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西表島全体の面積の90%以上を覆うのは亜熱帯の広大な森です。原始の自然という点でよく比較される鹿児島の屋久島に、その森の深さ、植物相の豊かさでは一歩引けを取りはしますが、この亜熱帯独特のジャングルの凄さは日本全国どこを探しても見当たりません。
冒険。そういう言葉がもっともぴったりくるこの西表島のジャングルの中をゆっくり歩いて見ましょう。
PART 1 | 花に出会う (亜熱帯の可憐) |
PART 2 | 溢れる命の形(西表島の生き物)) |
PART 3 | 森から頂く (森の食材) |
左写真 巨大に成長した絞殺植物。
西表の絞殺植物にはガジュマル、アコウ、ハマイヌビワがある。何れも果実をオオコウモリや鳥などが食べ、糞を他の樹や岩の上に落とすところから、生活のスタートを始める。糞の中に含まれたこれらの種子はその付着した場所で発芽し、上に幹を伸ばしながら、同時に下には根を伸ばしていく。この根は岩や他の樹の幹にきつくしっかりと巻きつき、やがて地面に達する。他の樹の樹冠に出て光りを存分に浴びれるようになると、絞殺植物は次第に幹も根も太く成長し、巻きついていた樹の方を圧迫し始める。
やがて寄り主は枯れて朽ち、残った絞殺植物の根は中心にかっての寄り主がいた空間を残しながら、まるで電線を結ぶ鉄塔のような姿でジャングルに聳え立つのだ。