのが基本的な段取りですが、組み立ててからでは塗装しづらい部分があるのでそこを先に塗ってしまいます。
 模型用の塗料には主に3種類あります。ラッカー系、水性アクリル系、エナメル系の3種類です。今回の『初級編』に関しては基本塗装をラッカー系か水性アクリル系の塗料で、スミ入れをエナメル系塗料で行なっていきます。ラッカー系か水性アクリル系のどちらの塗料を使っていただいても結構です。ちなみにラッカー系(画像上・右)は有害なシンナー系の溶剤を使いますが色のバリエーションも豊富ですし塗装法のテクニックもいろいろ使えます。水性アクリル系(画像上・左)は水やアルコール系の溶剤を使うので安全に模型作りを楽しめます。今後、本格的にガンプラ製作を趣味にしたいという方にはラッカー系を、手軽にガンプラの完成品をコレクションしていきたいという方には水性アクリル系をお勧めします。
 どのモビルスーツでもだいたい肩や腰、肘、膝、足首などのアーマー部分の裏側は後から塗装しづらくなっているので先に塗っておきます。色は黒っぽい色ならば何でも結構です。ツヤ消しの濃いグレーなどを使いましょう。今回はジャーマングレーを塗っています。
 塗り方は、塗料をよく混ぜてから筆の2/3ぐらいまで塗料に浸したあと余分な塗料をビンの縁でしごいておとします。そのまま塗装面に筆を持っていき一気に塗っていきます。プラスチックの地肌が残らないように色を伸ばしていって下さい。色ムラ・筆ムラなど出来ても気にする事はありません。今回塗装した箇所は組み立て後は影になって見えにくくなる部分ですので、あまり神経質にならずにサクサク作業していきましょう。

2008年2月22日(金)
第1回 キット選び

 では『初級編』でのキット選びです。『初級編』からは塗装を行なうので、どのガンプラでも結構です。MG、HG、旧キットなど様々なシリーズでいろんなモビルスーツがキット化されているので、模型店などで作りたいガンプラをじっくりと探しましょう。これもガンプラ作りでの楽しい時間のひとつです。やはりおすすめは1/144スケールのHG(HGUC)シリーズです。作りやすく完成度も高いです。じっくり時間をかけて楽しみたいという方にはMGシリーズ(1/100スケール)をおすすめします。HGと比べてパーツ数は多いですが、作るときの要領はHGもMGも同じですので心配ありません。もちろん完成後の見栄えやボリュームはMGの方が良いですよ。
 今回私が選んだキットは1/144ズゴックE(旧キット)です。なぜここにきて旧キットなのかというと、押入れの中に貯め込んだキット達の整理もしたかったからです。しかし、このキットは旧キットと言えど完成度はかなり高いです。ただ、これからズゴックEを作ろうという方はHGUCでもキット化されているのでそちらをおすすめします。
 というわけで『初級編』では1/144ズゴックE(旧キット)をオリジナルカラーリング(筆塗り)で仕上げていきたいと思います。


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