2013年8月29日 長野県
太田切川
ボ〜っとしてたら禁漁期になっちゃった!
君と夏の終わり〜♪ 将来の夢〜♪ とか歌いだしそうな感じですが、釣行記書いてる場合じゃないですね。マジで。
何と言っても、娘(小2)に彼氏ができた(滝汗)
まぁ、これだけなら許そう。ガキのお遊びだ・・・・とか思ってたら、夏の終わりに彼氏の家にお泊り行っちゃったんだよね。しかも、一緒にお風呂入ったとか。
ついでに、「俺はアイツ(私の娘ね)のこと好きやし、アイツも俺のことが好きや!」とか奴はほざいてるらしい。
きーーーーーーっ!
え?何? 二人の秘密基地の中〜〜♪ ?? 一緒に寝たらしい。
グゴギギギギギギギギギギギギギ・・・・ッ!!
小2で同級生の女の子と一緒に風呂入んなや。ああん?? あと、寝んな。なんかスゲー羨ましいシチュエーション堪能しよってからに。
なんか、このまま結婚とかまで突き進んだりしないよね?勘弁してよねホント。
いや、これは死ねる。そりゃー釣行記の執筆が遅れるってもんだ!
/(言い訳ここまで)
+++
そう、あれは夏の終わり、私はフライロッドの代わりに金属バットを握りしめて奴の家に向かった。(←まだ引きずってる)
7月に訪れた時よりかなり渇水状況で、しかも砂地には足跡多数。正直、相当厳しい釣りが続くのではないかと不安になった。
しかし、入渓すぐにヒット。
その後も、小型ながら安定した反応がある。
フライは#10イワイイワナから#18ブラックアントまで、なんでも良い感じ。梅雨明けの7月の時と比べ、流石にシビアな感じではあったが、魚が付いていそうな場所からは高確率で反応があった。
時折、20オーバーが混じるので飽きずに楽しめる。正直、シーズンも終盤のため、魚はほとんど残っていないだろうと予想していたが、初春に10センチ台だった魚が20センチ近くまで無事成長しているようだ。
結局、前回数が出たプールまでで、10匹を突破。やはり、C&R区間の廃止で、それ以外の区間では魚影が増えているようだ。何たる皮肉・・・。
春は増水で引き返したポイントまで到着。ここはあっさり通過。
しかし、大崩落があった辺りから、川の形が所々変わっていて往生。何度か引き返して藪の中から遠回りで難所を抜ける遡行となった。
この時点で、私は少し焦っていた。
入渓点まで引き返す脱渓ではなく、今回は大堰堤まで釣り上がって、ダムのメンテナンス道から引き返すコース。正直、今引き返しても嫁さんと約束している時間に間に合いそうにない。
おいしそうなポイントが連続するが、なぜか反応も急激に無くなってきたので、ざっと流して先を急ぐことにする。
疲れと反応の少ない流れ、1つのポイントを釣れば一旦ラインをリールに回収し、岩を登るという事を何回か繰り返す内、釣りが雑になってきた。
岩を登っている最中、急流から頭を出している岩に立ち、何気なくフライをキャスト。
ぬっ
岩の手前を2〜3秒、ユラユラ漂っていたフライの真下から、子供の握りこぶしほどの「頭」が、真っ直ぐ突き出てきた。魚と目があった。
??フッキング動作を行うと、あっけなくヒット。一気にロッドは満月。自分が釣った岩魚の中で、間違いなく過去最高サイズ。
幸いにも、重たくはあるが暴れ回る感じはなく、2分ほどの綱引きで浮いてきた。
が、足場が悪い。立っている岩は50センチ四方しかなく、左右はすぐ下の淵へ水が落ちていく急流の中。
足場が良い場所は周囲に無く、岩魚が下の淵に落ちればランディング不能なのは明らか。この場所でネットに入れるしかない。
意を決し、魚を寄せてきてランディングネットを差し出す。見えた魚体の大きさは軽く35センチオーバー。殆ど抜きあげるような感じですくい上げようとしたが、魚は水面で暴れ始め、フライが外れた。
一生の不覚(泣)
かなりガッチリフッキングしていたので、無理していけると踏んだのが誤りだった。つーか、「写真どこで撮ろうか!げっへっへ!」とか邪念が入ったのが敗因か(←どんな邪念や)
もっと時間をかければ良かった・・・。
がっくりきたものの、良い夢は見させてもらったので脱出を優先する。結局、大堰堤まで魚の反応は少なかった。
数年前、ヘロヘロになったルートの高巻き開始。急斜面かつ足場が悪いんだよね。まぁ、以前消耗したのは50m位余分に山登ったからだけどな。
何となく人が登ったような踏み跡を辿り、上を目指す。ゴミ捨てるなと言いたいところだけど、近くに道がある証でもあり、何故かホッとする。
話は逸れるが、登山者や山岳渓流釣り師御用達とも言えるアプリ、地図ロイド。国土地理院の電子地図上に、スマホのGPS機能と合わせて現在地を表示出来るのだが、いざというときのためにインストールしておくと凄く便利。かなり細かい林道も表示されるので、今回も位置確認でお世話になりました。スマホユーザーの方には超お薦めっす。
林道に出て、ほっと一息。携帯の電波が微妙に届くので、嫁さんに「1時間遅れる」とメール。→「あと2〜3時間釣ってて良いのに」
・・・いや、早く言えよ。ロッドを岩の上へ放り投げてから両手で登るとか、結構無理して帰ってきてるんだが。
あとはひたすら歩く。高巻きや岩場に比べて林道は歩きやすいが、それでも草や小石の道は消耗した体には辛い。
リーン・リーンと、涼やかな音色を響かす熊鈴の音に、少しだけ癒される。
つづら折り状になった曲道を曲がり終えると、ふと左前方に、なにやら黒い塊が目に入った。その距離約8m程度。
「木の切り株・・・でもないし・・・、?なんか、でっかい・・・毛玉??」と思いつつ、5m程まで近づくと、その直径1mぐらいの「丸い玉」に足が生え、ヒョコっと立ち上がった。
くくく・くまーーーーーーーーっ!!!
一つだけ言おう。人間、予想外の出来事に遭遇すると、全く動けなくなることを。
そして、「ぬおおあああぁぁぁぁぁっっ!!!!」 とか、意味もなく叫ぶ自分。
ウサギみたいな凄い速さで逃げ出した熊が、(多分、犬と同じ位の速さ)斜面から転げ落ちるように遠ざかる。
山の奥地で一人と一匹が大パニック。
死んだふり できるものなら やってみろ。
一句浮かんだのは、死を覚悟したからか。
熊がいたその場所は、急斜面の手前で、恐る恐る覗き込んだが(そこ通らないと帰れない)熊の姿はなかった。
多分若い熊(?)だったんだろうけど、お互いがお互いの姿を正しく認識したのは同時で、私が近付いて双方が同時に「熊だ!!」「人間だ!!」と驚いた感じ。
逃げてくれて良かったけど、不幸な鉢合わせって奴ですね。熊鈴の音も、もしかしたら「何だろう?」位にしか思われてなかったのかも。
今後、曲がり角では必ず笛を吹くようにしたい。あんな近距離での熊とのご対面は今後御免だ。
思えば遠くへ来たもんだ。
毎度の事ながら、根性で歩いて帰る。バスなど使わない。
すると、ロープウェイ客を大勢載せたバスが通るたびに「こんな所まで歩いてきたの?アホなの?死ぬの?」という冷ややかな目線で車窓から見下ろされる。
地味に腹立たしいので、”全く疲れてませんっ”て感じをアピールしつつ軽快に歩き続けるが、膝はもうガクガク。
所々で崩落場所の修復工事。こんな場所でも、基本的に人力での作業なんですな。凄い。
片側通行のため、所々に座ってる交通整理のオッチャンに会うたびに、「熊に遭ったんですよ〜!」と自慢して帰る。
ようやく入渓点付近へ到着。遠くから娘がテクテク歩いて迎えに来てくれた。
まぁ、その後は割愛。毎度の事ながら、ビール三昧。相変わらずビール旨し。しかし、嫁さんお気に入りのアップルホップは完売。むっちゃ不満そうだった(笑)
駒ヶ根ユースホステルにチェックインして、再度散策。晩飯まで釣るのもいつも通り。
スレてはいたけど、旧C&R区間でも魚影はそこそこありました。
いやーしかし、良い川ですよホント。
子どもが少し手が掛からなくなってきたので、年2回コースが定番になりそうな勢いだ。